ほんとにあった!呪いのビデオ28レビュー

評価:★★★★★☆☆☆☆☆
妙に凝ったナレーションが特徴のパート。
ここ数作からするとガツンと来るものがなく地味。

 

 

 

<戦争遺跡>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
友人との旅行中、戦争遺跡で有名な公園で撮影した映像。
遺跡の内部を探索していると、爆撃のような音とうめき声が聞こえ、サイレンの音が鳴り響く。
投稿者は逃げることに成功したが友人はその場で気絶してしまい、そのショックが今も残っているという。
個人的にはうめき声がわざとらしくてイマイチ。
悲鳴とか号令みたいな感じだったらもっと怖かったと思う。

 

 

 

<シリーズ監視カメラ 駐輪場>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
ある地下駐輪場の監視カメラの映像。
誰もいなくなった駐輪場にひとりでに動く3輪車が現れ、停止して数秒後に歩いているような白い足が現れる。
3輪車に乗って駐輪場で良く遊んでいた子供が、バイクに撥ねられて亡くなっているという。
3輪車の挙動はかなりリアルだが、足の方はヨチヨチ歩きにしか見えなくてシュール。
2本目にこれを持ってくるのは早いと思うけど、悪くはない。

 

 

 

<ITバブル>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
意識高い系IT社長のインタビュー映像。
2台のカメラで撮影していたが、片方のカメラにだけ顔のようなものが映っていたようだ。
そして、社長は数ヶ月後に脳梗塞で突然死してしまい、後継者問題で会社が分裂したという。
社長はITバブルで勢力を伸ばし、買収なども積極的に行っていたが、買収先の社長が自殺したこともあったようで、その者の恨みなのだろうか。


肝心の映像は、社長が意気揚々と会社の目標を掲げていると、左肩から黒い顔が覗き込むように現れ、キョロキョロした後姿を隠す。
画面ちっちゃいし1/4も映っていないから最初分からなかった。
これも悪くはないってところ。

 

 

 

<渓谷>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
今回のメイン。
友人たちとドライブに行った際に撮影した映像。
その帰り道が混んでいたため、近道をしようとナビをしながら進んでいくと、突然運転者が勝手に進み出してしまう。
運転者曰く指示があったとのことだが誰も指示はしておらず、いつの間にか吊り橋に着いていた。
そして、後日運転者はトラックと正面衝突をしてしまい、数年分の記憶喪失をして今も入院しているという。
また、その事故現場は吊り橋へと向かう道路だったようだ。

 

という訳で、いつものメンツで吊り橋へ向かうことに。
そこはバンジージャンプできそうなレベルの高い渓谷で、花がいくつか添えられていた。
近隣住人によると、時々投身自殺が起きているようだ。
そしてその帰り道に、スタッフを乗せた車が対向車の落下物で事故に遭ってしまった。

 

ここで肝心の映像へ。
田舎道を助手席の人がナビしながら進んでいると、無機質な声で「右」という声が聞こえ、運転車はそれに従って吊り橋まで進む様子が映っている。
この声を大学の研究室で解析したところ、車の中にいた4人の声ではないという。
これ自体は音声だけのため怖くないが、後編への期待が持てる。

 

 

 

<霊の通り道>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
ルームシェアしている大学の後輩の家で宅飲みしている映像。
3人でルームシェアしているのにゴミだらけだな、ちゃんと捨てとけよ。
あと、コップや皿をカーペット直置きは何とかならなかったのか?
それはともかく、談笑している様子を撮影していると、ブラウン管に反射して黒い人影のようなものが横切っている。
どうやらこの借家は東西が神社に挟まれ、霊の通り道になっているという。
リプレイは1人分だけど、もう1人横切ってるよね?
これも悪くない程度。そろそろガツンと来るものが欲しいところ。

 

 

 

地震
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
ドライブ中に、夕陽が美しかったということで撮影した映像。
投稿者は助手席にいたんだよね?
身を乗り出したりとかしてないよね?
それはともかく、夕陽の中に口を大きく開けた顔のようなものが2つある。
投稿者もこれに気付いたのか、ひたすら映している。
この数日後に大地震が起きたという。


今回はナレーションが凝っていて、地震の前には動物や天気などによる予兆があり、これも数日後に起きた地震の予兆なのではないかと締められている。
相変わらず怖くないけど、興味深いエピソード。

 

 

<面接>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
AV面接を記録した映像。
その女性は予定時刻より早く来ており、そのまま待たせるわけにはいかず面接を始めたという。
色々と卑猥な質問をしていると突然ヒステリーを起こし、既に辞めた人を呼べと言い出す。
埒があかなくなりその女を追い出し、カメラを確認すると、テープもバッテリーも残っているのに録画が止まっていたという。
また、その女は昔在籍していたAV女優に瓜二つで、プロフィールはデタラメだった。
という訳で昔在籍していたAV女優を知る人物に話を聞くと、色恋沙汰で自殺したという。
この2人の関係は何なのだろうか・・・

 

肝心の映像は、前述の通りヒステリーを起こし追い出された後、誰もいない部屋のホワイトボードから女の顔がニューっと現れ、録画が切れる。
その顔は目が見開いている感じで結構怖いが、やっぱり立体感がないんだよなぁ。
あと、髪が重力無視している。
何となくトリック分かっちゃうのはマイナスかな。

 

ところでこれ、テレビで良く紹介されていて有名なやつだけど、AV面接だったんだな。
何で普通の会社の面接なのに撮影してるのかと思ったら、そのまま1本撮る気だったのか?
児玉演出期の投稿映像はテレビで知っているものが多いから、本家で見ると新たな発見があって面白い。

 

 

 

<合格祝賀会>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
予備校の合格祝賀会の映像。
参加者にカメラを向ける際、背後の壁に女性のような姿のシミが浮かんでいる。
パート13の「自主映画」の隠し事象さんに似ていて、クオリティーはこっちの方が上だが、あまりパッとしない。

 

 

 

<続・渓谷>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
運転者以外の3人にスタッフルームへ来てもらったが、1人は体調不良で来なかった。
嫌な予感がした一行は自宅へ行ってみるが、家にもいない。
後日連絡があり、急な体調不良で入院、休職しているという。
でも、入院していることを両親も知らなかったりと腑に落ちないところがあり、スタッフは張り込みをすることに。
明かりがついているが呼びかけに応じてくれず、諦めずに廊下で張り込みを続けると姿を表した。
顔はマスクをしていて分かり辛いが、ただれているように見える。
その数日後、病院から飛び降りて亡くなってしまった。

 

肝心の映像は車を降りて橋に向かい、周囲を撮影していると、橋の影から変なのがこちらを見つめている。
歪んだ顔のようにも、肌色のただ変なのにも見える。
エピソードがいい感じなのでガツンとしたものが欲しかったが、インパクト不足だった。
やっぱりこれナレーションが凝っていて、この世には行ってはならない場所が存在し、そこに踏み入れると命までも落とすかもしれないと締めている。

 

 

 

<総評>
★★★★★☆☆☆☆☆
投稿映像が地味。
せいぜいインパクトあるのは「面接」ぐらいで、これもトリックが丸分かりのため物足りなく感じた。
また、メインのエピソードは良かったが、投稿映像が追いついていなかったのが残念。
今回の特徴はナレーションが凝っていること。
これって児玉演出のセンスなのかな?この調子でエピソードを盛り上げてほしい。