ほんとにあった!呪いのビデオ リング編レビュー

評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆
坂本演出による大型取材物。
伏線のことばかり意識していて、中身が伴ってない。

 

 

 

<導入>
同じ撮影日、「消えろ」という男の声、映っている人物の謎の自殺という共通点を持った投稿が相次いだため、スタッフはこれを検証する。

 

 

 

<最初の投稿映像>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
最初の投稿映像は、誕生会を撮影した映像。
その後、誕生会に参加した友人の1人が焼身自殺してしまったという。
その現場はとある地下道で、その場所だけ不自然に綺麗になっているが、かえって生々しい。
肝心の映像は先述の通りだが、その声は力士のモノマネみたいな感じ。
まぁ大したことはない。ってかリズム良くリプレイすなwww

 

 

 

<2番目の投稿映像>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
今度の投稿映像は、チャットで知り合った友人同士でオフ会をしたもの。
その映像に映っている1人が、橋から川に飛び降りて自殺したという。
肝心の映像は最初の投稿映像と全く同じ声であり、何かしらの関連性があると思われる。
大したことないってのも同じだけどな。

 

で、2人の投稿者を会わせて撮影現場で取材を行うのだが、演出補の北川、最初の投稿者宅でもう1人の投稿者に「何か空気が違うとか変なものを感じましたか?」って失礼だなこいつ。

また、その後も同様の投稿が相次ぎ、その本数は計15本にも及んだ。

 

 

 

<下川家の取材>
 エピソード:★
日付と「消えろ」という声は共通しているが、誰も自殺をしていないという下川家に取材を行うことに。
やはり事象は同じだったが、必ず自殺者がいることを打ち明けようとした北川に対して、演出補の横田は不安にさせる訳にはいかないということで、伏せることにした。

 

 

 

<7番目の投稿映像>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
安藤さんという7番目の投稿者から情報提供があった。
投稿映像に「消えろ」という声が入っている他、ノイズに紛れて顔のようなものがあるという。
非常に分かり辛いし怖くもないが、確かに顔のようなものが見える。
で、自分らで調べればいいのに他の投稿映像も解析してもらったところ、そっちにもノイズに紛れて顔のようなものがあることが発覚した。
まぁこじつけレベルだし全く怖くない。

 

 

 

<ダムに沈んだ村>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
下川家に上記の事実と自殺者が出ていることを打ち明けた。
やっぱり北川は無礼で、他の投稿者がみんなそうだったから、あなたたち3人の中の誰かが・・・みたいなことを言い出して不安を煽りやがる。
案の定、息子は特に気にしていないが両親を怒らせてしまい、説教タイムへ。

 

撮影現場では何もなかったが、地元の図書館で調べると、周辺に曰く付きのダムがあることが発覚し、そこへ行くことに。
村を沈めてできたダムであり、過去に一家心中があったという。
でも関連性は分からなかったため、釈然とせず気まずい雰囲気に。
何か息子もイラついちゃってメチャクチャ。
北川じゃダメだ、横田何とかしてくれ。
結局、映像を解析した安藤さんと共にチェックするという話になり、この日は解散となった。

 

 

 

<下川家の暴走>
 エピソード:★
待ち合わせの場所に北川が現れず、連絡も取れない。
また、下川家も鍵が開けっぱなしだが誰もいなかった。
まぁ田舎ならよくあるし、気にするほどでも・・・と思っていたら、室内に北川のカバンがあり、「親戚の葬式に行ったと言っておいて」という書き置きと金が置かれていた。
にしても、じいちゃんかわいそうだな。
起きたら巨漢とカメラ持ったやつが侵入してて、「親戚が亡くなられましたよね」とか心当たりないことで問い詰められるんだぜ?

