評価:★★★★★★★☆☆☆
パート10から1年以上ぶりにリリースされた。
派手さはないが雰囲気作りがズバ抜けていて、じわじわ来る怖さがある。
<線路に佇む影>
恐怖度:★★
インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
不気味さ:★★
エピソード:★
男女3人組が地下鉄の先頭車両に乗り、中から線路を撮影している映像。
線路の上に子供のような人影が現れるが、電車はそのまま走り続ける。
投稿者達は人影に気付くが、霊だとは気付いていないためうろたえているのがリアル。
エピソードがないのと分かり辛いのがマイナスだが、掴みとしては悪くない。
<公衆トイレ>
恐怖度:★★
インパクト:★★
分かりやすさ:★★
不気味さ:★★★★★
エピソード:★★★★
心霊好きの投稿者が霊を収めようと、かつてホームレスが焼け死んだというトイレを撮影した映像。
撮影時、現場とされる個室は封鎖され、内部には確かに焦げ跡があり、噂の信憑性を高めている。
投稿者と共に現場に向かうと、個室には鍵も掛かっておらず、焦げ跡はわずかに残っているが清掃されていた。
肝心の映像は、個室に侵入し撮影を済ませた後、戻ろうとしている最中にドアの隙間から3本の手が映るというもの。
全体的に映像が暗く分かり辛いが、不気味さはかなり高レベルで結構好き。
<エレベーター>
恐怖度:★★★
インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
不気味さ:★★★
エピソード:★★★★
投稿者が出来心で幽霊を撮影しようとして、カメラを回していたという映像。
かつてそこで亡くなった人がいるというエレベーター内を撮影していると、投稿者の背後に人影が映り込んでいる。
投稿者のリアクションとカメラワークが素晴らしく、
人影に気付きビックリしてカメラがブレる
↓
冷静にズームアップする
↓
後ろを振り向いて誰もいないことを確認する
というのを無言で行っている。
平静さを装っているが緊張感が伝わってくる良エピソード。
<不動産めぐり(曰くの物件)>
恐怖度:★★★
インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
不気味さ:★★★★
エピソード:★★★★
物件探しの際に見直すためにビデオ撮影したという映像。
その中で相場より安い物件があり不動産屋に強く勧められたが、どこか雰囲気がおかしく、部屋の中にお札が何枚もあったという。
後日、近所の人に聞いてみると、過去にその部屋で男性が脳の病気により亡くなっていた。
更に、その後住んだ住人が何人も亡くなっている、曰く付きの物件だということが発覚する。
肝心の映像は押し入れ上部の部分に、こちらを見つめるように横たわる男の姿が映っている。
映像そのものも怖いが、明らかに曰くがあることを知りながら入居させようとセールストークをし、あろうことかお札を剥がすと言う暴挙に出る、不動産屋の闇なども垣間見える良エピソード。
<謎の影>
恐怖度:★
インパクト:★★
分かりやすさ:★★
不気味さ:★
エピソード:★
わんこそばに挑戦した際に撮影された映像。
カメラを向かいのテーブルに置き、1分間に2秒間だけ撮影するモードで記録されている。
その中のワンカットに、左側の男性の背後に黒い人影が映っている。
大したことない休憩エピソードだが、配膳をしている着物姿の女性の尻を堪能できるフェチ向けの映像となっている。
<ランドセルの少女>
恐怖度:★★
インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
不気味さ:★★
エピソード:★★★
カップルで湖畔を歩きながら撮影した映像。その映像の中にランドセルを背負った少女が映っているという。
噂では、投稿者の先輩が小学生の時にいじめられている女の子がいて、その先輩のグループが湖畔でいじめていたところ溺れそうになってしまい、助けを呼びに行っている間に行方不明になってしまったという。
っていじめどころか殺人じゃないか。先輩が武勇伝のように語ってたんだろうなっていうのが容易に想像できる。
肝心の映像は湖畔を歩いている際に、岩場にランドセルの少女が数秒間映り、いつの間にかいなくなっている。
それで終わってもいいところだが、その後も少女の噂話を長々と語ってようやくリプレイに入る。
実はこの噂話中、風や湖畔の音以外の奇妙な音がずっと鳴っているのだがここでは紹介なし。
Special4でこの隠しメッセージが明らかになる。
<夜に現れる手>
恐怖度:★★★
インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
不気味さ:★★
エピソード:★★★
最近熟睡できていないという投稿者が自分の寝姿を撮影した映像。
寝始めてしばらく経った頃から寝相が悪くいびきが大きくなり、呼吸困難になっていく。
そして、一時的に呼吸が止まってしまった際に、投稿者の首を絞めるような手が映っている。
よくある怪談話の映像化といった内容で、完成度は高い。
<廃線トンネル>
恐怖度:★★
インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
不気味さ:★★
エピソード:★★
廃線巡りが趣味の投稿者ら3人が、とある廃線トンネルを撮影した映像。
トンネルの中で、3人の内1人が女性の声を聞いたという。
その後全員風邪を引いたらしいが、女性の声を聞いた1人は今も入院していて、危険な状態だという。
そんなこともあって投稿者はビビり気味だが、トンネルの中に入ることに。
だが演出補1の巨漢である横田はフェンスを越えられず待機www
特に何かあるわけではなかったが、明治時代のレンガ造りというのもあって雰囲気はある。
肝心の映像は、取材時にも説明されていた通り「帰ろう」という女性の声が聞こえる。
雰囲気作りはよく出来ているが、トリとしては弱いかな。
<総評>
★★★★★★★☆☆☆
インパクトのある映像が多かったパート10と比べると派手さはないが、坂本演出による雰囲気作りがズバ抜けていてじわじわ来る怖さがある。
具体的には、取材映像の色彩をいじっておどろおどろしい雰囲気にしていたり、投稿映像の多くはそのバックグラウンドが明らかになることで想像を掻き立てられるようになっている。
個人的には、エピソードが良くなったことが1番嬉しい。
はっきり言って、今まではさっさと映像見せろとしか思えなかった取材や検証が、ようやくプラス要因になってくれた。