ほんとにあった!呪いのビデオ63レビュー

評価:★★★★★★★☆☆☆
3部作「スケープゴート」の中編。
個人的なイチオシは「証明写真」。

 

 

 

<親子>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
息子と近所の公園で遊んでいる映像。
やたら白飛びしてるしピンボケ気味なのが気になる。設定ミスったのか?
それはともかく、この映像が撮影されたから息子が霊感体質になった様子。
公園にある池では、10年ぐらい前に子供が溺れて亡くなっており、その3週間後に母親が首吊りによる後追い自殺をしたようだ。

 

肝心の映像は、池に行き何かいないか探していると、息子の足に向かって手が伸びている。
カメラを逸らすといなくなっているが、今度は息子が木の上を見つめており、そこに女性の生首が浮いている。
カメラワークが典型的な劇場型だな。
とはいえ、生首は不意打ち感あって悪くない。
菊池演出もようやく2段オチの使い方が分かってきたか。

 

 

 

<ゴンドラ>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
友人カップルと野外アトラクション施設に行った際に撮影した映像。
超ロングジップラインを楽しめるようで、その道中のロープウェイで周囲を撮影していると、ドアの奥に半透明の子供がいる。
いや、よく見たらオッサンだわ。
投稿者はその後、ジップラインの途中で宙吊りになり、その直前に掴まれた感触があったとか。

 

 

 

スケープゴート 中編>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★★
3部作の中編で、前回のあらすじはこんな感じ。

  • 投稿者郡司さんの彼氏(田丸さん)が、ゼミの研究旅行に行ってから様子がおかしくなり、失踪してしまった。
  • ゼミの参加者は田丸さん含む学生3人と准教授で、他の学生も事故で両足切断したり、心不全で亡くなったりと不幸に見舞われた。
  • 准教授は調査物を無断で持ち帰らせる常習犯で、田丸さんは動物の毛が入った呪術的な道具を持ち帰らされていた。
  • ゼミの教室に空き巣が入り、そこにはなぜか10代の少女がいて保護された。
  • その少女(沙希さん)は3ヶ月前に川で行方不明になり、約2ヶ月後に発見されたが記憶喪失となっている。

 

まずは准教授の家に行ってみることに。
出てこなかったので、いつも通り張り込みをすることに。
翌日の昼まで粘ってみると、ようやく准教授が現れた!
だが出遅れたことで車で移動されてしまい、一同は追跡することに!!
しかし尾行がバレたのか、狭い住宅街に誘導され撒かれてしまった。
という訳で延長確定。帰りを待ち、今度こそ逃さないように張り込むこととなった。
その数十分後に戻ってきたので、菊池自ら突撃!!!
岩澤とは違い、調査物を無断で持ち出しているという弱みに付け込み、話を聞いてもらえることになった。
だが適当に嘘つかれることを警戒し、郡司さんにも来てもらうことで外堀を埋めていく。
成長したな菊池。コンビニ行かせて逃げられた時(パート51参照)とは大違いだ。

 

旅行に行った目的は論文の題材集めだったようだが、木箱については知らないとシラを切る准教授。
だが郡司さんが来たことで劣勢になり、とうとう折れて本当のことを話すことになった。
准教授は山神信仰と生贄について研究していて、その村に巫女の生き残りがいることを知り、会いに行ったという。
その村では1つの家庭で2人が亡くなると、必ずもう1人亡くなると言われているようで、それを止めるために仮の墓を作り、そこに御神体を入れるという風習があるようだ。
墓の場所は教えてもらえなかったが、文献などからその場所を予測し行ってみるとビンゴで、どうせ廃村になって捨てられるならと持ち帰ったという。
そして、自分はビビって最初田丸さんに持たせ、持ちきれなくなったら他の2人に持たせていたようだ。
で、学生3人に呪いがかかったため、巫女に助けを求めたが逆鱗に触れたようで、「呪いをかけた お前たちは死ぬ」と切り捨てられたとか。

 

また、ペンションで木箱開封の儀を行なっていたようで、その映像をもらった。
まずは調査結果と旅行の感想を話し合った後、木箱をちゃぶ台の上に置き開封する。
木箱に封印用の札みたいなのがあるんだが、開けるときに破いちゃってるなこいつ。
中身は猿の手だねこれ。3つの願いが叶うが意図しない結果になるというイギリスの小説が元か?
しばらく鑑賞した後カメラを上げると、学生の背後に黒ずくめの人物が立っており、ゆっくりと両手を挙げる。
それにビビった准教授が、自分の背後にもいるのかとカメラを回すと、自分の顔が穴が空いたように黒くなっている。
どうやって自分の顔の異変に気付いたの?って思ったけど、ビデオカメラだからモニターを反転させたってところか。
この映像自体はそこまで怖くはないけど、封印されていた禁忌の呪いを解放してしまい、巫女らに取り憑かれたというストーリーの裏付けになっている。

 

後日、亜美さん(沙希さんの姉)から、妹の奇行について連絡が来た。
日に日におかしな行動をするようになり、発狂しながら人形を風呂に沈めている様子が送られてきた。
心霊現象は起きていないが、その人形は家にないものだったようだ。
山神信仰と沙希さんとの間に何か関係があるのだろうか・・・つづく。

