ほんとにあった!呪いのビデオ73レビュー

評価:★★★★★☆☆☆☆☆
3部作「おくりもの」編の中編で、演出補が大増員する。
福田・寺内演出体制になって3作目だが、早くもマンネリ感が漂い始めている。

 

 

 

<サプライズ>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★★
夫の誕生日に、妻と娘がサプライズパーティーをした映像。
夫の姿が見えたのでケーキを持って脱衣所に移動すると、浴室に黒づくめで口を大きく開けた女が立っている。
だが、母娘はそれに気付いていない。
この約1週間後、真下の階に住む女性の孤独死が発見され、死後3週間ほど経っていたとか。
騒ぎになったのでお祓いもしたようだが、未だに誰も入居していないようだ。

 

相変わらず顔で攻めててそこは好きじゃないが、気付かれなかったのは好き。
気付いちゃったらケーキ落としちゃうかも知れないからね。
いくら孤独死した幽霊さんでも、その辺りは配慮してくれたんだなと好感持った。
・・・のに、この幽霊さんを悪者扱いすな!
バースデーソングをスローで再生してホラーっぽくすんなし。

 

 

 

<夏合宿>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
当時中学生だった投稿者が、合宿の宿泊部屋で撮影した映像。
そこで枕投げなどをしてはしゃいでいたところ、先輩が心配した感じで入ってきたという。
先輩が言うには「助けて」と言う声が聞こえたようだが、投稿映像には記録されておらず、投稿者らも聞こえていなかった。

 

改めて映像を見ると、先輩の左足が消え・・・てないだろ。スリッパ置いて片足立ちしてただけじゃん。
もう1つは、不自然に開いている押入れから、2人の顔がこちらを覗いている。
小さいし画質の問題で分かりにくいけど、これも顔で攻めてそう。
この宿泊施設の近くにある川では1970年代に、6人が増水で流され亡くなる事故があったという。

 

個人的に気になるのは3点。

  • カメラのノイズ要る?ノイズの乗り方が磁気テープっぽくないし、事象と関係ないから余計に感じた。
  • 幽霊さんくっついてない?
  • 投稿者はインタビュー中顔出しNGだけど、投稿映像では顔出ししてる?

 

 

 

<民宿>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
某温泉街に、仕事先の仲間と旅行に行った際に撮影した映像。
次の日にゆっくり観光をしようとしたが、先輩に朝早く起こされ、すぐに帰ることになったという。
特に曰くはないようだが、先輩は何かを感じ取っていたようだ。

 

という訳で、先輩が撮影した映像。
ベランダから外を撮っていると、雪が降り出す。
それを投稿者に伝えようとするがブロックノイズが発生し、窓の方から声が聞こえたので振り向くが誰もいない(声は収録はされていない)。
その後もう1往復すると、ブロックノイズに紛れて首を吊っているような頭蓋骨が映り、それに気付いたのか何往復もパンする。
また、この頭蓋骨が着ている服は、投稿者が持っている服に酷似しており、お前死ぬぞと言われまくって気まずくなったとか。

 

こいつらの絡みが○○感ある。例の服のデザインとか、一緒に温泉旅行いってるとことかも。
にしても、また顔か。
菊池演出初期の安直な発見系・二段オチ並に乱発しまくってるな。

 

この件について、パート52/67の「奇怪な未来/過去」を思い出したスタッフは、いざという時のために家族などの連絡先を教えてもらうことになった。
今のところ、投稿者に異常は起きていない。

 

 

 

<おくりもの 中編>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
3部作の中編で、前回のあらすじはこんな感じ。

  • 投稿者(香澄さん)の夫の仕事仲間である茂が、妻(薫さん)が携帯電話を使っているとキチるようになった。
  • 薫さんは浮気を疑われているっぽいが、その相手(近藤さん)が勝手に言い寄ってただけで浮気はしていない。
  • 茂の部下のT子さんは、同じ部下の悦子さんをいじめていたが、悦子さんがキチった直後に電車に撥ねられ亡くなった。
  • 茂と悦子さんは、T子さんの葬儀後にキスしたり、キチる際に「もっかになれ(スタッフはもっかいなれと思っている)」と言ったり、顔がゾンビみたいに変化するなど、何か関係ある様子。
  • 茂の失踪後、今度は娘(由美ちゃん)がキチり出してしまった。

 

由美ちゃんは茂が失踪してから暴力的になり、いじめていた子の写真を切り刻んだりしていた。
そこでスタッフは、やっぱり近藤さんが今も何かしてるのではと思い再度会いに行くが、怪我をして入院しているという。

 

一方、寒ちゃんが例の声を解析したところ、「モッカになれ」と言っていることに気付いた。
ネットで検索してもそれらしきものを見つけられなかったが、魔術堂のKATOR氏(寺内演出のお抱え)から情報を得ることができた。
モッカとはサンスクリット語の「モークシャ」が語源で、簡単に言えば無の境地や魂の解放に至ることが真理だという考えのこと。
そしてそれを、命令形かつ凶暴的に発しているということは、相手の魂を強制的に離脱させる、つまり○ねという意味になるようだ。

 

由美ちゃんは現在引きこもっているが、いつ何しでかすか分からないため、24時間体制で監視することにした。
また、悦子さんを調査するのに現体制では人手が足りないと判断し、舞木、大力、そしてあの大塚が加入することになった。
大塚がなんかごちゃごちゃ言ってるが、こいつの霊感話は全部ホラだから無視してOK(実際、役に立ったことは1度もない)。
舞木が悦子さんの母親に電話したが、母親も連絡が取れないようで捜索依頼を出していた。
許可を得たので母親と共に悦子さんの部屋を調べてみると、部屋の壁に仏教系のポスターが貼られている。
また、開きっぱなしのパソコンからは、サンスクリット語のフォルダと、その中にある動画が入っていた。