 

どうやら北川は下川家に拉致されたようで、特急列車に乗って安藤さんの家に移動中だとか。
途中、北川の乗った特急列車と並走する無駄にカッコイイシーンがあるが、当然のように追い抜かれるし意味ない。
一方、北川はなぜか余裕の様子。
ってかカメラとか電話とか普通に使っていいんだ。
仕方ないので安藤さんの家の前で待ち伏せするが、北川が住所を覚えてなかったため近くの民宿に泊まっているとこのと。
なんかグダグダ過ぎないかこれ?そもそも最初から安藤さん家行く予定だったから、北川を拉致する意味分からんし。

 

民宿で下川家&北川と合流するが、下川家は全員浴衣に着替えてて余裕の様子。
で、口論になるのだがやっぱグダグダ。
下川家の言い分は、スタッフらが信用できないから自分達で調べたかったとのこと。
結局、明日みんなで安藤さん家に行くことになり、スタッフらも隣の部屋で宿泊するというほのぼの展開へ。
そして北川、隣の部屋に下川家がいる(後ろに見えている)のに愚痴を言い、「そりゃ誰も死なない訳だよ」とブラックジョークをかますwww
あと、横田の頭結構きてるな。

 

後日、安藤さんの家にアポ無しで行ったが快く迎え入れてくれて、みんなで映像をチェックすることに。
一応納得してくれたようで、みんなで和食屋に行ったりと、妙な絆が生まれていた。

 

 

 

<緑の帽子を被った男>
 エピソード:★★
おじいちゃんが倒れたということで再び下川家へ。
すると、横田と坂本演出が来た時に、緑の帽子を被った男がいたと言い出した。
さらに、最初の取材時にもいたという。
という訳で今までの取材映像を確認すると、帽子を被った男は何回も映っていた。
なんでモノクロにすんねん。見直すのダルいわ。
基本直立不動だが、ダムのカットではダムに向かって歩いていたため、下川家と共に行ってみることに。

 

すると、向こうからこちらを見つめる謎の男が!という訳で追跡開始!!
まぁ坂本演出特有の色彩いじりのせいでよく分からん。
ってか追跡中、坂本演出ドア開けて外に乗り出してないか?
山道へ逃げたため追うが、横田が途中でダウン。
極度の緊張状態によってとナレーターは言っているが、どう考えてもデブのせいだwww
その後も見つけては見失ったりを繰り返していると、廃村に辿り着く。
かつてない神妙なBGMと色彩いじりで雰囲気は出しているが、結局何もなし。

 

 

 

<エピローグ>
 エピソード:★★★
後日、下川父が謎の病院で入院し、その後窓から転落して亡くなってしまった。
生前最後の映像では、まばたきですらできないほど体の硬直と感覚の麻痺が進行していたが、どうやって窓から転落したのかは不明。
あの下川父でも、ビデオの呪いには耐えられなかったのか・・・

 

 

 

<総評>
★★★☆☆☆☆☆☆☆
坂本演出唯一の大型取材物で、後半の怒涛の伏線回収は上手かったと思う。
だが、全体的に無礼なスタッフの態度や下川家の意味不明な暴走などが足を引っ張り、グダグダ感が強い。
また、全編通して起きた事象は、
・「消えろ」という同一人物の声
・ノイズに紛れた顔
・取材中に現れた緑の帽子を被った男
の3点に集約されていて、恐怖度は★1相当しかなく怖くない。
特に緑の帽子の男に関しては、坂本演出特有の色彩いじりのせいで見つけるのが困難だったし、リプレイがモノクロのせいで、ほんとに緑の帽子だったかですら分からなかった。

 

さらに言うと、以下のような謎が残っている。
・15本もの投稿映像に同じ現象が起きたことについて、核心に迫る共通点がない。
 →1番の共通点は撮影日だけど、何の日か調べていない。
・投稿映像のノイズに紛れた顔の正体も分かっていない。
 →話の流れ的に緑の帽子の男だけど確証なし。
・緑の帽子の男関係はほとんど分かっていない。
 →ダムに沈んだ村関係者っぽいが呪いと関係ある?
 →ってか近所である下川家以外関係ある?
・リング編ってタイトルの意味は???
下川家単体のエピソードだったら色々と辻褄が合ってよかったと思うんだが。

 

結論としては、伏線のことばかり意識していて、中身が伴っていなかった。
やっぱほん呪はオムニバス形式が1番だな。

 

そういえば、スタッフロールに再現映像出演ってあったけどあれ何なんだろう?
名前的に男2:女2だから、下川家のくだりは再現ドラマでしたって訳ではなさそう。
途中、自殺のイメージ映像があったけど、それのことなのかな?