ほんとにあった!呪いのビデオ 福田・寺内演出期総評

 

 


<担当作品>

パート71 ★★★★★★★☆☆☆
パート72 ★★★★★★☆☆☆☆
パート73 ★★★★★☆☆☆☆☆
パート74 ★★★★☆☆☆☆☆☆
パート75 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

平均:5.0

 

 

 

<評価・感想>
パート71は良かったと思う。
児玉演出以降50作近く続いた作風を大きく変え、坂本演出期~福田演出1期辺りの作風にしたことが上手くハマり、マンネリ感を払拭できていた。
また、メインも細かな伏線やラストのどんでん返しがインパクトあり、特に初期が好きな人が待ち望んだかのような展開だった。
まぁ、冒頭の実質ネタバレのせいで言う程インパクト無かったのと、菊池演出期の狂気には程遠かったので、個人的にはハマらなかったが。

 

問題はそれ以降で、パート72~74の3部作「おくりもの」編はストーリーが時系列含めメチャクチャだし、5/6が同じ事象だし、倫理的に問題がありすぎるし、バカなスタッフが不快だしの問題作だった。
次のパート75「母の願い」はひたすら不快。
特に大塚が、痴人(これが正解)に未公開状態の投稿映像を勝手に見せるわ、原則知らせてはいけないドナーの連絡先を勝手に伝えるわ、ラストにごり押しで活躍させるわで不快感しかなかった。
心臓移植をした小暮さんもすぐパニクるクソメンヘラだったし、オチはパート71の劣化コピーだったりと福田・寺内演出体制の限界が見えた感じ。
結局、パート71だけの1発屋だったというのが筆者の感想。

 

あと、演出がカメラマンに徹するのはいいが、いくら何でも演出補に任せすぎ。
福田演出1期でも、感情的になった演出補が暴走して台無しになることがあったが、今回はもっとひどい。
前任が3代連続パワハラ演出だった反動で、パート71こそ表に出なかったのは良かったと思うが、パート74~75のトラブルは明らかに演出補の配慮のなさが原因であり、それを川居に尻拭いさせたのはダメだったと思う。
この時ぐらいはビシッと言って欲しかった。

 

投稿映像に関しては、小さかったり一瞬だったりで派手さはないが、スローやズームするとその造形がしっかり分かることでじわじわくる怖さを追求していた。
だが、いくら何でもそのタイプが多すぎたと思う。
それこそ、菊池演出初期の安直な発見系・2段オチ並みに乱発していたし、グロ系も多かった。
筆者は顔とかグロで勝負している映像はあまり好きじゃないので、メインに対する飽きを含めて菊池演出期以上にマンネリを感じた。

 

評価点としては、ニューメディアや流行りものをよく採用していた点が挙げられる。
特に、ドローンを使った「花火の上(パート73)」や、ウェアラブルカメラを採用した「曲がり角(パート72)」「山道(パート74)」などは、これまでにない臨場感があり良かった。
また、個人的にはカラーな幽霊さんが増えたことも高評価。
児玉演出辺りからモノクロな幽霊さんが増えたが、あれは幽霊さんに色があると幽霊っぽく見えないのでは?みたいな消極的な理由で採用されているように感じていた。
やっぱり、はっきり映っている幽霊さんはカラーな方が自然でいいよ。

 

