1年前に、遊戯王真デュエルモンスターズ~封印されし記憶~のポケットステーションで強力なカードを入手するためのツール:チートリモコンを製作記事を作成した。
今回は、誰でも作りやすいArduinoによるチートリモコンLiteを製作する。
<初代チートリモコン>
・概要編
<チートリモコンLite>
・回路図編
<Arduino版チートリモコンLite>
・回路編 ←いまここ
チートリモコンシリーズは、これまでPICマイコンを使用して作ってきた。
一番の理由は基板のレイアウト設計やはんだ付けが好きだからで、ブレッドボードで自由に組み替えるのもいいが、基板に実装してコレクションを増やしていくのは楽しい。
PICマイコン自体も学生時代に使っていたことがあり、当時のストックも残っていたりするので、消費するのに丁度いいというのもある。
PICマイコンは電子工作の歴史としては古く、今でも参考書やWeb情報は豊富にあるし、秋月電子や通販での入手性も高い。
また、ディスコン(製造中止)しないという経営方針により、参考書に載っているマイコンがないという事態に遭遇しにくくなっているが、そのデメリットとして高くて低性能なマイコンを使った情報があふれている。
また、書き込み器が必須で純正のPICkit5はバカ高いし(執筆時17,800円)、以前紹介したPICerFTは1,500円程度で作れるが、はんだ付けスキルがないとできなかったりと何かとハードルが高い。
そこで、電子工学者以外でも簡単に設計できることをコンセプトとしたArduinoを使用し、もっと簡単にチートリモコンを作ってみようというのが今回の記事。
筆者が使っているArduinoはこちら。
見ての通りArduino Uno Rev3の互換品で、7年ほど前に秋月電子で1,200円の掘り出し物として購入した。
Genuinoについて調べてみると、Arduino社の創設者が分裂していた際に作られていたもののようで、実質的にブランド違いだったらしい。
長いこと対立していたが2016年に和解したようで、その際にGenuinoブランドはArduinoに統合されて消滅、その際の掘り出し物といったところか。
買っただけで満足して全く使っていなかったのだが、今回のチートリモコンLite製作のため使ってみることにした。
配線図はこちら。
Arduino Uno Rev3の配線にはいくつか物理的な制約があり、
- D0とD1はUSB UARTで使用しているため、基本的にオープンにした方がいい
- D13はLEDが接続されているため、基本的にOutput推奨
- ICとUSB UARTの仕様により、ポート丸ごと使用するのは基本的に不可
これを踏まえ、完全に見た目優先で配線した。
PIC版でもそうだったけど、個人的なこだわりはロータリースイッチの配線を全て奥側に持っていくことで、操作の邪魔にならないようにした。
配線表
ピン番号 | 接続先 |
0 | UART(RX) |
1 | UART(TX) |
2 | SEND_SW |
3 | DATA[7] |
4 | DATA[4] |
5 | CUSTOM[2] |
6 | CUSTOM[1] |
7 | CUSTOM[3] |
8 | CUSTOM[0] |
9 | CUSTOM[6] |
10 | CUSTOM[5] |
11 | CUSTOM[7] |
12 | CUSTOM[4] |
13 | IR_LED |
A0 | DATA[5] |
A1 | DATA[6] |
A2 | DATA[0] |
A3 | DATA[3] |
A4 | DATA[1] |
A5 | DATA[2] |
実際に配線したものはこちら。
PICと比較すると、USBケーブル1本で電源とプログラムの書き込みを行えるため、それなりに配線が楽になっている。
また、PICではプログラムのしやすさを優先して配線が複雑になっていたが、今回は配線のしやすさを優先したのも地味に効いている。
ただ、これのせいでプログラムに苦労したのだが、それはソフトウェア編にて。