ほんとにあった!呪いのビデオ90レビュー

評価:★★★★★☆☆☆☆☆
色々と事情があったのか、6エピソードしかないパート。
投稿映像は雑もいいところだが、メインに可能性を感じた。

 

 

 

<鈴の音>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
夜中に海岸で友人と夜釣りしている映像。
しばらくの間釣れずに駄弁っていると、左側から鈴の音が聞こえたため行くが、何もなくて戻る。
またのんびり待っていると、投稿者と友人の竿に大物がかかる。
引き上げようとするが、先ほどの場所にパン1のオッサンが立っていて、投稿者がなぜかキレながら逃げ出す。
その逃げた先にも、海側のコンクリートの隙間からこちらを覗く顔があったというもの。
この海では後日、男性の遺体が見つかり、釣りをしていたが落ちたようだ。

 

とりあえず長い。5分半ぐらいあるけど、前半は駄弁りながら釣りしてるだけで退屈。
肝心の事象についても、1つ目はモノクロっぽいだけで、ただの変態のオッサンじゃない?って感じで怖くなく、なぜか友人にキレる投稿者がウザい。
2つ目はまぁ納得できるが、まだ映っているのにリプレイするのはどうなんだ?

 

 

 

<窓>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
3ヶ月ぐらい前から自宅の壁や天井に窓が現れるという現象が起き、その決定的瞬間を捉えた映像。
瑕疵(これ重要)物件か不動産屋に聞いてみたがあしらわれ、値切りにきたクレーマーだと思われたためムキになり、撮影したという。
どうやら何度も見てきたことで、現れる気配を感じるようになったとか。

 

肝心の映像は、天井付近に窓が現れる気配を感じて映すが何もなく、一旦下に向ける。
すると再び気配を感じ天井を映すと、天井に窓が出現しており、窓を開けてこちらを覗き込もうとする女が映っている。

 

窓小さすぎるだろ。目測30cmあるかないかじゃん。
窓枠だけ超不自然にボケているのも、合成痕を見えないようにして逆に浮いている感じ。
本命の女性も、顔より手の方がデカくないか?

 

 

 

<子供用カメラ>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
今回のメイン。
娘の由紀ちゃんが使っている子供用カメラに奇妙なものが映ったということで、母親の小沢文香さんから相談が来た。
由紀ちゃんはそのカメラを気に入っており、いつも自分で撮っているのだが、他の人が撮っているような映像が時々記録されているという。
そのことを由紀ちゃんに聞いたところ、「なっちゃん」と言っていたようだが心当たりはなく、今回の投稿映像に映る子がなっちゃんだそうだ。
今は使っていないようなので、子供用カメラを預かり調査することに。
このカメラは、夫が会社の人からもらったようだ。
由紀ちゃんに会うことができたのでなっちゃんについて聞いてみたところ、変なところに連れて行こうとするから怖いという。
明らかに怯えている様子だったので、この場を後にすることにした。
ところで、由紀ちゃんが自己紹介する際に「平山です」と名乗っちゃってる。
小沢って仮名にしているんだから、ピー音入れなきゃダメでしょ。

 

スタッフルームに戻り、預かった子供用カメラをチェックすると不可解な映像があった(タイトルは「スタッフが発見した映像」)。
小沢家のテーブルの上から撮影したような映像で、文香さんとスタッフが映っている。
更に、子供用カメラを受け取る場面もバッチリ映っている。
カメラの画質からすると子供用カメラで撮ったものであり、手で持っているかのようにブレている。
誰がどのようにして撮影し、子供用カメラに記録したのだろうか・・・

 

で、メーカーに電話し、勝手に撮影されたり変な映像が記録されることはあるかという、ほん呪史上最もバカな質問をするのだが、メーカーの方にマジレスで返されるのであった。バカか?????

