ほんとにあった!呪いのビデオ15レビュー

評価:★★★★★★★☆☆☆
冬がテーマの投稿が多いパート。
捨て作品が多いが、「ニューロシス」がとにかく怖い。

 

 

 

<事故>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★★
すり傷だらけのビデオテープが製作委員会に送られてきた。
投稿者によると、事故の瞬間を捉えた映像らしい。
最初は、投稿者と友人が公園で遊んでいる様子が映し出されている。
公園で遊び終わり、道路を歩きながら撮影している途中、友人が風車をバックに投稿者を撮ろうと車道に出るのだが、その数秒後に3台もの車に轢かれてしまう。
衝撃でノイズまみれになっている中、ほくそ笑むような目が映っているが、そんなのどうでもいいレベルで事故の瞬間が恐い。
また、車道に出る直前、道路脇にまだキレイな花が添えられているのもポイント。
どうやらよく事故が起きる場所のようで、1年間に18回も交通事故があり、ドライバーの証言によると被害者の姿が見えていなかったという。
交通事故の恐ろしさを改めて感じられるエピソード。

 

 

 

<責任・・・>
 エピソード:★★
とある廃墟に先輩後輩の2人で探索した際に撮影された映像。
探索中、先輩の様子がおかしくなり、「責任・・・」とつぶやき続けていたという。
また、その数日後には先輩が行方不明になってしまう。
という訳でスタッフらがその廃墟を探索することに。
横田が腐った床を踏み抜いてハマってしまい、助けようとした籐屋敷も巻き込まれて落ちるというコントをしたところで次へ。

 

 

 

<夜の買い物>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
アダルト自動販売機を発見し、撮影された映像。
投稿者の友人がビデオのタイトルを読み上げている際に、自販機に反射して白い人影が映っている。
両手を仰ぐようにしているのだが、その様子がかなりマヌケで全然怖くはない。
それ以上に、放送禁止用語っぽいの入っているが大丈夫なのか?

 

 

 

<新年鍋>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
友人夫婦を招いて新年会を行っている映像。
鍋の〆の準備でカメラを置くと、ボウルに黒い人が映り込んでおり、更にもう2人現れる。
追加で現れた2人は半透明で、1人はかなり巨大。
最初に現れた黒い人が、巨大な人影と重なるように覗き込むのがお茶目。
また、前半で子どもがワンちゃんを呼ぶときに、このお茶目さんがスタンバイしているのが分かる。
実は幽霊ではなく、食卓を囲むことができなかった可哀想な人なのかもしれない。

 

 

 

<夜釣り>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:ゴミ
親子で夜釣りしている映像。
息子が空に浮かぶ?白い手を発見し、それを映し続ける。
1分以上現れ続けているが、カメラワークが絶望的に下手で見ていてイライラする。
「ピンボケし過ぎてよく分からん」「メチャクチャなズームすんな」「もっと上見せろ」「何で1分以上映しているのに全体像見えねーんだよ」と思うこと間違いなし。
後、親父も気付くの遅過ぎだろ。
エピソードはないようなものだが、カメラワークの問題でゴミにしておいた。

 

 

 

<続・責任>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
廃墟探索の続きから始まり、問題の場所を見つけてちょっと検証したところで肝心の映像へ。
廃墟を探索中、先輩が唐突に「責任」「責任」「責任食品(?)」とつぶやいている。
投稿者が階段を降りるところを先輩が撮影していると、投稿者の背後に白い人影が現れ、後を追うように階段を降りる(と言うよりスライドする)。
個人的に「責任」という言葉に怖さや不気味さを感じないのと、どう見てもスライドしている人影が残念で怖くない。
もしかしたら「責任食品」ってのは先輩なりのボケだったのかもな。意味不明だが。

 

 

 

<自転車置き場>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:★
草野球の帰りに何気なく撮影された映像。
人気がなく真っ暗な自転車置き場で一服しながら会話していると、壁に逆さまの女性が映っている(スタッフ談)。
どうやったらそう見えるのか分からん。
これを幽霊だと思う方がおかしい。ハズレ。

 

 

 

<豪雪>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★
 エピソード:★
突然の豪雪に見舞われ、街灯のない山道を走行しながら撮影した映像。
標識が見えたあたりで、画面右側に団子3兄弟みたいな白い影が5つ並んで映っている。
これ、心霊現象でも何でもなく、奥にある標識の残像でしょ。ハズレ。

 

 

 

<トンネル>
   恐怖度:★★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
友人と一緒に廃トンネルに侵入した映像。
そのトンネルは開通寸前で破棄されてしまったという。
出口付近の壁際に、白い人影が映っている。
輝度を上げないと分からないレベルで微妙。
また、前半にも1コマだけ白い女性の人影が映っている。
こっちはまあまあだが、編集点の間に挟まれているような感じで説得力なし。

 

 

 

<ニューロシス>
   恐怖度:★★★★★
 インパクト:★★★★★
分かりやすさ:★★★★★
  不気味さ:★★★★★
 エピソード:★★★★
富士ガリバー王国という廃テーマパークを女子高生2人が探索している映像。
土産屋っぽい場所で転がっている巨大なクマのぬいぐるみや、雪に覆われたガリバー像を映した後、ミラーハウスを見つけて侵入する。
入り口が見えなくなった辺りからヒステリックに怒鳴る母親の声が聞こえ始め、それがドンドン大きくなる。
投稿者が気付いた辺りで子供の泣き叫ぶ声が聞こえ始め、投稿者らはパニックになり逃げようとするが、ミラーハウスのためうまく逃げることができない。
また、この時に何者かに足を掴まれた感触があったという。
声だけにも関わらず、ミラーハウスという自由に動けない空間に、ヒステリックな怒鳴り声と泣き声で終始鳥肌が立った狂気の傑作。

 

ちなみに、どこかに幽霊が映っているという噂がある。
ミラーハウスなので勘違いもあると思うが、筆者は以下の不可思議なものを見つけた。
・「あぁぶつかった」と言った直後に、周囲より黒い人影のようなもの。
・「真っ暗」と言った直後に、頭上を通る白い物体(他にも似たようなのがあるが、これだけ手のように見える)。
・出口を見つけた辺りで、画面中央の鏡に白い手形のようなもの。


このエピソードの締めは、籐屋敷による「虐待は小さい頃に僕もやられました・・・記憶が蘇りますねぇ、嫌ですねぇ・・・」という迷言テロップで幕を閉じる。

スタッフロールの後、黒狐の脅迫状とSpecial6へ続くというテロップが出るが見る必要はない。
Special6は出なかったし。

 

 

 

<総評>
★★★★★★★☆☆☆
冬がテーマで、随所に雪景色が広がっており趣深い。
初っ端の「事故」のインパクトが強いが、その後はイマイチな投稿映像が続く。
特に「自転車置き場」からのハズレ3連発でだれるが、「ニューロシス」1本の為だけに見てもいいというレベルで怖い。
また、出番は少ないが今作で籐屋敷が(いろいろな意味で)退場なので、しっかり見納めしておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


最後に夢のない話になるが、ニューロシスはフェイク説が濃厚。
投稿者2人の会話が若干不自然、ナイトモードの切り替えがスムーズ過ぎる、声に気付くタイミングがおかしい(声が止んだ2秒後にキャーと言っている)、それほど怖がっていないなどが根拠とされている。
また、現存するか分からないが、とある芸能事務所の所属タレントに投稿者2名がいて、「ほんとにあった!呪いのビデオ15に○○役で出演」みたいなことが書いてあるのを見たことがある。
それを考慮しても評価は覆らないほど、怖いもんは怖い。