ほんとにあった!呪いのビデオ59レビュー

評価:★★★★★☆☆☆☆☆
3部作「邪心」編最終章で、増本くんVS死神の直接対決!
投稿映像はここ数作の平均ぐらい。

 

 

 

<現場>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
友人と近所の居酒屋に行き、その帰りに撮影した映像。
マンションの駐車場横に花束を見つけ、友人がそこで飲むという不謹慎かつバカ丸出しなことをする。
すると、「見ないで」という声が聞こえ、花束にカメラを向けると血まみれの生首が転がっており、投稿者がそれにビビってブレた隙にいなくなっている。
かつて飛び降り自殺した女性がいて、この花束付近に落下したとか。
言ってしまえば典型的な劇場型だけど、声は分かり辛いため、舞台が整いすぎている訳ではない。

 

 

 

<人形>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
単身赴任中の夫に向け、娘を撮影したホームムービー。
娘が自分の部屋から人形を持ってきたところ、その人形に不可解なことが起きたという。
夫の母親(1年前に亡くなった)の家で見つけたもので、おそらく骨董品で、娘は異常に執着しているようだ。
また、その人形を寺の住職に見てもらったところ供養した方がいいと言われ、娘に黙って供養を行ったようで、娘は数日間怒っていたが、急に執着しなくなったという。

 

肝心の映像は、娘が人形を抱き抱えていると、その首がカメラの方を振り向く。
それらしき音はないけど、いかにもバネの力を使って動かした感じの挙動をしている。
ってか動きが速すぎる。ウッディー見習って。
それ以上に、娘がいかにもな子役だな。
まぁ役者やっている人が、心霊動画撮れても投稿してはいけないなんてルールないからいいけど。

 

 

 

<大雪>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
2014年の大雪で、銀世界になった都内を撮影している映像。
かまくらを見つけ、それを2度目に映した際にニカッっとした女性の顔がある。
ほんといい笑顔だなこれ。
まぁ立体感のない、初期っぽい映像。

 

 

 

<邪心 後編>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★★
  不気味さ:★★★★★
 エピソード:★★★★★(増本くん)
3部作の最終章。
前回のあらすじはこんな感じ。

  • 同じ顔が割り込まれる投稿映像が2本届き、そこに映っていた人物は精神的におかしくなったり不幸に見舞われた。
  • 調査をすると、どちらも復讐サイトに晒されており、「死神」と名乗る人物が「見ると不幸になる映像」を依頼者に渡していた。
  • 死神の正体を突き止め、死神をいじめていた主犯の1人を精神崩壊に追いやった(スタッフが)。
  • 架空の復讐依頼で死神を釣ろうという話になり、増本くん渾身の復讐依頼に死神が共感し、映像を受け取ることになった。

 

まずはどのように死神にインタビューするか、会議することに。
すでに取材は断られており、架空の復讐依頼で釣っているため、受け取ってから取材を申し出ることになった。
この大役を引き受けるのは・・・森澤推薦の増本くん!
菊池「どう、大丈夫?」
増本「・・・はぃ、・・・大丈夫でぇす・・・」←どう見ても大丈夫じゃねぇwwwそもそもネット上でしかやり取りしてないから誰でもいいだろ。
さらに、逃げられることも考慮して、バッグにカメラを仕込んで盗撮することに決定。
菊池「大丈夫?(圧)」
森澤「頼んだよ(圧)」←そんなに不安ならお前らがやれwww

 

待ち合わせ場所の公園に到着し、増本くんは1人で待機し、菊池と森澤は車内からその様子を観察することに。
約30分遅れで、増本くんに電話がかかってきた。
菊池達のことを見透かされたのか、別の場所へ誘導される増本くん。
その先にうつむいている死神と思われる人物がいて、増本くんに何かを押し付ける!
一方、菊池、森澤のアホ2人はのんびりと増本くんの後を追う。
増本くんが勇気を出して正体を名乗り、インタビューを申し出たが、死神は発狂し映像を取り返そうと襲い掛かる!!
緊張感ないアホ2人が増本くんを見つけた時にはすでに押し倒されており、死神は逃走、菊池が後を追う!!!
だが運動不足なのか、森澤に3秒ぐらいで追い抜かれ、死神にも逃げられてしまった。

 

増本くんの元に行ってみると、アドレナリン出まくりでカミカミだが、死神が渡してきたDVDは死守した模様。
増本くんGJ!今輝いてるよ。
それで終わればいいのに、菊池「なんで勝手に移動していったの?」←それぐらい察しろアホwww
相変わらず圧はあるが、とりあえず大役を成し遂げた増本くんを労い、スタッフルームに戻るのであった。

 

投稿映像は一旦置いて、死神が倉本さんか同級生に聞いてみることに。
倉本さんではないが、同じクラスだった相原さんに似ているようで、2人は仲が良かったという。
さらに調査を続けたところ、倉本さんは去年練炭自殺し、同乗していた女性は意識不明になっていたようだった。

 