 

という訳でその映像。
少女がいじめられている自分の悩みと相手などへの非難みたいなのを延々と語り続けている。
次第に「もう自分は生きていけない」「みんな生きている以上、苦しみから逃げられない」「みんなが救われる方法を思いついた」と変な思想を言い出し、その際に顔がゾンビみたいになる。
そして、「みんなを解放するために、まず私がモッカになる」と言い、背後の窓に立ち、しばらくの葛藤後、飛び降りる。
この映像は50分ぐらいあったようで、そのほとんどはこの少女の語りだったようだ。
また、2010年前後に携帯電話で撮影されたようだった(そんな長時間動画撮れたっけ?)。

 

これ、事象なんかどうでもよくて、色々な意味で問題がありすぎる。
本物だとしたら、少女が自殺する瞬間を捉えたという倫理的な問題がある。
偽物だとしたらもっと問題で、長時間もいじめや新興宗教みたいな思想を延々と語らせ、自殺するフリをさせるなんて、許されるようなものではない。
それ以上に、これ収拾つくか?そればっかり気になってくる。

 

 

 

<花火の上>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★★★
花火をドローンで上から撮影した映像。
突然、画面左から手が現れてドローンを掴み、そのまま墜落してしまう。
海に落ちたようで、映像はそのままが途切れた。
ドローンだから仕方ないけど、音欲しいな。
まぁようやく、顔一辺倒からインパクトのあるやつが出てくれたのは嬉しい。
怖いかと聞かれるとそうでもないが、花火を上から撮影する芸術性や、その後のスリリングな展開などがすばらしく、福田・寺内演出期のNo.1だと思う。
にしても、インタビュー要る?

 

 

 

<シリーズ監視カメラ 復元>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
ある会社の監視カメラの映像。
投稿者はデータの復元などを行なっている業者で、投稿者が入社する前、火事が起きた会社の監視カメラの映像を復元したものだという。
社員2名が打ち合わせ?をしていると、画面下から火の手が上がり、消火を試みようとする。
だが失敗し急いで逃げた後、炎の中に人影のようなものが現れる。
よく見ると、火の手が回っていないモニターやパーティションからも、急に炎が上がっている。

 

幸い死者はいないようだが、火災の原因は分かっておらず、修繕、脱臭工事後も焦げ臭さが残っていたとか。
また、あの土地では昔、原因不明の火災で20代女性が亡くなっているようだ。
投稿映像やエピソードは、シリーズ監視カメラに求めているものとは違ったがいいと思う。
しかし、こんな長々とやる必要あったか?という疑問もある。
当然ながら続報ないし。

 

 

 

<続・おくりもの 中編>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
まずはKATOR氏にこの動画見てもらうことに。
少女の考えは○○○とかの新興宗教に通じるところがあるようで、ある種の使命感だったり、死んでも転生できるから早く楽にしてあげたいと思っている可能性があるようだ。
顔の変化については何かの共通点があるだろうけど、その大元は分からないとのこと・・・じゃあこいつに聞いた意味なくね?
その後もなんか色々と言っているが、関係ありそうな情報はなかったのでカット。

 

その後、演出補5人体制になったが大した情報は得られず、時間だけが浪費していた。
やっぱり近藤さんに話を聞こうという話になり、自称常識のない女:舞木が先陣きって病院に潜入する。
近藤さんによると、朝出勤しようとしたら、後ろから誰かに突き飛ばされたという・・・やっぱ物理かよ!
しつこく尋問したところ、薫さんと何度か会っていたことは認めたが、それは薫さんからだったと言い張る。
また、薫さんに計50万円ほど金を貸していたようで、やっぱり薫さんは茂が怒るようなことをしていたのだろうか・・・

 

車で移動中、寒ちゃんと由美ちゃんが倒れたという連絡が入った。
急いで磯崎家に向かうと、由美ちゃんは病院から戻って薫さんと部屋に、寒ちゃんは1日入院となったようだ。
現場には由美ちゃんの○○がそのままとなっており、その中にミールワームのような幼虫が数匹いる。
それを大塚が拾い上げるが・・・こいつがいい意味で活躍するこれぐらい。マジで。

 

ここで、寒ちゃんのサブカメラの映像。
由美ちゃんが包丁持っているのが見えたため、慌てて磯崎家に入る寒ちゃん。
台所で由美ちゃんが包丁を持って立っており、モッカになれと言いながら顔がゾンビみたいになり、寒ちゃんに襲いかかる。
急に引き返し始めたので、カメラを置いて包丁を奪おうとするが押し倒され、寒ちゃんはそのまま気絶し、由美ちゃんも吐いた後気絶する。
3部作のテーマだから仕方ないけど、4連続同じ事象は飽きるって。

 

最後に次回予告が入るが、既に収拾つかなくなっているのに更に悪化してるようにしか見えない。まじで大丈夫か?

 

 

 

<総評>
★★★★★☆☆☆☆☆
投稿映像に関しては、相変わらず顔に頼ったエピソードが連発されるが、「花火の上」や「復元」は顔に頼らずとも十分なインパクトを持っていて良かった。

 

問題は3部作で、前作の時点で収拾がつかなくなっている感があるが、それがさらに悪化している。
それだけでも問題なのに、投稿映像はワンパターンだし、人員増加もほぼ役に立ってないし、KATOR氏の意見要る?など、退屈に思う要素がかなり多い。
パート71のマンネリ打破は何処へやら、既にマンネリ感が漂っている。