呪われた心霊動画XXX9レビュー

評価:★★★★★★☆☆☆☆
最初と最後が密接に関わっているパート。
秘密結社WQ(仮)が登場する。

 

 

 

<ナイトハイカー>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
キャンプに行った男3人組が、その付近に殺人事件があったという心霊スポットの話を聞き、肝試しした映像。
すると、舗装されていない山道の道中でライトを持たない不審な人物を見つけ、好奇心から追うことに。
ってかさっきまでビビらせてたやつが一番ビビってて、ビビらされた奴が一番調子乗ってるのが色々な意味で痛々しい。

 

その先にはテントがあり、渦巻き君(Tシャツの柄からつけられたあだ名)が調子乗って近付き、声をかけるとライトが消える。
すると何かを感じ取ったのか、撮影者からカメラを取り、小芝居を挟んでテントを開ける。
そこは血に濡れ、ナイフが落ちており、足元に生首のようなものを見つけ、ビビって逃げるのであった。
後日確認に行ったところテントは無くなっていた。

 

生首の合成感は何とかならなかったのか?
シチュエーション的に、実際に転がってても良いと思うのだが。

 

その事件について調べたところ、夫が妻を殺して埋め、その数か月後に夫が遺棄した場所で自殺したという。
ちなみに、渦巻き君はインタビューに来なかったのだが、その理由は不動産屋をやっていて、最近クレーマーの夫婦に物件回りさせられているとか・・・要らんよそういうの。

 

 

 

<洗車>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
自動洗車をしている様子を記録したドライブレコーダーの映像。
家に帰った後に確認したところ、助手席側のフロントガラスに手形があり、その出来事以来、体調が良くないようだ。
洗車が終わるタイミングで、画面左下に2つの手形が付く。
また、その近辺に真っ黒な顔が現れる。

 

音鳴ってるのに気付かないの?と思ったら、洗車中は外にいたのか。
筆者が知っているのは中に入ったままのタイプばかりだからピンとこなかった。
真っ黒な顔はありがちだし分かりにくい。
ほん呪で言うところの岩澤演出期によくあった感じ。

 

異変は体調だけでなく、ラジオを聞いていると変な男の声が聞こえているようで、その様子をスマホで撮っていた。
「あいつを探す」「あいつを見つける」「あいつを殺す」「俺を殺したあいつをさが・・・」と繰り返しており、恨みを晴らそうとしている様子。

 

 

 

<夕焼小焼>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★
友人と花火大会に行き、その帰りである公園の噂を思い出し、試してみた映像。
その噂とは、午後9時24分に公園にある公衆トイレの鏡の前で自撮りをすると、自分の死ぬ瞬間の姿が見えるという。

 

肝心の映像は、一部不快ともとれる箇所があるという、新しいタイプの警告付き。
9時24分ちょうどに友人が自撮りし、その写真を見るが特に異変はない。
ただの噂と思って帰ろうとすると、友人がまた何枚も撮り始め、見ようとするが隠される。
そこで録画を切ったはずだったが、夕焼け小焼けが流れ、真っ赤な空を見上げる男の映に切り替わる。
その後、夕焼け小焼けから国民保護サイレンに替わり、男がこちらを向いて「もうすぐ・・・」と言ったところで終了。

 

不快っていうのは国民保護サイレンのことか。
これ都市伝説かと思ってたけど実在するし、某国のミサイル発射で実際に鳴ったこともあったのね。
YouTubeに転がってそうな映像って感じだけど、不気味さはなかなか。

 

あの男に心当たりはないが、風景は投稿者の祖父母の実家から見える景色に似ているという。
自撮りした写真を見せてもらったところ、最後の写真だけ全体が溶けたように歪んでいる。
また、インタビューの1週間後に某国のミサイル発射があったようだ。
今までも、XXXシリーズが平行世界を描いている感じだったけど、今回のエピソードはその傾向が特に強い。

 

 

 

<落下する友人 後日譚>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
XXX4「落下する友人」の投稿映像に新たな事象を発見した。
まずはそれを投稿者に見せると、そこに映る女に似ている人物を夢で見るようだ。
夢の中では手招きされているが、胸骨の辺りが苦しくなって起きてしまうとか。

肝心の映像は、先生が消え周辺を探した後、カメラを切る直前で足元付近に女の顔がある。
こんなのあったっけ?って思ってオリジナルの方を見たら、この部分はカットされてた。
簡単なトリックでできそうだけど、妙に生々しく見えて、思ったより怖かった。

 

インタビューは続き、最近は起きた後も首に違和感があったり、あまり眠れなくて無気力感があるという。
本来はこれをXXX7に収録する予定だったが、投稿者から「もう関わらないでほしい」というメールが来た。
そこで収録を見合わせていたところ、一面に「見張られている」と書かれたメールと奇妙な映像が添付されてきた。

 

その映像は、真っ暗な部屋で「落下する友人」を直撮りしたもの。
投稿者が「ごめんなさいごめんなさい」と発狂しながら何度もテレビの前を横切っており、無数の手が現れるところで映像がバグってループする。
すると、画面左下に「WQ」という文字が点滅し、テレビに映る先生の腹から手が伸び、例の女が現れる。
投稿者とは未だに連絡が付いていない。

 

画面下1/5ぐらいがずっと変だと思っていたが、秘密結社WQ(仮)の宣伝かよ。
ってかインタビュー中の本棚に思いっきり書かれてるけど、伏線のつもりか?
ちなみに、「XXX WQ」で検索したら○○○○サイトばっかり引っかかった。
ってかXXXだけでも同じ感じだし、なんでこれを正式名称にしちゃったんだろう?