 

 

 

<街撮り>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
外国人旅行者が渋谷の街中を撮影した映像。
この頃には自撮り棒で自分を撮るのが多かったと思うけど、目線の高さで前方を撮影している。
夜になり人通りの少ない道を歩いていると、半透明の男が投稿者を追い越し、こちらを振り向いて消える。
いやそう来るんかい!という不意打ち感はあるが、街中に変なのがいた!ってタイプを期待してたので残念。

 

 

 

<上空>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
友人との旅行帰りに、飛行機内で撮影した映像。
向かい側の上部にある荷物入れが開いていて、そこに目をパチパチさせている生首がある。
投稿者はこの日から3日程、原因不明の熱に悩まされたとか。
手品系なのが余計。
視点的に投稿者は映像見ないで撮っているだろうから、普通に映っていてもいいじゃん。

 

 

 

<シリーズ監視カメラ 鳥居>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
鳥居が多く立ち並んでいる神社の監視カメラの映像。
杖をついた男性の参拝者の背後に女性が現れ、鳥居を通過すると消える。
この男性に恨みを持つ霊のようで、杖をついているのは霊障によるものかもしれない。
これみたいな、部分的に消失する手品系は苦手。
にしても、ミニスカな幽霊さんはある意味珍しいな。

 

 

 

<証明写真>
   恐怖度:★★★★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★★★
飲み会の帰りに男3人で撮影した映像。
合コンに行ったようだが、誰もお持ち帰りできなかった様子。
それはともかく、証明写真機を見つけ、そこで悪ふざけをしている。
その時に投稿者だけ女子高生の霊が見え、後日調べてみたところ、女の霊が出るという噂があるようだ。

 

周辺で聞き込みをしたところ、ある女子高生が恋人と同じ大学を受験したが、自分だけ不合格になったことを苦に投身自殺したという。
そして、その女子高生が証明写真を撮ったのが、例の場所だったようだ。
そのためなのか、変な写真が撮れるのは、同じ高校の女子高生限定だとか。
情報提供者の友人がこれにより変な写真になったようで、それをもらったところ、確かにメチャクチャになっている。
ってか、まだ投稿映像見てないけど、確実に投稿映像よりインパクトあるだろこれ。
個人的にめっちゃ苦手なタイプで、これだけで恐怖度★4はある。

 

肝心の映像は、証明写真機を見つけ、友人が明日バイトの面接あるとか言い、酔ってるくせに撮ろうとする。
カーテンを少し開けると女子高生が座っているのが見え、慌てて閉めるが、投稿者以外は見えておらず、カーテン下にも何も映っていない。
不思議そうにして周囲を撮影していると、証明写真機の上に女子高生の顔があり、目を左右にギョロギョロしている。
これも投稿者だけが気付き、慌てて逃げるのであった。
証明写真と同じく、左目から血が流れているのがポイント。
でも、やっぱり写真の方がインパクトあるな。
ってか、モノクロの幽霊さんってあまり怖くないよね。
幽霊=モノクロって風潮は早く無くなったほうがいいと思っている。

 

 

 

<続・スケープゴート 中編>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★★
巫女について調査したところ、入院している病院を特定したが、すでに退院していて連絡が取れずにいた。
また、准教授とも連絡がとれなくなっており、製作委員会は巫女と例の墓について自力で探すことになった。
何処か閉塞的な村で調査は難航したが、巫女が先月亡くなったという情報を入手する。
巫女の家を特定できたが誰も住んでいなかったため、一旦引き上げるのであった。
後日、巫女の遠縁の親戚に話を聞いたところ、祈祷中に亡くなっていたようだ。
また、田丸さんが巫女に会いに病院まで行き、木箱を返そうとしていたことが発覚する。
田丸さんが木箱を返したのであれば、呪いの連鎖は断ち切れたのだろうか・・・

 

数日後、スタッフが准教授の家に行ったところ、出てくれなかったがシャワーの音がするため待機することに。
だが90分以上経ってもシャワー流しっぱなしのため、異変を感じたスタッフは管理会社に連絡し、中に入ってみることに。
浴室に行ってみると、准教授が浴槽でリストカットをしており血で染まっている!!!
一命は取り留めたようだが、脳にダメージが残り、意識不明のままだとか。

 

ここでそのシーンをもう1度。
浴室の鏡に、やっぱり沙希さんに激似の人が映っている。
製作委員会も気付いているよね?
だが製作委員会はそこには触れず、人形を沈めていたことを今回の自殺未遂に結びつけていた(どっちかって言うと自分のことじゃない?)。
次回、衝撃の結末が待っている。

 

 

 

<総評>
★★★★★★★☆☆☆
投稿映像については相変わらずなところはあるものの、少しずつ改善の兆しが見えてきている。
特に、2段オチの使い方が分かってきたところに成長を感じる。
メインはここ数作同様かなり尺が取られており、沙希さんについては多くの謎が残るものの、その大筋が見えてきた。
おそらく次回は田丸さんの行方や沙希さんの謎について核心に迫っていくため、それがどのような結果になるのかに期待と言ったところ。