呪われた心霊動画XXX_NEO 05レビュー

評価:★★★★★★☆☆☆☆
比較的シンプルなエピソードが多いパート。
とっ散らかっておらず見やすいが、ラストでやらかした。

 

 

 

<カーブミラー>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
彼女とドライブ中、心霊スポットで有名な峠道のカーブミラーを見に行った映像。
女の霊が出ると言われており、オカルト系掲示板でSランクになるほどの場所だという。

 

昼間なので明るく怖い感じではないが、カーブミラーを映しながら彼女と話していると、1台の車が音もなく通りかかる。
不審に思ってカメラを向けると、彼女が別の女に入れ替わっており、カメラを逸らした一瞬の隙に元に戻る。
また、女から含み笑いのような声も聞こえる。

 

狙い過ぎ感(特に車ではなく彼女の方にカメラを向けるところ)があるけど、そう来るとは思わなかったのでビクってなった。
ほとんど髪で見えないけど、わずかに見える顔がいい感じ。

 

彼女は車も女も見えていなかったという。
その後、彼女は知らない香水の匂いがすると怖がっていたとか(投稿者は気付いていない)。
NEOになってからは珍しくシンプルなエピソード。
ぶっちゃけ、こういう感じの方が圧倒的にいい。

 

 

 

<迷い道>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
女友達と2人で旅行に行き、ある湖で撮影した映像。
ヒルボートではしゃぎ、疲れた上に風があったのか戻れなくなって、ボートで引っ張ってもらってる。
湖の前で反省会し移動しようとすると、投稿者が女性から話しかけられる。
投稿者はカメラを向けないように答えていたが、髪が長い以外は記憶にないようだ。
また、友人は気付いておらず、女は一瞬の間にいなくなっている。
女に言われたのは「XX峠から帰ると素敵な夜景が見れる」というもので、特に意識しなかったが、峠道を通ることにしたようだ。

 

峠道のカットでは、投稿者が運転し友人が撮影している。
廃墟のような建物を通り過ぎるのだが、ちょっと進んだ先で同じ廃墟があり、さらに進んだ先にも同じ廃墟がある。
3回目では道路脇に女が立っており、「こっちに来て」という声が聞こえ、友人が取り乱したところでリプレイ。

 

どんどん不安になっていくところや、凝り過ぎない事象がいい感じ。
だけど、声が妙に近くから聞こえているのが惜しい。
そもそも聞こえないか、女が車内にいた方が説得力があったと思う。

 

ループについては、廃墟を通りかかる最中に毎回投稿者の方にカメラを向けているんだけど、この時にカットが入っており、車の音は後付けと思われる。
分かりやすいのが2回目で、投稿者の後方を映した瞬間から廃墟が消え、ガードレールに書かれているSTって文字も消えている。

 

友人によると、女が笑った直後に顔が歪んでいたという。
映像にそのような事象はなく、投稿者も分からなかったようだが、あの女は湖で話しかけてきた女で間違いないようだ。
その2ヶ月後、友人は急性心筋梗塞により亡くなり、その顔は不気味に歪んでいたとか。

 

投稿者の話とか後日談が盛り過ぎな気もするけど、凝り過ぎずちょうど良かったと思う。
場所は違うけど、「カーブミラー」の投稿映像内で先に廃墟があると言っており、女の共通点も多いため、同一人物と思われる。

 

 

 

<四角い穴>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★★
始まって9秒で事象が起きている。
高校の友達と2人でラオスに行き撮影した映像。
田舎道を走行中に撮影していると、腹に四角い穴が開いている男が一瞬映る。
だがこれはしばらくお預け。

 

次は4日目の夜に遊園地に行った際の映像。
デパートの屋上や小規模な遊園地にありそうなのを寄せ集めたって感じの遊園地で、ドラえもんハローキティーのパチモンがいる。
ライトが当たると同時に、多重露光みたいな四角い映像が割り込まれており、その中に男のような顔が見える。
分かってないと見逃しちゃう映像。
ドラえもんのパチモンに気をとられてて、スローになるまで分からなかった。

 

投稿者はそれ以来、四角い穴の幻覚が見えるようになったという。
友人は先月から連絡が取れなくなり、連絡が取れた時には1人でラオスに行き、「見えた」という連絡を最後に返信が来なくなってしまった。

 

最後に上で書いた男を紹介して終了。
一発で気付いちゃったけど、最初は変な服着ているように見えてたから、巻き戻さない方が良かったか。

 

 

 

<タクシー運転手の話>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
忘年会で終電を過ぎてしまい、タクシーに乗ると運転手が怖い話を始めたという。
運転手は50代ぐらいの男性で、顔についてはよく覚えていないようだ。
怖い話に興味を持ち、運転手を映さないように足元を撮影したのが投稿映像。

 

XX峠に行ってほしいという女性客を乗せた時の体験談のようで、そこにあるどう見ても営業していないドライブインに深夜に辿り着くと、女はドライブインの方に向かっていったという。
運転手が引き返そうとUターンする際にヘッドライトが女を映すと、女の顔はのっぺりとした顔の中に目鼻口だけが穴のように開いている、例えるならボーリング玉のような顔をしていたようだ。
すると、運転手はツボにはまったかのようにボーリング玉のような顔をしてたと連呼しだし、ヤバそうな雰囲気を感じた投稿者は降りようとする。
この時、街灯に照らされた足元からボーリング玉のような顔をした女が覗き込んでいる。
また、運転手は他の人もボーリング玉のような顔に見えるようになっているようで、投稿者が乗車したときもそう見えていたとか。

