呪われた心霊動画XXX_NEO 06レビュー

評価:★★★★★★☆☆☆☆
本シリーズでは珍しい哀愁あるエピソードが登場。
中盤のどこ向かってるの?感や投稿映像のゴミっぷりが残念。

 

 

 

<床下>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
引っ越したばかりの賃貸マンションの床下から、生き物が動く音が聞こえたため撮影した映像。
そこには割りばしで作ったような鳥居があり、それを映したまま話していると、鳥居が潰されたように倒れる。
再びライトを向けるとカメラが吹き飛んだように倒れ、目が4個ぐらいある女が覗き込む。
目は全部真っ白で不気味だけど、よく見ると鼻の穴と繋がってて草。

 

お金の都合などでその後も半年ほど住んでいたようだが、物音は相変わらず鳴り続け、うめき声も聞こえるようになったため、夫は妻を置いて会社に泊まり込むことが増えたという。
妻を1人残すなよ。これを愚痴るのはしゃーない。
御札とかを貼ってみたがあまり効果はなく、現在は引っ越して平和になったとか。

 

 

 

<壁の向こう>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★★★
これも引っ越しに関するエピソード。
帰り道の高架下で、ホームレスみたいな男(タカハシさん)が酒を片手に誰かと話しているようなそぶりを見せており、ドキュメンタリーになるかもと話しかけた映像。
タカハシさんは壁の向こうの女と話しているようで、ヨウコさんがいるようだが姿を見たことはないという。
腰を掛けて色々と話すと、以下の情報を得た。

  • 壁の向こうに家があり、家族4人で暮らしている。
  • ヨウコさんは24歳独身、アパレル会社で働いている。
  • イズ(ヅ?)ラという8歳の弟がいる。
  • 父親とは話したこと無い。
  • あと1人は何者かよく分からないが、怖い人だとか。

奇妙な話に興味を持った投稿者は、その後もタカハシさんに話しかけたりお土産を持って行ったりしていたという。
タカハシさんは自分のことをあまり話さなかったが、この辺りに住んでいるホームレスのようだ。

 

肝心の映像はそれから数か月後。
クリスマスイヴのようで、酒とケーキを土産に話していると、会社をリストラされたが妻と息子に言えず、ベンチで時間を浪費する日々を送っていたという。
たまたま見つけた野球ボールで壁打ちしていると、壁の向こうからヨウコさん家の笑い声が聞こえ、話しかけたのがきっかけだったとか。
タカハシが「あっちの世界に行きたいなぁ」とぼやくと「早くおいでよ」という女の声が聞こえ、投稿者が壁に近づくと押されたようにコケる。
すると壁の奥が見え、無数のうごめくものとホラー映画に出てきそうな怪物がいる。
元に戻るとタカハシさんが消えており、壁の奥からヨウコさん?とタカハシさん?の笑い声が聞こえるのであった。

 

うごめいているものは人で、前作のラストと酷似している。
怪物はどっちかって言うと蛇足で、本シリーズでは珍しい(というより初?の)哀愁物でよかったのに、無理矢理怖がらせちゃった感ある。

 

タカハシさんとは音信不通になっており、名残惜しい様子。
スタッフがこの周辺を調べたところ、6年近く前に一家心中事件があり、夫が妻と息子を殺害後に自殺していた。
そして、その家族の苗字は高橋で、妻の名は洋子だった。
この家族が壁の向こうの家族だとしたら、あと1人は何者だったのだろうか・・・

 

 

 

<ジャンパー>
 エピソード:ゴミ
帰り道の生垣にジャンパーが掛かっていて、風がないのに袖が動いたように見えたため撮影した映像。
恐る恐る触るが何もなく、帰ろうとすると音が聞こえ、振り向くとジャンパーが消えている。
そのまま周囲を撮影しているとジャンパーがこちらに向かって飛んできて、顔に絡みついて息ができなくなる。
この時、犬みたいな荒い鼻息も聞こえる。
必死に振り払い、逃げるのであった。
クソコラのゴミ。

 

 

 

<●●山>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:ゴミ
とある山でダウジングを使って埋蔵金探しをしている映像。
投稿者は2年前に脱サラし、夢を求めて色々な山で埋蔵金を探しているという。
その情報源はネットやSNSで、UFOの目撃情報の多い関東地方の山に行ったようだ。
その山にはとある武将の埋蔵金が眠っているという噂があるとか。
投稿者の埋蔵金発掘論はどうでもいいのでカット。

 

肝心の映像は、ロッドに強い反応があり、その先に向かうとロッドが180°も開く。
そこに何かあると確信した投稿者がスコップで十数分掘り起こすと、(妙にきれいでLEDがカラフルに光る自作感満載な)謎の装置を発見!
すると急に耳障りな音がして映像にノイズが走り、カメラを上に向けると昭和の特撮怪人みたいなやつが覗き込んでいる。
投稿者はそのまま1時間ほど気絶していたとか、
だからどこ向かってるんだこのシリーズ。これもゴミ。

 

これで終わりかと思ったらまだ続いており、投稿者が目覚めるとあの装置は消え、そこにプレデターの血みたいなのが付着している。
回収するのにズタズタになったか体液垂れ流してたのかあのバカ?
あれはUFOを呼ぶ装置では?とのことだが、そういうのはNot Foundでやれ。

 

その後、スタッフはあの山周辺で聞き込みを行っていた。
普段はそういうのを見せないようにしているが、偶然にしては出来過ぎている話を聞けたため特別に収録する。
・・・仕事してますアピールだなこれ。
UFOの目撃証言はよくあり、ゲル山と呼ばれているという。
不良グループがX(原文ママ)をいじめており、すぐ叫ぶためゲル山に呼び出して暴行していると、不良グループの1人がゲル状になって消え、X(笑)は山に逃げて今も行方不明だとか。
・・・バカバカしすぎるだろこれ。
こんなのをNEO1「結界」、NEO2「電波ジャックを受ける家」と繋がった!伏線回収スゲー!!ってなると思うか?

