ほんとにあった!呪いのビデオVer.X:3レビュー

評価:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
白石監督が演出を務めた、クソ寒ポエムが特徴のパート。
後半に入るにつれて、スタッフのクソっぷりが際立ってくる。

 

 

 

<オープニング>
 エピソード:★★★
これまでのVer.X(ボツ)シリーズの映像を使った、ダイジェストによるオープニング。
これだけ見ると前作、前々作が良作だったように見えてくるから不思議!

 

 

 

<登山>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
「あなたは山を登りますか?」
3人組が登山している様子を撮影した映像。
下山中に廃墟群を発見し撮影していたところ、不可解なものが撮れたという。
また、その2週間後ぐらいに1人が謎の高熱になり、そのまま亡くなってしまったようだ。
肝心の映像は、投稿者が友人2人を映していると、亡くなった友人の背後にモヤが現れる。
後を追うような人影と投稿者らは言っているが、人の形をしているようには見えん。

 

後日、投稿映像では削除されていた、亡くなった友人が廃墟で行った不道徳な行為について追加投稿があった。
その内容は・・・立ちション。そんなんで死ぬとかマヌケだな。

 

最後に、取材映像の帰り道で、体調不良になった投稿者の友人付近に顔が映っていた。
どちらも分かりにくいが、少なくとも前作までの雑コラ感はなく、全体を通して悪くないエピソード。

 

 

 

<進学塾にて>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
「あなたの後ろに何かいませんか?」
進学塾で行われた高校受験合格パーティーの映像。
参加者の1人がその後体調悪くなり、高校を休みがちになってしまっている。
塾の先生に話を聞いてみると、かつて受験失敗して自殺した生徒がいたという。
肝心の映像は、ホワイトボードに薄暗い人影が現れるというもの。
かなり薄暗く、怖くはない。

 

 

 

<雪の夜に>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★
東京で地面が見えないほどの雪が降ったため撮影したという映像。
街頭付近に巨大で目のない顔が映る。
静止画にするとそれなりだが、動画ではまず分からん。よく見つけたな投稿者。

 

 

 

<観覧車>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
「あなたは観覧車が好きですか?」
カップルが観覧車で撮影した映像。
貸切状態で誰もいなかったのに、隣のボックスに少女の姿が映っていたという。
スタッフが調査をしてみると、駐車場から遊園地に行くまでの間に、事故に遭い亡くなった少女がいた。
という訳で、アポ無しでその両親の家に行くが、当然のように追い出されてしまう。
後日、母親が1人で映像を見ると、雰囲気が似ている他、観覧車好きだったため、娘である可能性が高いという。
肝心の映像は、隣のボックスの天井に、40〜50cmはありそうな少女の顔が映っている。
「顔だけかい」「デカくね?」「これを娘だと思ったのかあの母親」と思ってしまった肩透かしなエピソード。
普通に少女が乗っているような感じだったら名作になれた。

 

 

 

<電車の窓に>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
「あなたは電車に乗りますか?」
飲み会でオールした後、帰りに電車内で撮影した映像。
撮影後、友人が電車に轢かれてバラバラになる夢を何度も見るようになってしまったという。
わざわざ投稿者も呼んで、早朝の電車に乗ったりして検証するが成果ゼロ。
ってかそんなこと検証するまでもないだろ。
肝心の映像は、友人からカメラを受け取る際に、窓の外に白い手が映るというもの。
元々白飛びしかけている場所に白い手が現れるものだから、静止するまで分からなかった。
その路線では、昔から自殺が多いというが、都内ならほとんどの路線で何かしらあるだろうしどうでもいいや。

 

 

 

<線路上の影>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:★
「電車の窓に」と同じ路線で、歩道橋から電車が通過する様子を撮影した映像。
電車が通過する直前に白いモヤが映る。それだけ。

 

 

 

<誕生パーティー
   恐怖度:★★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
寺で誕生パーティーを行ったという映像。
ろうそくの火を消し、明かりをつけたところで、柱に顔が映っている。
造形はやたら縦に引き伸ばしたみたいだが悪くはない。
しかし、相変わらず静止するまで分からなかった。

