呪われた心霊動画XXX_NEO 03レビュー

評価:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
4エピソードしかない分、やたら話が長いパート。
派手なだけで鼻で笑うレベルの投稿映像が多い。

 

 

 

<ビジネスホテル3 令和>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
2019年9月18日にニコ生で放送された「ホラーAD集合 アムモ女子会」の放送中に不可解な現象が起きた。
ちなみに、筆者はAD杉本しか知らない。
XXX_NEO 02「ビジネスホテル1 平成」を放映中に、オフとなっていたスタッフルームの映像で、ドアを叩くような音が聞こえ、全員が困惑しながら一番左の人が確認に行っている途中で生放送がスタッフルームの映像に戻り、軽い放送事故が起きる。
また、画面右端のすりガラスに横切る人影が映っている。
ドッキリとスタッフのミスじゃね?こんなの引っ張られても困るんだが。

 

この翌週に投稿者から連絡が来た。
助監督から、キリストの聖痕みたいに手のひらに穴が開いた写真が送られてきた。
また、廃ホテルに1人で行ったみたいな映像も送られてきた。
ライトとスマホだけを頼りに黙々と廃墟を探索していると、廃墟なのに灯りが点いている部屋の前でノイズと共に呪文みたいな声が聞こえ、振り返ると手に穴が開いていて、頭がないかわりにヘソの辺りに顔がある変なやつがいて、Mamaのアレみたいに早送りな挙動で突っ込んでくる。

 

前作のやつと同一人物っぽいけど、これはギャグか?初見でも鼻で笑うレベルなんだが。
素早いなら恐怖になるけど、早送りはギャグだって。
本シリーズは投稿映像のクオリティーが高いってよく言われてるけど、その神話はけっこう前から崩壊してると思う。

 

その後、助監督は川で溺死したようで、その時刻はニコ生でドアドンしたときの時刻と一致しており、投稿者が映像を受け取る前だったとか。

 

 

 

<呪い部屋>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★
カップルでドライブに行った際に撮影した映像。
彼氏がアイス屋でトイレに行き、周囲を振り返りながら戻ってきた。
そのあたりから言動がおかしくなり始め、帰ろうとする投稿者に対して心霊スポットで知られる戦争遺跡に行こうと言い出す。
投稿者は嫌がったが雑に言いくるめられ、すっかり真っ暗になったところで歩いて向かうことに。

 

ゲートは閉まっていたが、横ががら空きだったため侵入し、ほとんど何も見えない中、地図を使わず謎の自信で十数分進み続ける。
どうしても行きたくなくなった投稿者がカメラを持ち、今日のデートの感想を聞いて時間稼ぎしていると、彼氏が投稿者の背後を凝視し「こんなはずじゃなかった」とつぶやく。
するとしばらく真っ黒になり、戻ると1m四方ぐらいのカビ臭い密閉されたコンクリート部屋にいて、目の前の壁に血文字がある。
次第に赤ちゃんの声が聞こえ始め、壁一面に18体もの顔が浮き出てきて、ビビってコケると元の場所に戻る。
彼氏はそのままいなくなってしまった。

 

壁に顔が浮き出てくると言えばXXX13「上階の住人」があり、あれの恐怖度は★4だったが、それは直後に覗き込んできたやつの不意打ちに対してであって、浮き出てくるやつについてはゴミにしようと思ってた。
それが18体出てくるってことはそういうこと。
そもそも顔が赤ちゃんに見えんし。

 

その後、1人で戻ると車はなく、彼氏に電話しても留守電で、家族経由で警察に保護されたという。
本人からしたら数時間の出来事だが、保護された時はドライブから2日経っていたようだ。
例の場所については戦争遺跡はおろか心霊スポットですらなかった。
彼氏は見つからないままだが、投稿者自身の記憶喪失か非実在説が浮かび上がり、もらってた合鍵で彼氏の部屋に行ったという。
一応、カメラはバッグに隠して撮影したようだ。

 

その映像では、彼氏の家の周囲が全然違っている様子。
チャイムを鳴らすが応答はなく、合鍵を使って中に入ると、目の部分を切り取った男性のモノクロ写真が十数枚ほど吊るされており、彼氏の部屋と雰囲気が違っている。
ちなみに、椅子に聖書っぽい本があり、横の皿には切り取った目の部分と思われるのが乗っている。
彼氏はベッドにいるっぽいが、戸惑っている内に謎の声(投稿者曰く「生きるな」)が聞こえ、一部の写真がにやけ始め、XXX16「木片」みたいに突っ込んできて、投稿者はそのまま逃げだした。
霊能者によると、部屋自体が呪術的な空間になっているようだ。

 

表情が変わって色が付くまでは分かったけど、突っ込んでくるのに気付かなかったからあまり怖くなかった。
写真では切り取られてたけど、突っ込んできたやつは目がえぐられてる。
雰囲気はあったが、これも出オチレベル。

 

あの写真は彼氏曰く父親だという。
後はどうでもいい仮説と、あの部屋に行ったが空き部屋だったという報告で終了。
無印後期の頃から問題だった、話がごちゃごちゃし過ぎて逆に印象に残らないタイプだったと思う。

 

ちなみに、インタビューのラストのカットだけ、隣の席に誰かが座っているのがすりガラス越しに見える。
髪型や服装が投稿者と似ており、不自然な速度でうなずいている。
多分、振動機能付き等身大人形。

