ほんとにあった!呪いのビデオ58レビュー

評価:★★★★★☆☆☆☆☆
3部作「邪心」の中編で、菊池演出第1の武器:お笑い(増本くん)が登場。
投稿映像の「恐怖」を分かってない感しかない。

 

 

 

<吊り橋>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
カップルがハイキングに行った際に撮影した映像。
吊り橋を見つけ、彼女が先陣を切って渡り始める。
すると、板が1枚抜けていて、彼女は足を踏み外してしまう。
彼氏が駆け寄り、隙間から川を映していると、男の顔がスッと現れ、それにビビった彼氏は彼女を置いて逃げ出してしまった。
また、足を踏み外す直前、足を引っ張られたような感覚があったとか。

 

正彦シネ(パート42「邪願」)のレビューで書いた、「霊の登場が1秒でも遅かったら凡作になっていた」の悪い見本で、1秒どころか3秒遅い。
いつまで下映してんだよって感じ。
後、幽霊さんの現れ方なんだけど、円に沿うように動いている。
シチュエーションはいいんだけど、菊池演出のツメの甘さを象徴しているエピソード。

 

 

 

<女首>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
高校時代の友人2人と食事に行くため、車で移動している際に撮影された映像。
駅から離れ、人気のない道を走行中、女の生首が浮いていてフロントガラスに激突する。
何か轢いたと勘違いした投稿者達は車を降り、周辺を調べていると、車の下から顔がスッと現れる。
かつて娘を亡くした母親が、この周辺で首吊り自殺したという。
よく見ると1つ目は鼻下のみ、2つ目は鼻から上だけ映っていて、生首がさらに分割されていたのかな?
とはいえ、2つ目の蛇足感が強い。

 

 

 

<盆踊り>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
彼女と地元の祭りに行った際に撮影した映像。
盆踊りしている人々を撮影していると、画面右側に浴衣を着た少女がいて、その数秒後にカメラを下ろすとそこに同じ少女がいる。
また、その少女の目は真っ黒で何も見えない。
近所に行方不明になってしまった少女がいるとか。
1つ目は1人だけモザイクないので分かるけど、ピントも違っててコラ感が強い。
2つ目は悪くないが、目が真っ黒なのは狙いすぎかな。
今後もだけど、菊池演出の2段オチはどちらかが余計なことが多すぎる。

 

 

 

<邪心 中編>
 エピソード:★★★★★(増本くん)
3部作の中編。
前回のあらすじはこんな感じ。

  • 同じ顔が割り込まれる投稿映像が2本届き、そこに映っていた人物は精神的におかしくなったり不幸に見舞われた。
  • 調査をすると、どちらも復讐サイトに晒されていた。
  • 「死神」と名乗る復讐サイトの住人が、見ると不幸になる映像を依頼者に渡していたことが発覚し、調査することになった。
  • まずは取材依頼をしたが、当然ながら返事はなかった。

 

死神とメールしたという人物を見つけ、話を聞いてみることに。
死神は3ヶ月ぐらい前から複数のサイトで書き込みをしており、面白半分でメールを送ったところ、本当に復讐したいなら見ると不幸になる映像を送ると言われたようだ。
興味本位で死神自身のことを尋ねたところ、中学時代にいじめを受け、その当事者達を一生恨んでいるという。
その中には本名や学校名も記載されていたようで、フリーメールだったのでデータは残っていなかったが、学校を特定できたので調査することに。

 

ここで新入りの増本くんが登場!
のび太のような風貌に寝グセがトレードマークで、いかにもなイジられキャラ。
学校を確かめる際の全力疾走は必見www
声小さくて「何?」って返されて戻ってくるのは草。ってか普通に全員で行けよwww
アポ取りを任されるが、増本くんにそんな大役がこなせるわけもなく断られ、周辺住民に聞き込みをすることに。
当然、いじめに関する噂はいくつかあったが、その中でも有力な情報を入手。
7〜8年前にいじめを受けて引きこもりになった女性がいて、最近いじめてた人たちに不幸が起きたという。
という訳で、同級生の連絡先を教えてもらう約束をしたところで、一旦戻ることに。

 

スタッフルームに戻り、今度は死神に対して、取材依頼ではなく架空の復讐依頼を餌に釣ろうという話になり、その大役を増本くんが引き受ける!
菊池「死神に対する復讐依頼は書けた?」
増本「・・はいッ⤴︎、書けましたァ⤵︎(息上がってるwww)」
その渾身の内容はこちら↓

死神様

助けてください
職場に復讐したい人がいます
自分のすること全て正しいと思い込みがはげしく
僕のする事を全て否定してきます
もう限界です。

菊池「これは・・・まぁ、架空の依頼なんだよねぇ(汗)」
増本「・・・はぃ⤵︎・・・」
全員「・・・」
つづく

↑こんなの笑うわwww
隣にいる森澤が無表情で画面見続けているのもじわじわ来るwww
投稿映像ないのに満足したのは久しぶりだ。

 

 

 

