ほんとにあった!呪いのビデオ〜特恐編〜レビュー

評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆
ファミリー劇場コラボ作品で、所々ファミ劇仕様となっている。
全体的に仕上がり不足。

 

 

 

<ハイキング>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:クソ
女2人でハイキングをしている映像。
恋バナしながらハイキングをしていると分岐路に入り、どっちにするか話し合っていると、右側の先に襦袢姿で髪に長い男が立っている。
こちらの方を見ながらゆらゆらしており、不安に思いながらも撮り続けていると男の生首が落ちる。ビックリしてカメラを逸らした後再び向けると、男はいなくなっていた。
この近辺では疫病が流行し、疫病にかかった人たちを階段から突き落として殺していたとか。

 

これはひどい
生首の落ち方が変なのもだけど、問題はその直後。
上で男はいなくなっていたと書いたが、正確には男のいた空間が円形に歪んでいる。
今時、どんなソフト使ったらこんなクソみたいなコラになるんだ?

 

 

 

<機材チェック>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
撮影助手をしている投稿者が、同じく撮影助手の女性とカメラチェックをしている映像。
そこで現れた霊に、女性は心当たりがあるということで話を聞くことに。
投稿映像が撮られる前に心霊スポットのロケに行ったようで、最近でも事件や事故が起きている場所だという。
特に顔をケガすると言われているようで、女性は左頬にケガをしていた。

 

肝心の映像は、女性に立ってもらい、ピントを合わせようとするが定まらない。
交代すると問題はないのだが、女性を映した時だけまたピントが定まらなくなる。
また、少しずつ映像にノイズが走るようになり、女性の背後に一瞬、赤い服を着て目元に何か巻いているような女が立っている。

 

ピント合わせの挙動が手動っぽい。
そもそも、プロはオートフォーカスを使わない風潮があるので、舞台的に説得力が低い。
ノイズの線が入る感じのやつは結構リアルで、圧縮する際は縦横数ピクセルをフィルタにかけるから、記録速度不足とかが起きると実際あんな感じになる。
女性の方はピントがブレまくるせいで分かりにくいが、ニカッと笑っている。
めっちゃいい笑顔だから、言うほど悪い霊ではないと思う。

 

 

 

<トンネルの先>
 エピソード:★
今回のメイン。
中村さんのナレーションではなく、投稿者のインタビュー音声を重ねながら投稿映像が流れる構成となっている。
投稿者は心霊関係のイベントや心霊スポットに行くのが趣味のようで、そこで紹介されたあるトンネルで撮影されたもの。
・・・どうせ、声優男子だか2.5次元俳優だかが心霊話をするやつにハマってるんだろうな。
ファミリー劇場CLUBにそんな感じのいっぱいあるし。

 

それはともかく、友人と3人で喋りながらトンネルを進んでいき、中腹辺りで女の子がうずくまっているという噂があり、一同は何度か手を叩くが何もなし。
そのまま出口に辿り着くと、その先に車が停まっているのだが、友人の車に似ており、リモコンに反応する。
恐る恐る近付きドアを開けると、ハンドルに血のようなものが付着していた。
そこで、投稿者が確認のために1人戻ることになったところで次へ。

 

・・・車のナンバーはどうなん?そこ一番重要でしょ?

 

 

 

<グラスボート>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
家族とインド洋のある観光地に行き、船上で撮影した映像。
この船は底がガラス張りになっており、海中の様子が楽しめるようになっている。
その海中に、左腕と骸骨のようなものが転がっている。
左手は小指を詰めているように見えたが、ただ曲げているだけだった。
この海域では、飛行機の墜落事故が発生し、多くの遺体が見つかっていないとか。

 

手と骸骨の透明度の違いが気になる。
まぁ小粒。

 

 

 

<移動する影>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
3人でオンライン女子会している映像。
何で芸人やっている投稿者だけモザイク有りなんだ?
それはともかく、それぞれ自宅にいて離れているにも関わらず、同じ男がそれぞれの部屋に現れたという。
にしても、オミさんの相槌が音声加工もあって気味悪い。
最初、隠し事象かと思ったわ。

 

肝心の映像は、
まず画面右上の友人宅に、ドアから覗き込むような男が現れ、スッと隠れる。
その数秒後には、画面下の友人宅のテーブルの下から顔を覗かせる。
すると今度は投稿者宅のインターホンが鳴り、投稿者が確認に行く。
夜のため友人が心配していると、投稿者宅の部屋のドアから男が覗き込み、投稿者が振り返る直前に隠れる。
「誰もいなかった」という投稿者に対し、友人2人は「誰かいた?」「彼氏なの?」と聞くが、ピンと来ていない様子。

 

流行り物を使うのはいいが、3回現れるにしては分かり辛く、あまり怖くもない。
まぁ最後、妙にスッと逃げるのは好き。

 

 

 

<遊び場>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
1990年代に、親戚の兄弟と近所の公園で遊んでいる映像。
親戚の子どもが滑り台を逆走して登り、滑ろうとしてしゃがむ瞬間、モノクロの女の子が現れて一緒にしゃがむ。
この子どもは半年後、原因不明の疾患で亡くなったという。
また、この公園がある地域では、何回か誘拐事件が起きているとか。

 

これは99%菊池枠。
イリュージョンの如く、完璧にシンクロしてしゃがんでいるのがツボ。
でも、何で無駄に怖い顔なんだろう。
昔の菊池だったら、モノクロなだけで普通の女の子だったのに。

 

 

 

<トンネルの先 後篇>
 エピソード:★★
友達が心配する中、1人入口まで戻った投稿者。
入口には友人の車がそのままの状態で停まっていたため安心し、それを伝えに再びトンネルに入る。
・・・ナンバー確認した?ってかキーも持たない、車内をロクに確認しないで何しに戻ったんだ?

 

トンネルの出口に辿り着くと友人と車がいなくなっており、友人の名を呼びながら辺りを見回す。
すると、投稿者は何かに襲われ、悲鳴をあげて倒れてしまう。
映像はここで終わりだが、投稿者はトンネル内で気を失っており、心配して戻ってきた友人に助けられたとか。

 

不思議な体験系ではあるけど、何か映っているわけでもないし、トンネルの往復がひたすら長いしで退屈感が強かった。
悲鳴的に何かが近付いてきた感じだけど、投稿者の目にしか見えていなかったってこと?

 

投稿者はこんな体験をしたのは初めてのようで、怖くなるどころか余計ハマってしまい、また何か撮れたら投稿すると笑っていた。

 

 

 

<総評>
★★★☆☆☆☆☆☆☆
全体的に低調。
パート90とほぼ同時製作と思われ、双方とも仕上がっていない内にリリースされてしまった感がある。
まぁ2作合わせても演出協力は菊池のみで、その菊池枠は「遊び場」(と「グラスボード」?)だけと思われるので、頑張りは評価できるかな。

 

ちなみに、本作は2020年12月18日(パート90の2週間後)にファミリー劇場CLUBで独占配信され、2022年10月7日にDVD化されたのだが、あまり知名度がなかったため、オミさんが戻ってきたとかパート99の代わりだとかBEST版だとかと、よく勘違いされている。

 

今回はファミ劇コラボ作品ということで、最初のおことわりや投稿映像募集がファミ劇仕様になっている。
まぁ賞金がほん呪オリジナルトートバッグにダウングレードしているので、こっちに投稿する人は皆無だと思うが。