ほんとにあった!呪いのビデオ99レビュー

評価:★★★★★★☆☆☆☆
インパクトは強いが、所々雑なエピソードの多いパート。
メインはいいところまで来たが、登場人物に被害が多すぎて無念の打ち切り。

 

 

 

<笑う女>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:○○○○
家族で花火をしている映像。
はしゃいでいると、奥の方から白い服に白い帽子を被った女が○○○○のように笑い声を上げる。
父親が「うっせーよーー!」と怒鳴ると止んだが、またすぐに笑い出す。
あまりにしつこいので父親が挑発に乗って近付いて行き、母親(撮影者)は子どもに逃げるように伝える。
数mの距離で煽り続けたが止むことはなく、父親が観念して戻ろうとすると、背後から笑い声が聞こえだす。
慌てて後ろを向くが誰もいなくて、前にカメラを向け直すと○○○○女が目の前に来ていたというもの。
この○○○○女はよく見ると、ピエロのようなお面を被っているように見える。
また、地元では目撃情報が何回もある有名人だとか。

 

初っ端から○○○○エピソード出されても・・・
相変わらずXXX感あるんだよなぁ。
そろそろ、インパクトよりも恐怖に重きを置いて欲しいところ。

 

 

 

神隠し>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
約18年前に撮影された、夫の実家付近の公園で娘が遊んでいる様子を撮影した映像。
コンクリ山のトンネルで、娘が誰かと話をしている。
近付いてみると誰もおらず、娘がトンネルをくぐって行くと、娘のシルエットに少年の顔が浮かび上がる。
そして、映像が突然青一色になり、その後もノイズにまみれるというもの(ただのカメラの不具合なのか、ここについては触れられていない)。
娘はこの時のことを話してくれなかったが、夫によると、この公園で子どもが1人で遊ぶと神隠しに遭うという噂があるようだ。
娘は霊に魅入られかけていたが、母親がすぐについて来てくれたから無事だったのかもしれない。

 

事象は坂本演出期にありそうな感じ。
あまり派手さはないが、母親が無意識に娘を救ったというエピソードはけっこう好き。

 

 

 

<ロボット掃除機>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★
ロボット掃除機にスマホを乗せて撮影した映像。
投稿者と娘がはしゃいでいる中、壁に何度もぶつかりながら淡々と掃除を行っている。
部屋の掃除を終え廊下に出ると、突然停止してしまう。
再び動こうとするがすぐに停止してしまい、壁に飾っていた写真の1枚が落ち、何も見えなくなる。
投稿者が停止していることに気付いて写真を取ると、何者かが掃除機の方を見つめており、スマホを取って少しするとまた動き出した。
この翌日、投稿者の兄が山の中で遺体となって発見されたようで、落ちた写真には兄が写っていた。
崖から落ちて数日間取り残された兄が、自身の死を弟に知って欲しかったのだろうか・・・

 

写真の落ち方に違和感あるが、シチュエーションはけっこう好み。
何もなかったが、ロボット掃除機がテーブルや棚の下に入り込むところとかゾワゾワした。
あと、最近の家ってドアに段差ないんだね。
バリアフリーとかロボット掃除機を考慮しているのか。

 

 

 

<怨音 前編>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
今回のメインで、初っ端から責任とれとキレる女、すすり泣く女のダイジェストが入るなど、波乱の予感。
また、久木さんがいなくなり、代わりに木勢さんが演出補に加わった。

 

事の発端は約1ヶ月前、男女3人(瀬川さん(男)、篠田さん(女)、小室さん(女))で山道トンネルに行き、肝試ししている映像が届けられた。
現地取材もするが、その内容は投稿映像と被っているため、早速、肝心の映像といこう。

 

外は真っ暗だが中は照明がついており、明るくもどこか不気味なトンネルを進む。
途中、水が落ちてきてビビったりしていると、投稿映像には記録されていないが、瀬川さんは釘を打つような音が聞こえると言い出す。
丑の刻参りではという話になり、2人は進むのを嫌がったが、瀬川さんがどんどん進んでしまい、仕方なくついていく。
トンネルを出た辺りから釘を打つ音がハッキリと聞こえ、さらに進むと丑の刻参りを目撃してしまう。
実行者の性別は不明だが老人のように見え、カナヅチを持って襲いかかってきたため、大急ぎで逃げる。
なんとか引き離すことに成功したが、トンネルの辺りからノイズが発生し、その中に顔のようなものと謎の声が数回にわたって収録されていた。

 

