ほんとにあった!呪いのビデオ 福田演出期総評

 

<担当作品>

パート16 ★★★★★★☆☆☆☆
パート17 ★★★★☆☆☆☆☆☆
パート18 ★★★★★☆☆☆☆☆
パート19 ★★★★☆☆☆☆☆☆
パート20 ★★★★★☆☆☆☆☆
パート21 ★★★★★★★☆☆☆

★平均5.2

 

 

<評価・感想>
各パートの評価を見れば分かる通り、全体としては悪くはないのだが、どうもパッとしなかったという印象がある。
その理由について考察してみると、だいたいは坂本演出期の次だったからというのに行き着く。

 

 

まず投稿映像については、撮影者らが霊に気付く、いわゆる発見系の投稿映像がかなり少なかった。
坂本演出期は毎作1つは発見系があり、その現れ方や撮影者らのリアクションが素晴らしく華があったが、福田演出の発見系は「98番目に現れた霊」「焼け残った怨霊」だけであり物足りなかった。


また、坂本演出期によくあった「雰囲気作りがずば抜けている」「想像を掻き立てられる」エピソードが少なかったのも痛い。
まぁ福田演出の場合、後述する持ち味があったため、一概に悪いという訳ではなかったけどね。

 

エピソードに関しては、何より坂本演出の(負の)遺産である「黒狐」を引き継いでしまったことが福田演出最大の失敗。
正直、黒狐の正体がアレだった時点でどうやっても面白くすることは出来なかっただろう。
あと、坂本演出期ではたくさんの笑いを提供してくれた横田が、霊感タレント(笑)なんかに引っかかって売名に使われたのも痛い。

 

 


ここまで坂本演出との比較みたいな内容になったが、ここからは福田演出独自の要素を挙げてみる。
まず投稿映像については、今までの幽霊さんは白か黒の人影だったり、いかにもな怖い表情をしているものが多かったが、福田演出期では一見すると霊に見えないような、普通の人間ではありえない場所にいるor事をしているというパターンが多かった。
それ故にインパクトはあまりなかったが、日常生活の中で「もしあれが霊だったとしたら・・・」と思わせるようなじわじわくる怖さがあり、これまでの演出にはない要素だと思う。

 

次に、エピソードについて考察してみる。
福田演出期の一番の特徴は、やたら自殺に関する投稿映像、エピソードが多かったことだと思う。
その方法だけでも飛び降り、飛び込み、首吊り自殺が何度も登場したし、何なら霊ではなく実在の人間によるものもあった。
また、単なる自殺に留まらず、「仲間に入れて・・・」では自殺の原因となった少年の苦悩や後悔が描かれ、あの「黒狐」でも事の発端は自殺か呪い殺すかまで追い詰められた少年の苦悩だったりする。
まぁ、それを呪いや恐怖に上手く持っていけなかったのが残念。
福田演出2期(パート71~80)でその傾向がより強くなるが、福田演出は得体のしれないものよりも愛憎劇やヒトコワをやりたかったんだろうな。

 

最後に演出補について考察してみる。
福田演出といえば美女といってもいいぐらい、やたらきれいな女性が多く、また女性陣が良くも悪くも物語を引っ掻き回す役割をしていた。
「黒狐」や「誘拐」はもちろん、「添付された呪い」では、今まで曰くのある場所にも果敢に立ち入ってたあの中さんが見るのを拒否するというまさかの展開を見せたりと、注意深く見ると女性陣ありきのエピソードであることがよく分かる。
まぁその結果はほとんどが残念なものに終わったが、せめて絵を持たせることは出来ていたかな。

 

 

 

<おすすめ>
・パート16 引っ越し先に・・・、死の予告
隠しメッセージが秀逸。一応閲覧注意。

 

・パート18 ビデオレター
普通の少女だからこそ怖い。
日常の中に潜む恐怖こそが福田演出の真髄。

 

・パート18 呪われた家
メインの事象は大したことないが、あの背中にあった手は本物だろうか?

 

・パート20 焼け残った怨霊
福田演出の代表作の1つ。
生首が飛んでくるんだもん。そりゃ怖いに決まってる。

 

・パート21 鏡の中
これも福田演出の代表作の1つ。
テレビでも良く取り上げられ、本物かどうか議論されていた。

 

 

 

<主なスタッフ・出演者など>
中村義洋
おなじみのナレーション担当。
今回は比較的おとなしめで、淡々とエピソードを盛り上げていた。

 

・福田陽平
演出兼カメラマン。
基本的に顔出しや指示は行わず、スタッフに任せていた。

 

・中晶子
えくぼとジーンズスタイルが印象的な演出補のリーダー的存在。
普段は物静かだが、心霊スポットにも果敢に入っていく勇敢なお方。
でも人形しばいているだけのクソ動画はビビッて見れなかった。
筆者の予想だが福田演出のタイプで、その枠は2期で寒ちゃんに引き継がれた。

 

・丸中つよし
女性ばっか出てくる福田演出期で唯一目立っていた男性演出補。
よく中さんと一緒に登場するため、中中コンビと呼ばれている。
まぁ中さんに先行かせたりするから、よくヘタレと呼ばれてしまっているが。
漢見せて人形しばいているだけのクソ動画を見た結果、中さんと共に交通事故に遭い、自分だけ再起不能になってしまった。

 

・門間しのぶ
演出補の中でも特にかわいいと言われている人。
でも黒狐編の戦犯で、パート32によると(ry
実はパート17にも登場していて、バカップルのインタビューを担当していた。

 

・近野恵美
おさげとスタッフルームでのメガネ姿が印象的な演出補。
門間の後釜的存在で、同じようなことをやらかした。

 

・黒狐
ほん呪恒例の○○○○シリーズの1人。
言動や設定はブレブレの2重人格(笑)。
チャリで来ていたため呪符を取り返し、呪いの儀式を実行したみたいだけど、うまくいったのかな?