最後に、福田演出2期一番の戦犯は、大塚の存在だと思う。
こいつは元々投稿者で、演出補応援というアルバイトみたいな役職で起用された訳だけど、パート80まで少なからず出しゃばり続け、視聴者含む全員の反感を買うだけでなく、無駄に多い他の演出補達の空気化を招いている。
こいつが不快なのは言動だけでなく、投稿者出身というのは建前で、どこかの芸能事務所からの政治的キャスティング感があるのも一因。
投稿者出身の演出補と言えば菊池がいるが、菊池は初登場時点で正規メンバーだし、岩澤との名コンビや自身にふりかかった呪いとの対峙など、様々な経験があったからこそ演出まで上り詰めた。
タレント枠と言えば川居が挙げられるが、川居は初登場時から体を張り、パート80までほん呪の顔として活躍したし、パート88(89はノーカン)で戻ってきたときは、演出含む新入り達との格の違いを見せつけていた。
この2人と比べるのは酷かもしれないが、大塚がやったことなんて全員を苛立たせたのと悪目立ちしたぐらいで、ロクなことがなかった。
そもそも、霊感に目覚めたとかいう妄言を鵜呑みにしてキャスティングするセンスが理解できん。
Ver.X(ボツ)だったら「いるんですよね、霊能力に憧れて見えるとか言っちゃう人」と一蹴されたのにな。
まさか、Ver.X(ボツ)を評価する時が来るとは思わなかった。

 

 

 

<おすすめ>
・パート71「かくれんぼ」
不思議な体験系の傑作。
悪い霊ではなさそうだが、目が合った時のゾワゾワ感もなかなか。

 

・パート71「瑕疵」
ラストの予想外のオチと後味の悪さはシリーズ随一。
冒頭のネタバレがなければもっと良かった。

 

・パート72「曲がり角」
2段オチで、どちらもレベル高い。
個人的には、身元不明遺体のページが1番不気味だった。

 

・パート73「花火の上」
ドローンで花火を上から撮影するという芸術性と、そこに現れた臨場感抜群な事象のコントラストが効いている。

 

・パート74「山道」
ギャグ化1歩手前まで攻めた事象と、投稿者の悲鳴や絶望感がいい感じ。

 

 

 

<主なスタッフ・出演者>
中村義洋
シリーズおなじみのナレーション。
今回も時々、発音がおかしかった。

 

・福田陽平
帰ってきた4代目演出。
昔同様、カメラマンに専念し、ほとんど口出しせず演出補任せにしていた
だが、相変わらず部下が暴走し、川居に尻拭いをさせていたため、相手に反感買うことも多かった。

 

寺内康太郎
「監死カメラ」シリーズなどを手掛ける8代目演出。
どちらがどれを担当しているかは分からないが、「おくりもの」はKATOR氏が登場したり、スケールがバグっていたため寺内演出メインと思われる。
こちらもカメラマンに徹していることが多く、あまりしゃべることはなかった。

 

・川居尚美
パート80までほぼレギュラー出演する名演出補の1人。
菊池演出期では出番少なめだったが、福田・寺内演出期では圧倒的登場数を誇った。
だが、バカな部下が相手を怒らせ、上司がカメラマンに徹して何もしないせいで、尻拭いをさせられるという損な役回りだった。

 

・寒川聖美
福田演出が好きそうな演出補。
音声関係がメインだが、機材セッティングや監視も行っていた。
怪しいセミナーの教育法を実演させられる、キチった男のせいで頭に傷を負う、幼女に包丁を突き立てられる、幼女に押し倒されファーストキス?を奪われる、○女をバラされるなど散々な目に遭いながらも頑張る、守ってあげたい演出補No.1。
バンギャ感あるTシャツや自宅で音声解析を行っている点、MDR-CD900ST業界標準のヘッドホン)を使用している点など、音楽好きである様子が伺える。

 

舞木ひと美
よくニット帽をかぶっている演出補。
初登場時にタバコをプカプカさせ、調査時に「私、常識無いんで」とタンカ切ったことで女版籐屋敷のような活躍が期待されたが、相手を逆撫でさせて足を引っ張るばかりだった。
その後は舞木以上の非常識男:大塚が台頭したことで空気化。
結局、寒ちゃんの○女バラしぐらいしか見せ場なかった。

 

・大力
それなりに仕事はこなしていたが、福田演出期の男演出補ということもあり空気だった。

 

・大塚
ゴリ押し枠。こいつに対する愚痴は上記参照。
筆者が2番目に嫌いな演出補で、カスゴミクズ○ねYouTuberが現れるまではほん呪3大黒歴史に入っていた。