とりあえず、戦犯瀬川だな。自業自得としか言いようがない。
あと、ヒソヒソ喋り続けるわ、ライトを老人?に当てるわで、死にたいのかこのバカとしか思えなかった。
この時点で、この3人がどう堕ちていくのかに興味を持ってしまっている自分がいる。

 

投稿者達と現地に行き、釘が打ち込まれた木を探すが、見つけることはできなかった。
近くのロッジの経営者に話を聞いてみると、よく丑の刻参りをする人がいるようだが手がかりはなかった。
近隣住民に話を聞いてみても手がかりはなく、辺りはすっかり暗くなってしまったので引き返そうとした時、山道の隅に座る不審な老婆を見かける。
スマホを持っているが使い方が分からないのか、男鹿が代わりに操作し、家族に迎えに来てもらったところで一同は引き返した。

 

後日、木勢さんが投稿映像に謎の音があることに気付き、解析をしてもらった。
一方、深夜2時(丑の刻)にまた山道を訪れるアグレッシブなスタッフ達。
数箇所に暗視カメラを仕掛け、何か撮れないか探ってみたが何もなし。

 

後日、老婆(千鶴さん)の家族から見て欲しいものがあると連絡が来たので、家に行ってみることに。
息子の妻(泉さん)が千鶴さんの部屋で見つけたという漆塗りの箱を持ち出し、それを開けると、丑の刻参りの道具一式が入っている。
布には何かが入っており、めくったところで次へ。
ニクいことするなぁ。ワクワクしてきた。

 

 

 

<封印>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
東北地方の民宿で撮影した映像。
異常に湿度が高く、どこか奇妙だったため撮影して回ったという。
肝心の映像はその後、消したはずのテレビが点いており、テストトーンが鳴り響く中、ビビりながら撮影を始める。
うつ伏せになって正面のドアと畳を映していると、テストトーンにドップラー効果がかかったり、足みたいな手が少しずつ浮かび上がり、やたらプルプルしながら1歩づつ近付いてくる。
あと1歩まで迫ったところで耐えきれなくなり、カメラを下ろしたところで終了。
この出来事を管理人の老夫婦に話したところ、お代は結構ですと言われたという。
また、部屋の中に剥がれたお札を見つけたようだ。

 

何でドップラー効果かかってるんだ?テレビが勝手に動いたのか?
それ以上に、手のクオリティーがひどい。
移動中バカみたいにプルプルしているのは何なんだよ。音も絶望的に合ってないし。
それと、あと1歩のところでハイ終了っていうのは、ホラードラマでありがちな失神オチ並の逃げだと思う。

 

 

 

<合わせ鏡>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
カップルが旅行に行き、駅辺りから撮影した映像。
スーツケースをコインロッカーに預けることにし、荷物整理をしている間スマホをロッカーに入れると、内部は鏡面仕上げになっており、合わせ鏡のようになる。
その奥の方から、白い女性の人影のようなものが映る。
また、スマホを取る際に地面が映るのだが、そこに髪の毛のようなものがあり、ロッカーの下の隙間に吸い込まれていく。

 

顔については、分かり辛すぎるというか無理がある。
あと、ロッカーと地面の隙間は全くないんだけど、どうやって吸い込まれていったの?

 

 

 

<福知山>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
20数年前、近しい親戚の葬式の際に撮影された映像。
長テーブルに親戚が集い談笑をしていると、青い服を着た男性の背後の窓付き障子から逆さになった女?の顔が現れる。
また、その目は白濁しているようにも見える。
青い服を着た男性は当時、工場の管理業務を行なっており、この約1ヶ月前に30代の女性が部品劣化による労災で亡くなっているという。
アルカリ性のタンクに落ちたため、皮膚が白く脱色されていたとか。

 

タイトルが謎。撮影場所かその地域で起きた工場事故関係ってこと?
個人的には事象よりも、直後に子供たちがカニ?に触れているところでぞわっと来た。ぱっと見、奴に見えたもんで。
菊池枠と思われる。

 

 

 

<怨音 後編>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
布をめくってみると、千鶴さんが映った写真が入っていた。
胴体部分が穴だらけであり、千鶴さんに確認してみると知らないという。
泉さんによると、千鶴さんは夫や子どもを亡くしているようで、それが認知症を加速させたり、丑の刻参りのような凶行をに繋がっているのではとのこと。
ってか、ここまでの話をすぐ隣の部屋にいる中するのかよ。
「ボケちゃってて・・・」とか絶対聞こえてただろ。

 