 

 

 

<奇妙な仕事>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★
派遣バイトしている投稿者が、そこで知り合った男に裏バイトを誘われ、不審に思いながらも引き受け、万が一の為に隠し撮りをしていた映像。
いわゆる運び屋で、バッグを指定の公園に置くことだけなのだが、バッグの中身は見るなと念押しされている。
その途中で女の声が聞こえ、バッグがひとりでに動いて地面に落ちる。
恐る恐る近付き、中を確認しようとするとバッグがわずかに動いている。
中を見るのは危険と判断し、指定の公園へと急いだ。

 

指定の公園で10分ほど待機していると、明らかに挙動不審で顔の見えない女が近付いてきた。
女は黒い服に茶色い帽子を被り、手首や首に包帯を巻いている。
バッグを目の前に置くと含み笑いをし、顔が見えるのだが、そこに目鼻口はなく、蓮コラのように穴だらけになっている。
また、含み笑いが運び途中に聞こえたものと酷似している。

 

俺、蓮コラ大丈夫なんだ。
多分この公園は「夕焼小焼」の公園だね。
待機してるときに、あの公衆トイレっぽいのがちょっとだけ見える。

 

ちなみに、成功報酬は15万円だったようだ。
で、取材料として20万円はどうですか?と言ってき投稿者に対し、当てつけみたいにあの女の顔を真っ赤にする編集で締めるのだが、そういうのは要らんって。

 

 

 

<親戚夫婦>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
友人が最近、毎日のように変な男女から苦情を受けており、その証拠を撮影した映像。
騒音についてクレームをつけてくるのだがそんな覚えはなく、ましてやその男女は住民ではないという。
つまり、この男女が「ナイトハイカー」の渦巻き君が相手してるクレーマー夫婦って事か。
チャイムが鳴り、友人が出て次第にキレ始めたため様子を見に行くと、誰もいないドアに向かってキレている。
その様子は、XXX3の「告白の相手」に酷似していた・・・関係なくね?ただの宣伝だろこれ。

 

映像は続き、友人に「お前何やってんの?」とからかうと、突然得体の知れない力で押し倒され、立て続けに首を絞められる(投稿者談)。
そして、目の前にクマがえぐい半透明の男女が現れ、友人がそいつらを追い出して事なきを得た。
今回、目が見開いている奴多すぎじゃね?

 

さらに映像は続き、友人から「見れば分かる」とDVDを渡された。
その日の深夜に、友人は自殺してしまったようだ。
そこで投稿映像を見直したところ、あの男女の存在に気付き、10年前のキャンプでの出来事を思い出したようだ。
その話は長かったのかテロップのみ。
簡単に説明すると、ある同級生の親戚を名乗る夫婦が「忘れ物を届けに来た」と尋ねてきたのだが、その同級生は1週間前に亡くなっているはずだという話。
その顔が例の男女と似ているようだが、オチは覚えてないってさ。
また、その時に応対した同級生は5年前に亡くなっているという。
そのため、あの夫婦に出会った順に亡くなっているのでは、次は自分なのではと恐怖していた。
これ、ほん呪の菊池演出期に2回あった「ファイナル・デスティネーション」ネタ(全然一致してない)か?

 

最後に、友人から手渡されたDVDの映像で、もちろん警告付き。
DVDだけど元映像はいつも通りVHS。
男がテントと思われる場所で、あぐらをかきながら左手に酒、右手にナイフを持っており、「俺じゃない」としきりに言いながら酒を無理矢理流し込んでいる。
すると、女の含み笑いが聞こえ、「ごめんなさいごめんなさい」と発狂し、首を切って自殺する。
その様子を女が見ており、カメラに気付いてドアップし、黒目を見開いて終了。

 

これが「ナイトハイカー」のテントで起きた惨劇って事か。
明らかにグロとかショッキングの方が勝っていて、最後の女の取ってつけた感&ヘタに怖くしようとした感が半端ない。
で、これを見ると何が分かるんだ?

 

 

 

<総評>
★★★★★★☆☆☆☆
今回も関連性のあるエピソードが登場したが、あからさまなのは最初と最後だけで、他は若干の匂わせがあるものの単発に近い。
変にストーリーを凝ろうとすると、インタビューだけで完結させようとする本シリーズと相性が悪く、スケールがバグったりこじつけ感が強くなるので、これぐらいがちょうどいい安牌なのかもしれない。

 

今回の投稿映像で確信したのは、変にグロ系とか目が見開いているのよりも、生々しさがある方が筆者的には怖いと感じるということ。
でも、最近はどのシリーズも霊の顔にインパクトを持たせようとしすぎてるからなぁ。
今回も、謎系に振り切った「夕焼小焼」と顔自体無かった「奇妙な仕事」以外みんな見開いていたから、バランスを取ってほしいところ。