呪われた心霊動画XXX_NEO 12レビュー

評価:★★★★☆☆☆☆☆☆
出オチ系のビックリ映像が多いパート。
匂わせがやたら雑。

 

 

 

<新聞人形>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
1年前の秋に、部活帰りの女子高生2人が、高校付近で噂になっている”変なもの”を探している映像。
それは新聞でできた四つん這いの人形で、電柱脇や道路付近で目撃されているという。
他にもあるのでは?となって探し回り、友人が見つけた場所をメモしていたところ、あることに気付いたという。

 

肝心の映像は、住宅街にある新聞人形を見つけ、円を囲うように配置されていると確信する。
今日はこれまでにして引き返していると、さっき通ったばかりの場所に新聞人形が置かれている。
友人が探してみようといった直後に先を見て硬直し、そこには男が背を向けて立っている。
同時に背後からうなり声が聞こえ、後ろを振り向くと同じ男がいて、顔が入れ子のようになっている。
ビビッて転倒した隙にいなくなったが、友人は何か見えているかのように一点を見つめ続けていた。

 

最近はこんなのばっかだな。
コラ感が強いのもだけど、それ以上にこんなの怖いと思ってるの?って感じ。
ところで、住宅街にある新聞人形を見つける少し前の場面で、左手側に白い服を着た人が立っているように見えるけど、ただの住民なのかな?

 

あの時、友人は友人で何か見えていたようだが、それが何かは教えてもらえなかったという。
また、あの時のことは話したがらず、インタビューに誘ったが来なかったようだ。
友人が書いていたメモを見せてもらうと、いびつではあるが確かに円を描いている。
その一帯は国道があり、今は更地だが、心霊スポットとして有名な診療所の廃墟があったという。
投稿映像の撮影時は残っていたとか。
ちなみに、同級生が忍び込んだことがあり、目のない女に追い掛け回されたと言っていたとか。

 

新聞人形を回収したスタッフがバラしてみると、とある県の地方紙を使用しており、日付は2021年1月9日~2021年7月27日(撮影日の前日)だった。
・・・普通捨てられない?女子高生が回収してくれてたの?
ちなみに、投稿者は形状から猫だと思っているようだが、しっぽに見える部位は友人曰く5本目の足ではとのこと。
その後は新聞人形を見ることはないという。

 

 

 

<霊拓>
   恐怖度:★★★★(2回目以降は★★)
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
大学進学で安いアパートを借り、好きなバンドのポスターを貼ったら翌日に黒いシミが付いていたため不審に思い、模造紙を貼り定点カメラで撮影した映像。
ポスターに付いたシミは、顔のように見えていたという。
深夜2時半過ぎ、ポスターに激突するような衝撃音とともに、人型のシミが付く。
その直後、投稿者が「出れない・・・痛い・・・」と言っている。

 

究極の出オチ。さすがにビビるわ。
模造紙の部分にだけシミができるのは、幽霊さんなりの配慮なのだろうか・・・

 

投稿者は、あのバカでかい衝撃音に気付いていなかったという。
また、あの場所にポスターを貼らなければ何も起きないようだ。
関係あるかは不明だが、1階に住んでいる大家に動物を飼ってるだろ?と押しかけられるようになり、現在は引っ越したという。

 

投稿者から例の模造紙をもらい解析したところ、シミは表面に付着したものではなく、裏面からの圧力で浸透し、表面まで浮き上がったものだった。
そして、その成分は何らかの有機物が炭化したものであるという。
あの壁の内側に何かいるのだろうか・・・そこまでの衝撃あったら紙破れね?
あと、腹のあたりに大きい顔があるように見えるね。

 

 

 

<猫>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
住んでいたアパートの隣室で、1年前に50~60代の男性が病気により孤独死したという投稿者。
大家さんと部屋に入った時には腐乱死体となっていて、嗅いだことないような強烈な異臭がしていたという。
部屋はゴミだらけで、新聞紙で作った人形が大量にあったとか。・・・フラグ回収雑じゃない?
また、猫でも飼っていたかのような傷が部屋についていたようだが、特殊清掃時に動物は出てこなかったとか。
で、隣人が亡くなる前、投稿者の部屋に「お前んちの猫うるせー」と言いがかりをつけてきたことがあったが、投稿者は猫を飼っていないため、精神的におかしくなっていたのではとのこと。
ようやく投稿映像の話になり、コンビニ帰りに猫を見かけ、かわいかったので撮影していたという。
今思い返すと、隣人はその時に亡くなっていたのかもとのことだが・・・
ちなみに、インタビューは投稿者の自宅で行っており、引っ越して1年も経っていないが、物がやたら多い。