 

文香さんから、カメラの出処は夫の会社の後輩である菅原さんだと連絡が入り、話を聞いてみた。
親戚の人からもらったものと言っているが、どうもはぐらかしている感じ。
また、なっちゃんについて知っているか聞いたところ、知らないと言っていたが、どこか動揺している様子だった。

 

ここでなっちゃんが映っている映像。
由紀ちゃんが文香さんを撮影していると、ドアのすりガラス越しに女の子が映り、由紀ちゃんが怯えたような声で「行きたくないよ」とか「一緒に遊ばないよ」と言う。
女の子はその場を去ったが黙ってしまったため、文香さんが心配していると「ウソつき」と聞こえ、そちらを向くとなっちゃんがすぐ近くにいて、由紀ちゃんは泣き出してしまった。

 

あまりにもハッキリ映っているし血色も良いので、最初は霊に見えなかった。
ってか由紀ちゃんより文香さんに似てないか?
ちなみに、ドアの隙間から誰か覗いているように見える。
まぁ何か飾っているだけかもしれないが。

ところで、投稿映像中に文香さんが由紀ちゃんのことを「ちひろ」って呼んじゃってるぞ。
仮名なのに本名バラしちゃってるじゃん。いいのかそれ?

 

後日、夫から由紀ちゃんが行方不明になったと連絡が来たところで次へ。

 

 

 

<フェンス>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
サークルの友人先輩と3人でドライブし、心霊スポットとして有名なアーチ橋に行った際に撮影した映像。
この橋は自殺の名所としても知られ、飛び降り防止のために高さ3mのフェンスが増設されている。
友人がそこで煽ったり、フェンスに登って跨いだりとふざけるのだが、急に黙ってしまう。
心配した先輩が降りろよと言うが、友人はフェンスを越えそうになったため降ろす。
友人がまたフェンスに登ろうとしたため止める際、友人を抱え込むような両手が映る他、友人の左肩にバカデカい顔が映る。
友人をフェンスから引き離した際に、取り憑かれたものが取れたような感じだったが、後日、自宅マンションから飛び降り自殺をしてしまったようだ。

 

腕は立体感あるが、肘より先しかないように見える。
顔は立体感ないしバカデカいのが余計。
にしても、雨なのによくこんなとこ行ってぶらぶらできるな。

 

 

 

<団欒>
   恐怖度:★★★★
 インパクト:★★★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:シ⤴︎ネ⤵︎
友人らと雑木林の茂る心霊スポットで撮影した映像。
ビビりまくりながら雑木林を進むと何かの気配を感じ、そこにカメラを向ける。
するとちゃぶ台が現れ、父親、娘、祖母と思われる3人が囲っている。
ちゃぶ台の上には母親と思われる人が乗っており、こちらを振り向いた瞬間、顔だけがプレデターのようになりながら突撃してくる!!!
それにビビり、悲鳴を上げながら逃げるのであった。
この付近では昔、遺産相続問題で一家が次々と姿を消す事件があったとか。

 

出オチにも程がある。
初見時、ビックリして心臓バクバク言わせながら鼻で笑うという意味不明な感覚に陥った。
そういえば昔、同じ感覚になったなと思ったらアレだ、劇場版怪談新耳袋の「姿見」だ。
これが何だかピンとこなくてアマプラに加入している人は、以下のリンクの45:30〜を見るように。
ネットで検索したり、レンタルのパッケージ裏を見ると100%ネタバレしちゃうので厳禁。

映画「怪談新耳袋 劇場版」【TBSオンデマンド】

 

 

 

<子供用カメラ 後篇>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★(事象と言えるかは微妙なため)
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★★★
菅原さんが何か知っていると睨んだスタッフは、菅原さんに来てもらい話を聞くことに。
由紀ちゃんが行方不明になってしまったことがあり、本当のことを話してくれた。
姉の娘が「なつこ」と言い、2年前に自宅の不慮の事故で亡くなり、姉もその1ヶ月後に自殺したという。
そして、あの子供用カメラはなつこちゃんの使っていたもので、遺品整理の際にいつの間にか鞄に入っており、半年前にプレゼントしたようだ。
だが本人は、なぜプレゼントしたのかいまいち覚えていない様子。
つまり、子供用カメラを通して、なっちゃんが何かを伝えようとしているのだろうか・・・

 

菅原さんが覚悟を決めたため、小沢夫婦も呼び、子供用カメラについて話すことに。
由紀ちゃんが行方不明になったこともあって気まずい感じになってしまい、夫がキレて手を出しそうになり帰ってしまった。
まぁ遺品をプレゼントして騒動になったことは過去にあるので(パート65「Fake」)、リアルだとそんなに悪いことではないが、ほん呪的にはタブーだな。

 

