ほんとにあった!呪いのビデオ 坂本演出期総評

 

<担当作品>

Special3 ★★★★★★☆☆☆☆
リング編 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
パート11 ★★★★★★★☆☆☆
Special4 ★★★★★★★★☆☆
パート12 ★★★★★★☆☆☆☆
Special5 ★★★★★★★★★★
パート13 ★★★★★★★☆☆☆
パート14 ★★★★★★★★☆☆
パート15 ★★★★★★★☆☆☆

★平均6.9

 

 

 

<評価・感想>
今でこそシリーズ累計100作以上続いている長寿シリーズだが、この頃は存続の危機だったと思われる。根拠は以下の通り。

  • 本ブログの採点基準だが、中村演出期は右肩下がりだったし、松江演出期はそもそもホラーを撮る気がなくヒューマンドラマを撮る暴挙に出て大コケ、派生シリーズのVer.Xはとにかくクソ。
  • パート10から次作のSpecial3のリリースまでに約半年、本編のパート11のリリースまでに1年以上かかっている。
  • Special3のみ松江演出期のスタッフが紛れている。
  • 何より坂本氏は当時、wikiによると編集経験こそあるが監督業を行ったことがなく、早期降板(多分逃げた)松江演出の代わりに急遽起用されたと思われる。

こんな危機的状況だが、坂本演出はやる気と才能を爆発させ、シリーズ存続の危機を救ったどころか黄金期を築き上げるという偉業を成し遂げた。

 

坂本演出期の作品をよく見ると、意外にも投稿映像そのものは大したことないのばかりである。
しかし、インタビュー時の色彩をいじっておどろおどろしい雰囲気にしていたり、ただ体験談を聞くだけでなく、その現象が起きた背景を見せることで想像を掻き立てられ、余韻に浸れるようになっている。
一方で、1作につき1〜2本インパクト抜群のエピソードがあり、メリハリが効いている。
特におすすめに載せたエピソードについては、多くの作品で模範のようなものが生み出されたし、それらと比較しても唯一無二の雰囲気や不気味さを持っている。

 

また、演出補システムを確立させたのも大きい。
特に横田と籐屋敷のインパクトは抜群で、演出補目当てで見るという間違った?楽しみ方をするファンを生み出すことにも成功している。

 

ここまで褒めちぎっているが欠点がないわけではなく、特にシリーズ監視カメラは低クオリティーのものが多い。
雑コラ丸出しだったり、最初からいる&最後まで見せないものも多く、それを3本立てで紹介したりするものだから、この頃はシリーズ監視カメラ=ハズレの印象が強い。
また、坂本演出期から合成感のある映像が増えている。
ブラウン管とビデオテープで見れば、もっと自然に見えるのかな?
あとリング編は黒歴史

 

 

 

<おすすめ>
・Special3 中古ビデオ
トップクラスの不気味さを誇る映像。
ファンの間で様々な考察が行われていた。

 

・パート11 エレベーター
カメラワークが秀逸で、撮影者の緊張感が伝わってくる良作。

 

・Special4 屋根裏
想像を掻き立てられるエピソードと、投稿者の彼女に起きた霊障インパクト抜群。

 

・パート12 取り憑かれた車
前後編共に投稿映像、エピソードのレベルが高い。

 

・Special5 疾走!
言わずと知れたシリーズ代表作。
見過ぎるとギャグ化するので注意。

 

・Special5 淫霊
シリーズ屈指のギャグエピソード。
投稿映像は見る価値なし。

 

・Special5 井戸
割り込み系の最高傑作と名高い映像。
投稿者は無事だろうか…

 

・パート13 呪いの女
突然現れた女の怖さと、コントのような展開が見事な、1度で2度おいしいエピソード。

 

・パート13 ・・・とある住人
孤独死を霊的なアプローチで見せた力作。

 

・パート14 頭のおかしい老人
ぬらりひょん or フリーザ第3形態現るの巻。

 

・パート15 ニューロシス
音声物にして恐怖度★5を獲得した狂気の傑作。
ミラーハウス内を隅々と探せば何か見つかるかも。

 

 

 

<主なスタッフ・出演者など>
中村義洋
シリーズの顔であるナレーション担当。
坂本演出期では無駄に大げさなことをよく言っていた。

 

・坂本一雪
3代目演出。今回も基本的にカメラマンとしてインタビューを行った。
Special4では珍しく顔出しした。

 

・北川さおり
心霊スポットにも物動じず入る胆の据わったお方。
かなり無礼な態度が玉に瑕。
なんと元ストリッパーのようで、現在は(さすがに脱がないが)ストリップダンス講師をしている。

 

・横田直幸
物腰の柔らかい巨漢な演出補。
体を張った様々な笑いを提供してくれた。
後に見た目も名前も似ている演出補が2人登場するが、関係性は不明。
兄弟か名義違いかも。

 

・江田広司
Special5の日本人形の呪いにやられ、無断欠席してハローワーク通いしていた。
籐屋敷との追いかけっこは必見。

 

・籐屋敷隆志
ロン毛、ヘビースモーカー、タメ口という強烈な個性を持ち、現在でもカルト的な人気を持つ伝説の演出補。
再登場を熱望されているが、パート32によると(ry