 

 

 

<夢を継ぐ>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★★★
スタッフのもとに奇妙な写真が届くようになった。
差出人不明で、写真は2~3日おきに数枚ずつ、3ヶ月にわたり送られてきた。
都会から電車でどこかの田舎に向かっている様子で、なぜか全部ブレている。
その写真にどこか既視感があり、それは1年以上前に投稿されてきた映像だった。
女性3人で卒業旅行に入った際の映像で、投稿者の意向によりお蔵入りになっていた。

 

温泉地で古びた神社を見つけて撮り、旅館内で映像を見ると奇妙なものが映っていたという。
投稿者たちは神社に行ったこと自体を忘れていて、映像を見てようやく思い出していた。
また、旅館の人に神社について聞くと逃げられたとか。
気になってその神社にまた行こうとしたが、見つけることは出来なかったようだ。

 

まずは神社に行った際の映像。
川沿いの住宅がある山道に鳥居があり、その先に古びた神社がある。
中は網戸で見えなくなっているが、破れている所から内部を覗きむと、内部から投稿者を撮ったような緑がかった映像になる。
元に戻ると内部に半透明な男の鼻下が映っており、再度割り込まれると投稿者の顔がブレて目が見えなくなっている(XXX11「画残り」みたいな感じ)。
投稿者は異変に気付いているが、友人には何事もなかったかのように振る舞い、金持ちになりたいとお祈りして終了。

 

これは前座なのであまり怖くはない。
男の顔よりも、妙に真顔かつノイズによって若干歪んでいる投稿者の顔の方がインパクトある。
左耳側から時々聞こえる音は何だろう?川とも違う感じ。
周辺には家や車があるので、後日見つけられなかったというのは投稿者らのリサーチ不足のせいで、ネットでは特定班がリリース直後に見つけてそう。

 

その日以来、3人とも奇妙な夢を見るようになっているという。
行きたくないと思いながらも知らない道を歩き続けており、その先に怖いものが待ち受けているが、それが何かは分からない。
そして、再度寝ると夢の続きを見ているという。
そのことを話し合ったところ、3人で同じ夢の続きを順番に見ているようだった。
そしてその光景は、エピソードの最初で紹介した写真によく似ている。
目的地に着いたらどうなってしまうのか、その貧乏くじを自分だけは引きたくないと疑心暗鬼になり、3人の関係の悪くなっているようだった。

 

その後、投稿者は夢を見ることが無くなったため、収録の見合わせてほしいと依頼がありお蔵入りしていた。
写真の件について投稿者に聞こうとしたが、連絡はとれていない。
写真の続きは、NEO5「迷い道」の廃墟に入っているようだった。

 

今月に入って送られたメールには動画が添付されており、それを最後にメールが送られることはなくなった。
という訳で警告付き。
最初は壁に書かれた象形文字みたいなのが映っている。
次は90年代のCGみたいな感じで、臓器みたいな何かが鼓動している。
それに白目剥いた3人の女性が重なり、時々ノイズに紛れて目が肥大化したり、臓器みたいな何かに目みたいなのが浮き出てきたり、高架下と思われる場所にいる女性(ヨウコさん?)の映像が割り込まれる。
ちなみに、映像内で聞こえる声は中国地方の子守歌ではないかとスタッフから指摘があった。
そのスタッフは2週間後に事故で大けがを負い、現在も休職している。

 

いつものに近いけど、謎アート状態になっていたここ数作のと比べて、明確に不気味さがあって良かったと思う。
臓器みたいな何かは90年代のセンスなのに映像自体は16:9だったりと、ミスマッチっぷりが意外といい仕事してる。
白目剥いた3人の女性は投稿者らだろうね。
他シリーズだったらあの廃墟を探しに行くだろうけど、本シリーズではいつ続報が来るだろうか・・・

 

 

 

<総評>
★★★★★★☆☆☆☆
今回はいいと思うエピソードが多かった。
1本目はシンプルで悪くなく、2本目は本シリーズではめったにない哀愁物で、ヘタに怖がらせようとしたのは悪手だと思うけど、久しぶりにエピソード評価が★4になった。
ラストも夢の続きを3人で共有しているという斬新さや、疑心暗鬼になってしまっている投稿者ら、警告映像はいつものに近いけど、明確に恐怖や不気味さを描こうとしているのを感じたため、久しぶりに高めの評価となった。

 

一方で、3~4本目のゴミっぷりが残念。
3本目が鼻で笑うレベルのクソコラなのもだけど、4本目のどこ向かってるんだ?感とか、あまりにも雑な伏線回収(笑)など、本シリーズの悪いところが出た感じ。
やっぱり、本シリーズのコンセプトである「投稿映像の関連性」って、意識ばかり高くて足を引っ張ってるとしか思えないな。