ほんとにあった!呪いのビデオ21レビュー

評価:★★★★★★★☆☆☆
投稿映像、検証共にレベルが高い。
福田演出第1期の集大成。

 

 

 

<駅のホーム>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
大学のサークルの飲み会で撮影された映像。
駅での別れ際に、参加者の女性の1人が体調不良になったという。
そして、そこで撮影していた映像を確認すると、不可解なものが映っていたようだ。
肝心の映像は、別れ際の電車に乗る際に、電車とホームの隙間から真っ白な手が伸びている。
ハッキリ映り過ぎな気もするが、掴みとしてはいい出来。

 

 

 

<ヘリコプター>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:★
観光でヘリコプターに乗った際に撮影した映像。
その画面左上にモヤのようなものが現れる。
画像加工しないとまず分からないレベルで、筆者には拳銃自殺しようとしている男に見えた。
よく気付いたなとしか言いようがない。

 

 

 

<余命>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
入院中の友人の見舞いに行った際に撮影された映像。
この友人は現在他界しており、この映像が生前最後のものだという。
何回かに渡って見舞いの様子を撮影しているが、会いに行く度にやつれていっている。
そして、最後に会いに行った日に、ベッドの向こうから女の顔がスッと現れる。
この映像、評判高い(BEST版にも収録されている)し当時は怖かった覚えがあるんだけど、今見るとチープで、立体感ないし動き早すぎるしめっちゃブレてる。
またうちわ使ったのかね?

 

 

 

<誘拐>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
今回のメイン。
娘の誕生日パーティーで友達を呼んで遊んでいるところを撮影したもので、後日、友人の1人(舞ちゃん)が行方不明になってしまったという。
また、映像に不可解なものはなかったはずだが、行方不明になってから舞ちゃんが映っている場面で不可解な現象が起きたという。
どうやらその地域には神隠しの噂があるようで、山の中にある廃神社が神隠しの供養寺だったようだ。
さらに、失踪直前に舞ちゃんの体にアザがあったという情報を得る。

 

今度は舞ちゃんの母親に当時の状況を聞いてみることに。
特に不審な様子はなかったが、学校に来ていないと連絡があり、そのまま行方不明になってしまったという。
また、通学路は比較的人通りが多い場所のため、誘拐という警察の見解もあまり納得できていない様子。

 

肝心の映像は、部屋を暗くしロウソクの火を消す直前、舞ちゃんの顔が腫れているように歪んでいる。
また、暗くて分かり辛いが、アザや内出血のようなものも見える。
その不気味さだけでなく、後編への伏線にもなっておりなかなかいい。

 

余談だが、バースデーソングを歌っている最中、投稿者の娘さんの(ry

 

 

 

消費者金融
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:★
闇金で借金をしている投稿者が、電話で脅迫されている様子を撮影した映像。
その電話を最後に、闇金からの催促が来なくなったという。
電話の最中に混線のような音が聞こえ、「おまえを許さない」という声が聞こえるようだ。
聞こえなかったけどな。

 

このエピソードの見所は、投稿者のキモさとそれに対する中さんの表情。
最初、ちょっと待ってくださいと言うから、部屋を片付けているのかと思ったらスーツ着るだけだったので、「何コイツ」感ある表情しているし、その後目の前でコップにお茶を注ぎ出して、中さんがメッチャ警戒しているのがツボ。
あと、インタビュー時の闇金に対する恨み言に反して、投稿映像の電話中「あぁ」「えぇ」「はぃ」しか言えていないのが、いかにもなダメ男って感じ。

 

 

 

<オーディション>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
ある映画のオーディションの様子を撮影した映像。
そのビルに曰くはないようだが、よく霊が出るとして有名らしい。
背後の窓に、黒い人影のようなものが落下する。
人の形をしているようにも見えないし小さいしで微妙。

 

 

 

<鏡の中>
   恐怖度:★★★★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★★★★
 エピソード:★★★
娘のお化粧ごっこを撮影したホームビデオ。
こちらを振り向く際に、3面鏡の右に映る女の子だけが振り返らず、睨みつけるようにしている。
正確に言うと、一時停止したように硬直し、黒目だけが睨むように動いている。
かなり有名な映像で、福田演出の代表作の1つ。
パート18の「ビデオレター」のように、福田演出は日常の中に潜む恐怖を魅せるのが上手いと思う。

 

 

 

<文化祭の噂>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
中学で噂になっている「見てはいけない」と言われている伝説のビデオ。
文化祭の演劇を撮影したもののようで、幕の部分に不可解なものが現れているという。
その学校では、ある教師が妻に逃げられたショックで○○○○になってしまい、ついにはその場所付近で首を吊ってしまったという噂があるようだ。
また、インタビュー後、投稿者と連絡が取れなくなってしまった。

 

肝心の映像は、幕から首を吊った男が出てくるんだが・・・これギャグだろwww
ドリフのコントかよってレベルでジタバタしていて怖さゼロ。
あと落下速過ぎだ。時速100kmぐらい出てるだろこれwww

 

 

 

<続・誘拐>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★★★
舞ちゃん失踪の真相を探るため調査を続けるスタッフ。
その過程で、神隠しとそれを祀った神社に関する情報を得て、神社に向かう。
現在は火事により廃神社となっており、内部は荒れ果て、1体のこけしがあった。
後日、廃神社の資料映像を持っているという神社に向かい住職から話を聞くと、神隠しの真相を聞くことができた。
それは、疫病や飢餓に苦しんだ住人が我が子を殺し、それを神隠しのせいにしたというものだった。
そして、「神隠し」をやめさせるために、当時の住職が子供の霊の掛け軸とその怪談話を作ったという。
また、こけしは元来「子消し」という意味であり、供養のために作られたものだそうだ。事実かは知らん。
ここで廃神社の資料映像が流れる。
その中にあった幽霊掛け軸の子供は、顔が舞ちゃんと同じように歪んでいた。

 

再び近隣住人に話を聞いてみると、舞ちゃんの父親(再婚相手)に虐待疑惑が持ち上がった。
よく考えると最初の投稿者のインタビューでアザがあったと言ってるし、だろうな感はあるが。
そこでスタッフ会議を開くと、演出補の近野が虐待が事実なのかを確かめたいと言い出した。
嫌な予感しかしない。この前門間が黒狐でやらかしたばっかなんだけどな。
という訳で再び舞ちゃん家に行き、母親に虐待の噂を尋ねる。
当然のように母親を怒らせ、別室にいた父親も怒鳴り込んで追い出され、最後は包丁?を持ち出されて強制終了となってしまった。
言わんこっちゃない、台無しだぜ。

 

最後に、廃神社の調査の映像を見直したところ、こけしを拾った直後に、背後に謎の少女が映っていた。
そこには誰もいなかったはずである。
もしこれが舞ちゃんだったとしたら・・・

 

 

 

<総評>
★★★★★★★☆☆☆
今までの福田演出回は投稿映像、検証のどちらかがハズレなことばかりだったが、今回はどちらもレベルが高い。
また、パート16〜20までのオマージュのようなエピソードが随所にあり、福田演出第1期の締めにふさわしい。
メインは単独派生シリーズや後の3部作と比べると短いが、その内容は濃密で満足感は高い。
それだけに最後でやらかしたのが痛い。
女性演出補が感情的になって暴走し、台無しになるって所までオマージュしなくてもいいのに。