自作のアンプ内蔵スピーカーの紹介とアンプをリニューアルする

枕元スピーカーとして使用している、自作のアンプ内蔵スピーカーの紹介と、アンプのリニューアルを行った。

 

 

 

<自作スピーカーアンプの紹介>

筆者は枕元スピーカーとして、以下のような自作スピーカーアンプを使用している。

作りはシンプルで、左側がオーディオ入力で、右側がボリューム兼電源スイッチとなっている。

ケースはセリアで売っていた10cm×10cm×11cmの箱を使用。

また、カバーは薄い木の板に布切れを付けているだけという簡素なもの。

 

カバーを取るとこんな感じ。

スピーカーは昔秋月電子で売っていた300円スピーカーを使用していて、巷で話題になった高音質化改造(コーン部分にアルミ箔を付ける)を行っている。

 

背面はこんな感じ。

ACアダプタ入力と右CH出力用ターミナルがある。

 

中身はこのようになっている。

バスレフ穴や吸音材のないシンプルな密閉型で、ケーブルは不相応に太いものを使用している(右CHにも同じケーブルで飛ばしている)。

 

お待ちかねの基板はこんな感じ。

TA8265Kという東芝製のアンプを使用していて、回路はデータシートにあるものをほぼそのまま流用している。

以前の記事を見た人はお察しだと思うけど、このプリント基板もパターンが切れかかっている。

まぁこっちの場合、信号線はほぼ無事で、GNDベタが欠けているだけなので比較的マシかな。

 

実使用上は問題ないけど、TA8265Kは消費電流が無負荷でも75~130mAと大きく、しばらく経つとアチッってなるレベルで発熱するため、本来はヒートシンクが必要と思われる。

スピーカーは実使用じゃ100mWですら使わないため明らかにオーバースペックであり、発熱も気になるためリニューアルすることにした。

 

 

<リニューアル後の回路>

今回はLM386(正確にはセカンドソースのNJM386D)を使用する。

1個50円の低価格、ちょっとの外付け部品で設計可能、最大1W出力、無負荷時消費電流5~8mAという優れもので、多くの製作例がネットに転がっている。

回路図は以下のようにした。

アンプ部分はほぼデータシート通り。

電源とGNDをちょっとこだわってみて、電源はF1(Fはフィルターの略)を通してノイズを削減し、GNDはF2とF3を通すことで左右CHを疑似分離する。

 

レイアウトはこんな感じ。

今回は各種ケーブルをQIコネクタで配線することにした。

昔は音質のこだわり(笑)で無駄に太いケーブルをはんだ付けしていたが、現在のトレンドは使い勝手優先で、電流量が十分に確保できていればコネクタ使ったり細くてもいいという考えになった。

 

 

 

<リニューアル>

製作した基板は以下の通り。

製作時間は1時間30分ぐらい。

いつもはケーブルのはんだ付けで時間がかかっていたけど、コネクタ式にしたおかげで基板の実装は楽になった。

 

また、ケース内部の配線をQIコネクタに変更し、組み上げた結果が以下の通り。

コネクタ式の楽さがよく分かった。今後もこうするだろうな。

 

肝心の音については、筆者が今までもLM386を使用したスピーカーアンプをいくつか作っていたため、いつもの音って感じで特に言うことはなかった。

 

 

 

<おわりに>

今回製作した基板はだいたい500円ぐらい。

それ以外はスピーカーが2個で500円、ケースが200円、配線やコネクタは全部で600円ぐらいのため、約1800円ぐらいでスピーカーアンプが製作できた。

音については値段相応だろうけど、まぁ低消費電力のICに代わったため、手で触れても全く発熱してないし、使い勝手もほとんど変わっていないのでこれで満足。