 

 

 

<屋上>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
マンションの屋上でタバコを吸っていたところ、敷地の隅に女の人が立っていることに気付いて以来、度々見るようになったという投稿者。
興味本位で写真を撮ったところ、突っ立っているのだけなのに顔が毎回ブレており、まともに撮れたものは1枚もない。
その後、友人と一緒に屋上でタバコを吸っているとまた女が見えたが、友人は見えていない様子だったため撮影したのが肝心の映像。

 

録画を始めた時にはいなくなっており、友人にからかわないでよと言われたので探しに行こうとすると、振り返ったところに女がいる。
手で何かを描くようなそぶりを見せており、カメラを下ろして数秒後にはいなくなっている。
すると友人もいなくなっており、探してみると女がいた場所に落下している。
慌てて駆け寄るが再びいなくなっていて、上の方から声が聞こえたので振り向くと友人がいるが、その横に女がいる。
また下を見ると再び友人が倒れていて、すぐに救急車を呼んだため一命はとりとめた。
友人によると、柵の奥に女がいて手招きされ、それにつられてからの記憶はないという。

 

かなり凝っている不思議な体験系の映像。
友人が血よりも涎を垂らして倒れているのは、高さを考えるとある意味リアルなのかも。
女を見たあとに数秒間カメラを逸らしているのが、一昔前によくあったビビった隙に消えるタイプと同じで、そこだけやってる感あるのが惜しい。

 

後日、女がいた場所(友人が落下した場所)を見たところ、友人の血の跡っぽいシミと、壁に謎のマークが書き込まれている(メインの投稿映像にも映っている)。
それを映しているとブロックノイズが入り、その中にこちらを睨む血まみれの女の顔が映っている。
まぁいつものって感じ。

 

スタッフがマンションを調べたところ、敷地の四隅にマークがあった。
また、その1つの周囲を映した防犯カメラの映像に不可解な現象が起きていた。

 

撮影日は投稿映像が撮影される1ヶ月ぐらい前で、グレーの服を着た男が電柱付近で不審な行動をし、マンションの敷地(女がいた場所)に侵入する。
十数秒後に出てきて去っていくのだが、その途中でふわっと消えてしまった。
女を呼び寄せるために何かしたってところか。
何で消えたのかは不明。

 

 

 

<イギル●タ>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
投稿者には怪談話が好きないとこがいて、怪談話メインのブログはスタッフも知っているぐらい有名で、書籍化の話もあるという。
3ヶ月ぐらい前から様子がおかしくなっていたため、友人と一緒に花火を見に行ったところ、そこで撮った写真には、いとこが写っているものだけ目がえぐられたような男が映り込んでいた。
1枚目はともかく、2~3枚目は雑コラ乙。

 

その写真をいとこに見せたところ、ちょっと前から送り主不明で黒い丸が書かれた手紙が来るようになったという。
いとこは心当たりがあるようで、口外してはならない話を聞いていた。
投稿者も詳しくは知らないようだが、工事関係者から聞いたもので、工事中に遺構(古い構造物、物によっては歴史的価値があるため発掘作業が必要になる)を見つけたが、工事の邪魔にならないように秘密裡に処理したところ、関係者の間で次々と不幸が起きたという。
その建物は「イギルヅダ」という儀式に関係しているようでそれに関する8ミリビデオテープをいとこから受け取り、投稿したという。
いとこはその後、車内で練炭自殺をしたようだが、自殺とは思えない様子。
また、今度は投稿者のもとにペンで直径12~13cmぐらいの●が描かれた手紙が届くようになったという。

 

肝心の映像はいつも通り警告付き。
バンダナで目隠しした白装束の男がいて、向かいに座る女性に何かを唱える。
女性を映したカットでは、女性は目隠しをしていないがノイズなどにより見えなくなっている。
女性の体の揺れが少しづつ大きくなり、男の詠唱も荒々しくなっていき、唱え終わると女性の口を大きく開かせる。
男が鏡を持って口が映るようにすると、鏡越しにだけ白飛びしたモヤが現れ、女性の口の中に入っていった。
最後に男が「ここであったことは誰かに知らせてはならない」「もし、XXXX(何て言ってるか不明)、地獄に落ちる」といい、ニヤつきながらバンダナを取ると、一昔前に流行った4ツ目コラの6ツ目バージョンになっているというもの。

 

また不快なだけのビデオテープのノイズ音が出てきたよ。
口の中に入っていく白飛びモヤは完全にナメてる。
男の顔も、最近多い恐怖と不快さを履き違えたやつ。
元ネタはどうしても目を合わせられなくて不気味に感じるってやつだっけ?

 

 

 

<総評>
★★☆☆☆☆☆☆☆☆
「屋上」のメインはともかく、他については怖いと思ってるの?と聞きたくなるようなものばかりだった。
けっこう前からだったが、本シリーズ最後の砦である「投稿映像は怖い」という神話ですら完全に崩壊した感じ。
事象の派手さでインパクトを持たせようとしているが、それですら長すぎる話のせいで薄れており、かえって印象に残らなかった。
さすがに前回ほどの不快さはなかったので★2だけど、投稿映像のクオリティーは前回以下かな。