 

肝心の映像は、猫が公園の倉庫のような建物の裏に隠れ、そこを探している場面。
声をかけても反応はなく、暗くて見えないため諦めて帰ろうとすると、何匹もの猫の鳴き声が聞こえ始める。
また、「助けて」という女性の声も聞こえる。
鳴き声が途絶えた直後に男が現れ、肩ドンされて転倒し、追いかけようとするがどこにもいない。
倉庫に戻ると、血と肉片のような痕跡が残っていた。

 

とりあえず、左右のフレームは明るい場面ならともかく、暗い場面だと邪魔。
この血と肉片が、人間のか猫のかで意見が分かれそう。
あと、猫の鳴き声の中に、子供のグズるような声が紛れてる気がする。

 

ちょうどこの頃、近所で通り魔殺人事件が2件発生し、犯人は捕まっていないという。
そのため、肩ドンしてきた男が犯人ではと思っているようで、警察に相談したが取り合ってもらえなかったとか。
先日アパートの近くに用があり、ついでにアパートを見たところ、解体中だったという。
その様子を撮影した映像には、2階の暗がりに男女の姿が見える。
また、映像の終わりには猫の鳴き声も聞こえる。

 

男女の立ち方がいかにもXXXシリーズって感じ。
通り魔の犯人は隣人ってことなのかな?
肩ドンしてきた男は、顔見えないとはいえ50~60代って感じしなかったけど。

 

 

 

<飼育>
   恐怖度:★★★(2回目以降は★★)
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
バイト先の友人が寝不足に悩んでおり、理由を聞くとペットの世話で忙しいというため、見に行った映像。
場所は河川敷で、ケージが黒い布に覆われており、とても飼っているように見えない。
当初は自宅で飼っていたが音でバレ、夜行性で光が苦手だからこのようにしているとのこと。
見てみる?と聞かれたが、やばいと感じた投稿者はその場を後にした。
後日、友人から電話が来て、ペットが逃げたから探してほしいといわれ、例の河川敷に行ったところで肝心の映像。

 

友人はおらず、ケージが破壊されている。
周辺には血が付着しており、ガサガサ音が聞こえたためカメラを向けると、複数の赤ちゃん人形が連結されたような物体があり、カメラを落とすとXXX_NEO 07「奇形人形」みたいなのが覗き込んでいる。

 

これも出オチ。こういうのでしか恐怖を描けないのか?
最後の顔はいいとして、見つけた時の挙動はギャグになっちゃってる。
今の製作陣は早送り好きだなぁ。

 

投稿者はこの後、数分間気絶していたようだ。
起きた時には人形はいなくなっており、友人とも連絡がつかず、大家さん立会いの下部屋に入ると、今にも帰ってきそうなぐらい生活感が残っていたという。
後日、スタッフがアパートに行ってみたが、既に取り壊されていた・・・どうせさっきのアパートでしょ?匂わせ雑じゃない?

 

 

 

<第三の男>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
彼女と廃墟へ肝試しに行った映像。
内装的に、どうせ「新聞人形」で話題に上がった診療所。
猫の声が聞こえていたが、それが人間の子供の声に聞こえるようになり、それが気になって眠れない日々が続いているという。
彼女はもっと深刻で、廃墟に行った時から様子がおかしく、突然連絡がつかなくなったとか。
ところで、クッションカバーが聴診器をプリントしたTシャツってどんなセンスだ?
これもどうせ匂わせだろうけど。

 

肝心の映像は、この廃墟はやはり診療所だったようで、ビビる彼女に先を行ってもらい、投稿者が撮影している。
お札や謎の落書き、吊るされた5円玉など意味深なアイテムがいくつもあり、階段を見つけると猫の鳴き声が聞こえ始める。
階段の中腹あたりからグズっている子供の声みたいに変化し、2階に辿り着くといつの間にか声が聞こえなくなる。
その奥には儀式グッズみたいなのがあり、そこに貼られている写真は投稿者で、目に画鋲が刺さっている。
彼女のイタズラを疑った投稿者がキレた瞬間にリプレイで終了。
投稿者の写真を見ている場面でその奥から覗き込む女が映っているが、投稿者は気づかなかった様子。

 

