以前の記事で紹介したスピーカーアンプの音質向上のため、巷で有名なLM386革命アンプを作ってみた。
<はじめに>
以前の記事はこちら↓
この記事で製作したLM386のアンプはほぼデータシート通りであり、いつもの特徴のない音だった。
せっかくコネクタ式にして付け替えが簡単なようにしたため、聞き比べをしようと他のアンプICや製作例を調べていたところ、LM386革命アンプというものを見つけたため、これを製作してみることにした。
<回路>
回路図は以下の通り。
LM386革命アンプを基にして、手持ちにないものは近い値を使用する。
スピーカー手前のコンデンサは、スピーカーのインピーダンスと合わせてハイパスフィルタ(低域カットフィルタ)になっているため、それなりに大きい値にする必要がある。
1/(2πRC)より60Hzで、スピーカーの最低共振周波数より低いのでOKかな。
電源周りは前回製作した回路図を流用した。
個人的に気になったのはR1とC4でローパスフィルターになっている部分。
C4は元ネタでは330pFだけど、そうするとカットオフ周波数が1/(2πRC)より482kHzとなるため高過ぎでは?と思い、3300pFに変更してカットオフ周波数を48.2kHzにした。
これでも音源やスピーカーのスペックからするとオーバーだけど、まぁハイレゾ対応ってことで。
レイアウトは以下の通り。
前回製作した基板に出来るだけ合わせてみた。
<製作>
完成した基板は以下の通り。
ついでだったので、部品は手持ちの中からグレードの高いものを使用した。
但し、基板サイズの制約があったので、0.033uFと0.047uFはセラミックコンデンサを使用し、470uFも普通の電解コンデンサにした。
フィルムコンデンサは0.01uF以上、電解コンデンサは470uF以上でサイズが跳ね上がるので、こだわるならもっと大きい基板を用意しないとだね。
<評価>
交換して視聴したところ、ローが強くなっているように聞こえる程度で、あまり差は感じられなかった。
まぁデータシートにあるBass Boost回路のアレンジのためこんなもんかな?と思って戻してみたら差は歴然で、非革命アンプはかなりこもって聞こえた。
改めて革命アンプで聞いてみると音の明瞭さが段違いで、非革命アンプだと聞こえていなかった音が聞こえてきて感動した。
人間って良くなった時よりも悪くなった時の方が敏感ってことが改めて分かった。
やっぱ先人の知恵は偉大だわ。
<おわりに>
部品代は700円ぐらい。
前回が500円ぐらいだったので、わずか200円ぐらいの差でここまでグレードアップするとは思っていなかった。
まぁ差額はほぼ部品のグレードの差だけどね。
LM386を使ったスピーカーアンプはいくつか製作しているため、他もこれに変えてみようかな?