<シリーズ監視カメラ バックヤード>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★★
個人経営のコンビニのバックヤードに設置された監視カメラの映像。
バイト内恋愛で付き合っていたが、浮気を苦にして自殺した女性がいて、その霊が出ると噂になっていたようだ。
という訳で、投稿映像に映っている元カレ(工藤さん)に電話をすることに。
菊池も切り出し方下手だなぁ。
知らない番号から電話来た上に、最初から浮気の噂を問い詰められるとか、切られてもおかしくないぞ。
だが工藤さんによると、元カノはストーカー気質だったようで、それがキツくなり別れを切り出すと、リスカしたり自殺を仄めかされたという。
で、ヨリを戻そうとしてきたので拒否し、「死んでやる」と言われて「じゃあ死んでくれよ」と返したところ、本当に自殺してしまったというのが真相だった。

 

肝心の映像は、工藤さんがバックヤードから店内に戻る際、ドアの向こうに制服姿の元カノが立っている。
また、(多分冷蔵庫の)ドアを開けて中に入る際に再び現れ、ついて行くように後ろを歩いている。
だが入れなかった模様。
工藤さんは今でも元カノの視線を感じるとか。
エピソードはいいんだけど、やっぱり2つ目は蛇足。
これを割り切れるかが菊池演出の課題だな。

 

 

 

<足元>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★
友人達と温泉に行った際に見つけた廃墟を探索している映像。
その後の移動中、急にハンドルが動かなくなり、ガードレールにぶつかってしまったとか。
スタッフが調査したところ、痴呆症(この頃にはもう認知症に替わってない?)の老人が十数年前、川で溺れて亡くなっており、事故ではなく介護疲れによる殺人だったのではという噂があるようだ。

 

肝心の映像は、位牌や数珠がある部屋に辿り着き気味悪がっていると、人形の棚の前に着物姿の老人の足元が映り、ビビってカメラを逸らす。
その後、何も気付いていない友人の方にカメラを向けると、奥に90°傾いた老人の顔があり、投稿者はビビって逃げ出す。
これも2つ目が蛇足。
1つ目はまだいいんだけど、2つ目が来る頃には舞台が整いすぎてる。
特に友人の胴体を映してから上げるまでの間がありすぎて、どうせ背後にいるんだろうなと丸分かり。
ってか今回だけで2段オチ4回はやりすぎだ。
あとやっぱり、ビビってすぐリプレイでは物足りない。

 

 

 

<遊園地>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
30年ほど前に親戚家族と遊園地に行った際に撮影された映像。
建物も多く賑わっている遊園地だが、そこにある野外卓球台はダンボール箱?に板とネットを置いただけという貧相な物。
一応擁護すると、卓球台って寸法が細かく規格化されているから、子ども用に低くするための処置だと思う。
そこで遊んでいると、念仏のような声と7〜8人の歩いている人影が、数秒間にわたり重なってくる。
これが撮影される少し前、遊園地付近で大型バスの事故があり、多くの死者が出たとか。
ここまでネタに走られると感想書く気にならん。

 

 

 

<続・邪心 中編>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★★
いじめの件について知っている同級生から話を聞くことに。
いじめられていたのは倉本さんで、暗い性格により「死神」とあだ名をつけられていたという。
主犯は3人の女子グループで、精神的だけでなく肉体的にもいじめを行なっており、倉本さんは中3の時に自殺未遂と思われるケガで入院をしていた。
退院後は引っ越したようだが、半年前に行われた同窓会に倉本さんが現れ、「私をいじめてた人はみんな不幸になる」と叫び帰ったという。
その後、主犯3人の内1人は交通事故で死亡、1人は病気で入院、もう1人(清水さん)は2次会中にカメラを回してたら不可解な現象が起き、現在は精神的に病んで引きこもっているようだ。

 

という訳で、清水さんの家に行ってみることに。
この時点で嫌な予感しかしないが、実質1キルしたことのある菊池はお構いなしの様子。
森澤は新人ながら切り出し方上手いな。他がアホと感情的になる奴しかいないだけだけど。
しかし、当然ながら出られる状態ではないということで、インターホン越しでの母親との会話が続く。
そこで、見ると不幸になる映像のことを切り出すと、上で聞いていた清水さんが発狂し、物を投げつけ、部屋に戻り泣き叫ぶ。
しばらく唖然とした後、菊池「ちょっとチャイム押してみて」←オーバーキル自重しろwww
もちろん無視され、後にすることにした。
菊池、これで2キルだな。

 

ここで清水さんが映っている2次会の映像。
かなり回った状態で談笑をしていると、清水さんがメインに映っている場面で例の事象が起きる。
また、カメラのフラッシュに紛れて叫んでいるような顔が映る。
まぁこんなのは「見たら不幸になる映像」への前振りだ。すごいものを見せてくれよ!

最後に、死神が増本くん渾身の復讐依頼に共感し、映像を渡すと連絡してきた。
次回、増本くんVS死神の直接対決!!!

 

 

 

<総評>
★★★★★☆☆☆☆☆
今回は投稿映像がダメ。
舞台が整いすぎてたり、2段オチがただの蛇足だったり、幽霊さんのバーゲンセールだったりで「恐怖」を分かってない感しかない。
今回、エピソード評価が★1だらけなのは、これに対する当てつけでもある。

 

一方で、メインやシリーズ監視カメラの取材は、あまりストーリーが複雑になりすぎず、ちょうどいい塩梅だったと思う。
テーマに関しても、身近に感じられるような共感しやすい内容だった。
また、増本くんのインパクトは凄まじく、メインの前編は投稿映像がないことがに気ならないレベルだった。
増本くんは筆者のお気に入りで、ベスト5に入る迷演出補だと思う。