ここで肝心の映像。
当然警告あり。
森をバックに女性が左右にゆっくり揺れている映像で、謎の声が終始記録されている。
その背景や女性の色彩がどんどんおかしくなっている他、画面全体に白っぽいモヤがかかり、それが少しづつ顔のようになる。
映像は不気味さに全振りしたような内容で、確かに見続けていると不安な感じになる(音声解析のために5回連続で見た自分が悪いけど)。
謎の声についてはほとんど何て言っているか分からないけど、中盤の「すみませんすみませんすみません」「クソクソクソクソクソクソォォォーーー」は聞き取れた。
「すみません」は最初の投稿映像でも聞こえたから、この声が割り込まれたと思われる。

 

 

 

<シリーズ監視カメラ 介護>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
自宅介護している父親を、仕事場で見れるように設置したWebカメラの映像。
父親が(なぜか照明をつけたまま)寝ていると照明が点滅を始め、真っ黒な着物を着た女性が、現れたり現れなかったりしながら父親に近付く。
ベッド横に辿り着き、お辞儀をしているところで元に戻るが、今度は父親が発作を起こしたように苦しみ出す。
これを見た投稿者がすぐに戻ると容態が急変しており、何とか一命を取り留めたようだ。
恐怖性は高いと思うけど、やりすぎとも思う、評価し辛いエピソード。

 

 

 

<海水浴>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
20年ほど前に友人家族と海水浴行った映像。
いつもの如く海面に手・・・ではなく、砂浜にいる観光客を映していると、頭以外砂に埋められたやたら薄い人がいる。
この地域では昔、嵐などで不漁が続くと、人身御供として罪人の首を流していたとか。

 

いつ頃からか、幽霊=半透明かモノクロか土色っていう風潮が出来上がったよな。
せいぜい血色悪いぐらいでいいと思うんだけど。

 

 

 

<テープ>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
アルバイト先の同僚達と、地元のキャンプ場の廃墟を探索している映像。
そこで落ちていたカセットテープを友人が持って帰ったようで、泣き叫ぶ女性の声とそれを(おそらく女性に対してなにかしながら)なだめる男性の声が記録されていた。
友人はこれを聞いていると勝手にテレビが付いたり、急な熱で入院したという。

 

肝心の映像は、キャンプ場を探索し、古い一般家庭用みたいな浴場に辿り着く。
水が溜まっててカビだらけになっており、天井を映した後再び浴槽にカメラを向けると、顔がぐちゃぐちゃになった半透明の女性がいて、投稿者はこれに気付いてカメラを捨てて逃げ出す。
右目が焼きを入れられたようになっており、テープの声はこの拷問を記録したものなのだろうか・・・

 

これも舞台が整いすぎ。
岩澤演出期からその兆候はあったけど、事象の「顔」に頼りすぎていると思う。

 

 

 

<続・邪心 後編>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★★
まずは倉本さんの兄に話を聞くことに。
やはり倉本さんの心中相手は相原さんだったようで、相原さんは退院後、精神科に入っていたが脱走したという。
また、いじめの主犯3人は倉本さんが自殺未遂をした後、相原さんをターゲットにしていたようで、バレないように陰湿にやっていたようだ。
相原さんのいじめは高校進学後も続いていたようで、相原さんも引きこもりになっていた。

 

ここでスタッフの推論が入るんだけど、1つ致命的な矛盾がある。
倉本さんの自殺は1年前だが、倉本さんが現れたという同窓会は半年前に行われている。
相原さんが倉本さんに成りすまして同窓会に行ったのか?
それはそれで、いじめてたやつ含む全員が、相原さんを倉本さんと勘違いしたということになるけど、取り憑かれていたということだろうか。

 

ここで再び、赤木さんの夫の元へ行くスタッフ。
ぶっちゃけこいつのこと覚えている人いなさそうだから、スルーでいいと思うが・・・
菊池自ら問い詰めてみるが、当然のようにシラを切られ、隠し撮りがバレたことでしばかれる。
そんな岩澤の真似しなくていいよ。

 

最後に、増本くんが死神を盗撮した映像。
DVDを受け取り、死神がうなづく際、背後に倉本さんと思われる(妙にケバい)女性がこちらを覗いている。
正直、前編の時点でやり切った感はあるからオマケかな。

 

最後の最後に、菊池が(多分事前に連絡もらってて、撮れ高のために)階段を駆け上がりスタッフルームに入ると、増本くんが死神の新たな書き込みを見つけていた。
死神はこれからも復讐手伝いを続けるのだろうか・・・
相原さんの行方は未だに分かっていない。

 

 

 

<総評>
★★★★★☆☆☆☆☆
投稿映像は菊池演出らしい内容で、前回ほど狙い過ぎてはいなかったので悪くはなかった。
でも相変わらず舞台が整い過ぎていて、「怖い」というレベルに達していない印象。
グロければいいという訳ではないんだよなぁ。

 

メインについては、複雑になりすぎたりグダグダで終わることが多い3部作の中では、比較的きれいにまとまった方だと思う。
筆者はせいぜい1週間間隔で見てるからいいけど、リアルタイムだと約1ヶ月開くから複雑すぎるのはよくないよなやっぱり。
まぁ死神の正体が当初予想されていた倉本さんなら、今回の後編はなくても良かったと思うけど。
とりあえず増本くんお疲れ様。菊池にいいものおごってもらえよ。