ようやくそれっぽいのが出てきた。
女の目がないように見えるため、やはり「新聞人形」で話題になった診療所で間違いないだろう。
「猫」の鳴き声に子供っぽい声が混ざっていたのは間違いじゃなったみたいだ。
キレた瞬間リプレイになるのは配慮かな?XXX_NEO 02の最駄作みたいになっても困るし。

 

除霊したがっている投稿者に対し、インタビューの直前に非通知でかかってきた留守番電話の音声を聞かせる。
電話の主は不明だが、投稿者は噓つきだから信用しないほうがいいという助言で、背後から猫の鳴き声が聞こえる。
これを聞いた投稿者がお前らグルだろとキレだしたため、この場を後にすることになった。
投稿者のDQN(死語)っぷりが、悪い意味でいかにもな岩澤演出感ある。

 

投稿映像を見直してみると、姿見に映っている男性の姿が明らかに投稿者のものではなく、「猫」で肩ドンしてきた男に見える。
違和感はあったけど、そこまでは気付かなかった。
無理に3人で行った説にしなくていいと思うが。

 

投稿者のバイト先の同僚に話を聞くことができた。
投稿者はあまり好きじゃなかったみたいで、バイト先の後輩をいじめていたという。
異変があったのは肝試しに行ってからで、投稿者が言い寄ってた取引先の女性も行方不明になり、半年後に山中で腐乱死体となって見つかったとか。
そのため、バイト仲間の間では投稿者が殺したのでは?と噂になっていたとか。

 

 

 

<マン・イン・ザ・メイズ>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
投稿者のおじいちゃんは千里眼の持ち主で、念写が使えるという。
霊感があったのは祖父だけで、投稿者が生まれる前に亡くなっている。
倉庫を整理していた時に見つけたのが投稿映像のVHSで、「念写 1986.10.10」と書かれており、その日付は祖父が亡くなる直前のものだった。
一緒に見つかった便箋には今年の日付とスタッフルームの住所が書かれており、便箋には「やれることは やった」と書かれている。
祖父が念写したのだろうか・・・
また、マン・イン・ザ・メイズという、ネイティブ・アメリカンのホピ族に伝わるデザインが施されたネックレスも見つかった。
これは祖父のものではなく、家族も心当たりはないという。

 

投稿者は映像を見ていないようで、スタッフが見るとおぞましいものが映っていた。
その中に女性がいるのだが、それがなぜかXXX_NEO 08のパッケージに酷似している。
という訳でデザイン会社に問い合わせてみると、フリー素材をアレンジして作ったものだし、こちらは決定権はなく、いくつか提案したデザインの1つでしかないとか。

 

という訳でいつもの警告映像。
今回は不快なものもあるとか。
初っ端のノイズ音の時点で不快指数高いわ。
昼に若者があの診療所を探索しており、例の儀式っぽいものを見つけ、戸惑いながら逃げようとする。
すると突然激しい痛みとともに転倒し、顔が映ると「第三の男」の投稿者?であり、右目が潰されている。
逃げようとした先に女が立っていて、振り返ると目の前まで来ていて左目も潰される。
なぜか女が二重に映っており、奪った目玉を舌の上で転がし、1個落として咀嚼をする。
最後は悶える男を映して終了。

 

XXX_NEO 08のパッケージと関連付けるのは悪手。
本作のパッケージの候補にあったとかならまだしも、過去作のデザイン案の1つなんてどうでもいいでしょ。
女については、言われてみればフリー素材感強くて、思わず笑っちゃった。
フリー素材と言うと、咀嚼音がいかにもそんな感じ。
昭和のドラマじゃないんだから、こういうところでクオリティーが分かっちゃうな。
ちなみに最後に謎の画像が割り込まれている。
何が何だか分からないけど、XXX_NEO03「イギル●タ」の六ツ目男みたいなのは分かった。

 

 

 

<総評>
★★★★☆☆☆☆☆☆
今回は出オチ系のビックリ映像が多め。
特に「霊拓」は初見だと心臓バクバクなるレベルだけど、後に残る怖さはなく、リプレイするころには鼻で笑っちゃった。
相変わらず事象や声(特に効果音)の合成臭さが気になるけど、前回よりは良かったと思う。

 

今回のエピソードは、全てが診療所の廃墟に関連している。
本シリーズではよくある話だが、その匂わせ方がやたら雑で、どうせコレがアレなんでしょ?と思うものばかりだった。
伏線や匂わせは、それを発見することで達成感や優越感を味わえるのが醍醐味なのに、こんなバレバレなものを見せられてもなぁ。