 

 

 

<添付メール>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★★
「あなたのパソコンに奇妙な画像は届きませんか?」
謎のいたずらメールが送られてきているという情報提供があり、インタビューを行うことに。
毎回同じ扉を写している画像が送られてきており、その枚数は304枚にもおよぶ。
少しずつドアが開いているようで、スタッフはこれを動画化してみた。
すると、画面左上の壁に、顔に見えなくもないものが少しずつ浮き上がってきている。
上下逆にして見せているが正直、どっちが上か分からないレベル。
それでも、画像を動画化したことによる、ドアの開く速度の微妙なズレが不気味さを醸し出していて、個人的に結構好きなエピソード。

 

 

 

<彼女の秘密>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:ゴミ
「あなたの恋人は過去を隠していませんか?」
同棲し始めた彼女と、自宅で何気なく撮影した映像。
それからしばらくして、彼女は義理の父親を刺してしまい、現在は少年院にいるという。
彼女のことが分からなくなってしまった投稿者に代わり、スタッフが調査を行なってみると、義理の父親に性的含む虐待を受けていたという情報を得る。
ここまではいいんだが、あろうことか投稿者にそのことを打ち明け、「どういうお気持ちですか?」とか不謹慎極まりないことを聞くなアホスタッフ。
肝心の映像は・・・何コレ?電球がチカチカしただけじゃん。

 

 

 

<バレーボール>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:★
ある会社で行われたバレーボール大会の映像。
画面左側にいる男性の右足が一瞬消えている。以上。

 

 

 

<砂嵐・その後>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:ゴミ
「あなたは砂嵐の映像に何が見えますか?」
Ver.X(ボツ)シリーズのメイン扱いの「砂嵐」に関連するエピソード。
情報提供者がVer.X:2をダビングしたところ、砂嵐の映像に顔がいくつも映っていたという。
で、なぜかダビングしたやつではなく、スタッフが持ち込んだマスターテープで検証を行い、映っていないことをいいことに頭ごなしに否定するゴミスタッフ。
あのさぁ、マスターテープと内容が違うってのは1作目の「白い着物の女」からあったじゃん。
それに、ダビングした映像に変化があったってのも松江演出期にやってたし、いくら制作陣が違うとはいえちゃんと教育してんのか?
さらに、情報提供者が自分でダビングしたビデオを持ってきて、その場面まで早送りしている間も、「勘違いじゃないですか?」「よくあるんですよ」としつこく言い続けやがって、黙ってろクズ。
案の定「ダビングした」ビデオには何か映っており、情報提供者はダビング前のビデオを見ていなかったため、確かめるためにレンタル店に行くことに。
カットしただけかもしれないが、いいから謝れゴミスタッフ。
レンタルしたビデオやそれを再度ダビングしたものには何も映っていなかった。
さらに、孫ダビングした友人の体調が急に悪くなったようで、そのビデオを引き取ることに。
肝心の映像は、子ダビングした映像と孫ダビングした映像の2本立て。
子ダビングした映像には、ロックマンX2のシグマ第二形態みたいな挙動をした顔がボコボコ追加されている。
孫ダビングした映像には、子ダビングした映像に、さらに顔が追加されている。
投稿映像はなかなか怖い出来だが、スタッフのクソっぷりが足を引っ張った。

 

 


<総評>
★★☆☆☆☆☆☆☆☆
投稿映像のレベルはパート7〜9辺りの低迷期と同じくらい。
前2作と比べればいくらかはマシだった。
ただ、サブタイトルの謎ポエムがクソ寒かったり、インタビューの長さの割に肝心の投稿映像は10秒ぐらいしかなかったり、最初は青枠に囲まれてて画面が小さかったりと演出面の悪さが目立つ。
また、後半はスタッフのクソっぷりが際立っており、無駄にエピソード評価を下げてしまっている。
当時は真面目にホラーを撮っていた白石監督の力を持ってしても、本編には及ばない出来だった。


そういえば、謎ポエムの前に何回か砂嵐があったけど、あれ投稿映像だったの?ただの演出だと思ってた。