瀬川の母親からクレームの電話が来た。
瀬川が川に溺れて死にかけたようで、その責任取れるのかとか言い出す。
ハァ!??テメェのバカ息子が危機管理能力ゼロのバカで、1人で突っ走って丑の刻参りを見ただけだぞ。
100%投稿しなくても同じことになってたわ。理不尽なクレームするんじゃねぇよバカヒステリー女。

 

篠田さんと小室さんに話を聞くことに。
2人にも瀬川の母親から電話があったようで、投稿映像のことや取材のことを話した結果、あのような理不尽クレームに繋がったようだ。
「あんなことになるなら行かなきゃよかった・・・」←まぁ、瀬川が勝手に突っ走っただけで、2人は帰る気満々だったもんね。ある意味被害者だよ。
その後は泣きじゃくってしまい、2人は実家に帰省することになった。

 

さらに、千鶴さんの容態が急変し病院に搬送されたという。
泉さんに会ってみると、農薬を飲んで死にかけていたようだ。
あの写真が自分を呪うためのものだとしたら、自殺を図ったのだろうか・・・
これ以上の調査は危険と判断し、打ち切りとなってしまった。

 

その後、千鶴さんは快方に向かっているようで、泉さんから気になることがあると電話が来た。
泉さんの夫、つまり千鶴さんの息子は5年前、あのトンネル付近でバイク事故を起こし亡くなったという。
その少し前から、カンカンという耳鳴りがすると言っていたようだ。
スタッフの推測は、あの音を聞くと自殺願望を持ってしまうのではとのことだが、さすがに事例が少なすぎるし飛躍しすぎ。

 

最後に、投稿映像の音の解析結果が届いた。
人間の耳に聞き取れない音域(可聴域外)の音が鳴っていたようで、それを我々にも聞こえるように復元してくれたので、その映像。
なんと警告付き。しかも、いつもと警告文が違っている(ヒステリー女の件があってか、主にクレーム対策)。
トンネルの中ほど、通常では聞こえていなかった所から、釘を打つような音が鳴り響いている(反響のせいか、どっちかって言うと杭を打つ音っぽい)。
瀬川はこの音が聞こえていたのだろうか・・・

 

可聴域外の音っていうと20kHz以上の音になる訳だけど、実際はもっと甲高い音だったってこと?
そもそも、スマホカメラごときでそんな音収録できるの?普通はせいぜい20kHzぐらいまでで、筆者が使っているのは16kHzまでしか録れないが。
更にいうと、サンプリング周波数は44.1kHzか48kHzだろうから無理じゃない?ハイレゾだったの?
可聴域外の音が鳴っていたというよりは、変調かけられていたっとことなのかな?
あと、何かを唱えているような声も聞こえる気がする。復元による歪みのせいかもしれないが。

 

ちなみに、加工前の音を音量デカくして聞いてみたが、虫の鳴き声しか聞こえなかった。
耳の劣化のせいではないと思いたい。
そういえば、カメラを設置する際に藤本演出が何か聞こえてた感じだったけど、これ伏線だったりする?

 

最後の最後に、パート100とパート101の製作決定のテロップで終了。
パート100は劇場公開予定で、パート101が先行リリースとなる。

 

 

 

<総評>
★★★★★★☆☆☆☆
相変わらずインパクトは強いが、恐怖度としてはそこまでなかった印象。
とはいえ、ここ数作はやりすぎでギャグ化しているエピソードが多かったから、恐怖を描こうとする意志がある分良かったと思う。

 

メインについてはいいところまで来たが、登場人物のほとんどがダウンしたことで打ち切られてしまったのが惜しい。
結局、核心に迫る部分は何も分からないままだったし。
筆者の推測では、丑の刻参りをしていたのは千鶴さんではなく泉さんだったのではと思う。
夫に先立たれ、ボケた姑と2人暮らししていたため動機は十分だし、千鶴さんじゃあ投稿映像みたいに追いかけることなんてできなさそう。
また、山道で1人座っていたのは姥捨てだった可能性もあるし、農薬飲んだというのも飲ませることぐらい簡単にできるだろう。
そこまでやっても、ボケてくれるから証拠残らないというボーナスステージだからね。
とはいえ、これぐらいなら誰でも思いつくようなベタっぷりなので、続いていればもう一悶着あったかもな。

 

最後にどうでもいいグチになるけど、メインの前半はインタビューと現地取材が交互に切り替わるため、1行分書くことが決まったら一時停止する筆者の書き方と、相性が絶望的に悪かった。
あと、久しぶりにDVDレンタルして視聴したんだけど、ずっとCS放送の字幕を見て書いていたから聞き取り辛くて苦戦した。
何度見直したり書き直したことか・・・