その後、子供用カメラに新たな映像が記録されていた。
その映像がカギを握るかもしれないと思ったスタッフは、菅原さんに見てもらうことに。
すると、映像に映っているのは菅原さんの姉となっちゃんで、内容が内容のためスタッフが悪趣味なイタズラをしたのではと怒り出す。
何とか説得し場所を聞いてみると、姉が住んでいたアパートだという。
そして、映像内に由紀ちゃんと思われる声が聞こえたため、由紀ちゃん父も呼んで姉の住んでいたアパートにみんなで行く事にした。

 

アパートは超ボロで、現在は誰も住んでいない様子。
大家さんから鍵を借りて中に入り、映像内で由紀ちゃんと思われる子が入っていた押入れを開けると、由紀ちゃんが飛び出してきてパパに抱きついた。
製作委員会がとうとう人助けに成功したぞ!発足以来20年以上成し遂げてなかった偉業を達成しちゃったよ!!!
警察により、誤ってアパートに侵入したという事になったが、そもそも10km以上離れていて迷い込むようなものでもないし、鍵もかかっていた。
この真相は、子供用カメラに新たに記録された映像がカギを握るのかもしれない・・・

 

という訳でその映像(タイトルは「スタッフが発見した映像2」)。
由紀ちゃんが押し入れに隠れながら、なっちゃんが母親に暴力を振るわれている様子を子供用カメラで撮影している。
ケガをするようなレベルではないが、精神的に追い詰めるようにどつき回しており、由紀ちゃんが怯えていると、母親がこちらに勘付いたのか近付いてくる。
押入れを開け、見えていないかのように周囲を見回し、目が合ったところでリプレイになる。

 

目が合ったところでゾクっときたが、これが心霊的な怖さかは微妙なところ。
そもそも、この映像に映る母親となっちゃんは霊なのか自体、判断に悩む。
まぁこれについてはラストに考察してみたので、興味あったら見てほしい。

 

最後に、カメラは文香さんの希望で処分する事になり、カメラ供養を行っている神社に供養してもらう事にした。
なっちゃんは成仏できたのだろうか・・・

 

 

 

<総評>
★★★★★☆☆☆☆☆
KANEDA演出期からの総替えでゴタゴタがあったのか、わずか2週間後に特恐編をリリースしたためか、色々と自粛していたのかは不明だが、前後編を分けても6エピソードしかない。
その割には約82分と長く、特に「鈴の音」は無駄に長く感じた。
投稿映像は雑コラや出オチ、サイズ感がメチャクチャなど雑もいいところで、演出協力として登場したパート87から明らかに雑なのがあった(筆者の勘では「船上」「見てはいけない」「繰り返される死」の3本)。

 

メインに関しては、ほん呪史上最もバカな質問をしたり、本名にピー音入れ忘れるなどの粗やツッコミどころはあるが、その展開や事象については可能性を感じた。
特に、子供用カメラに起きた様々な事象については色々な考察ができると思う。

 

という訳で、今回のメインについて筆者なりの推論を書いてみる。
今回のキーは、なんと言ってもなっちゃんの遺品である子供用カメラだ。
そもそも何で映像が記録されたのかだが、これは筆者が密かに提唱している「霊界、思い入れの強いものを何か持っていける説」によるものだと思われる。
なっちゃんは生前、子供用カメラに強い思い入れがあったため、霊体となった際に同じく霊体となった子供用カメラを持ち込むことができ、リアルの方は叔父の菅原さんを誘導して由紀ちゃんに渡らせたのではないだろうか?
元は1つのカメラだったためデータを共有することができ、まずはその能力を製作委員会に教えるためにインタビューの様子を撮影し、次に本命である自身の死の真相を由紀ちゃんに撮らせたのではないかと思う。

 

由紀ちゃんが何でアパートにいたのか、そこでどうやって数日過ごしたのかについては、由紀ちゃんはあの時、現在の時間軸にいなかったのではないかと思う。
ラストの映像を見ると、あの2人は霊ではなく生前の姿に見える。
そう考えれば、数日行方不明だったというのはこちらから見た話であり、由紀ちゃん本人からしたらほんの数時間、それこそ押入れを開ける直前まであそこにいなかったと考えることもできる。
また、なっちゃんの母親が由紀ちゃんのことを見えていなさそうだったのも、本来その時間軸にいなかったからで説明が付く。

 

でもこの説には穴があり、ラストの映像の部屋に生活感が全くないんだよなぁ。
それこそ発見時と同じように窓付き障子が掛けられていたし、やっぱりあれは現在の時間軸で、2人は霊なのかも。
オミさん的にはどっちだと解釈したんだろう?