 

もしかしたら、最初からいたのかもと考えさせられる良映像。
どう考えても「迷い道」の関連だけど、前髪の長さが違うのが気になる。

 

タクシー会社に問い合わせたところ、そのような運転手はおらず、受け答えした男性はどこか怯えている様子だったとか。

 

 

 

<友達>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★★→★
大学時代に友人(古屋さん、成田さん)で心霊スポットであるトンネルに行った映像。
どうせXX峠にあるのだろう。
古屋さんが一人で進み、ライトを消して見えなくなる。
その後、古屋さんにライトを照らすと横にそっくりな人影があり、すぐにふわりと消える。
また、「もぬけた からだ」という男の声も聞こえる。

 

リプレイにはならず、今度は引き返した後の映像。
古屋さんが仮設トイレに入り、残った2人がしばらく談笑するが、友人がなかなか戻ってこないため見に行くことに。
ノックしても反応がないため開けると、ランタンを残してどこかに消えてしまい、そのまま行方不明になってしまった。
仮設トイレの周りを探している場面で、よく分からない集合体みたいなノイズが紛れるけどなぜかスルー。
この辺りはまだ序章。こっからが本番ってところか。

 

その後、知り合いのフリーライター(森川さん)の心霊スポット取材に同行していると、あのトンネルに行くことがあったようだ。
という訳でその映像。
写真を撮る森川さんに、投稿者が10年前にあったことを話す。
森川さんはそれに食い付いて質問攻めし、背丈や格好について話すと、それ入り口で会った学生と一緒じゃんと言い出す。
軽く会話したとのことだが投稿者に心当たりはなく、このことで軽く言い争いになり、森川さんは先にトンネルに入る。
後を追おうとするが森川さんはいなくなっており、この辺りからそういうエフェクト使った感満載のノイズが入る。
すると、後ろから「久しぶりじゃん」と声を掛けられて振り向くと、顔は見えないが当時のままの古屋さんがいて、投稿者は全身の力が抜けたように気絶してしまった。

 

このシリーズ、意見の食い違い起き過ぎじゃね?
ワンパターンだし、こちらからしたら映像に映っているものでしか判断できないから、正直余計に感じる。
ノイズについては上で書いた通り、そういうエフェクト掛けた感が強すぎる。
10年前のカメラとも質感違うし、16:9から4:3になるみたいな芸の細かさもないため、これも余計かな。
そもそも、投稿者だけ10年前の映像に映っていないか(ry

 

投稿者には古屋さんの顔が見えたようで、年を取っている様子はなかったという。
投稿者は古屋さん失踪後に大学を中退して距離を取っていたが、当時の友人に話を聞くと、どうやら古屋さんは死神と言われていたという。
古屋さんを見かけた直後に不審死が相次いでおり、10年前に一緒にいた成田さんも無理心中により子ども含めて亡くなっているようだ。
そのため、古屋さんに会ってしまった投稿者は、次は自分ではないかと不安な様子。
ここで夕焼け小焼けが流れるのはニクいな。
今回、今までと比べて演出がかなりいい感じに効いてると思う。
後日、除霊を行う手はずだったが投稿者は現れず、代わりに森川さんが撮影したとみられる映像が送られてきた。

 

という訳でいつもの警告映像。
やたら位置ズレしまくっており、何種類かのノイズ音が交互に切り替わっている。
最初は2個並べたポリタンクを映していて、カメラを上に向けるとやつれた表情の森川さんが映っており、その奥には首吊り用のロープが見える。
ポリタンクの上に乗って準備し、足を踏み外して首を吊り、10数秒もがいて動かなくなってしまう。
その後は地面を映しているが、さっきのノイズ(大量の人影がうごめいているように見える)や、大量の人体でできた目だけがきれいな顔(どちらも黒寄りの灰色)が現れて終了。

 

またやっちまったなというのが正直な感想。
大量のうごめいている人影はともかく、顔については怖いと思っているのか疑問。
NEOになってから、警告映像が謎アートになってない?
途中までは惜しいところがありつつもエピソードはいい感じだったが、最後でここ数作のやりすぎで怖くない、ってか不快になってしまった。

 

 

 

<総評>
★★★★★★☆☆☆☆
わざとらしいレベルで、エピソードの関連付けを匂わせているがスルーされている。
エピソードそのものは、ラスト以外NEOにありがちな長く乱雑した感じではなく、比較的シンプルで見やすかった。
また、ラストで投稿者が「次は自分かも」といったタイミングで夕焼け小焼けが流れるのはニクく、その先がないことばかりの無駄な関連付けより、こういうのを見てみたい。
ただ、投稿者のインタビューが盛り癖というか、注目されたくて余計なことを言っている印象がある。
まぁこれは前シリーズの時点であったけど、エピソードが乱雑になる要因であるため、もうちょっと抑えてほしいところ。

 

エピソードが比較的シンプルだった分、投稿映像に集中できた。
投稿映像自体はここ数作と比べて特によくなった感じではないけど、余計な要素がない分恐怖やインパクトを感じることができてよかった。
それだけに、ラストの2本目と警告映像が肩透かしだったのが惜しい。
そろそろ、不快さのない警告映像が欲しいところ。