ほんとにあった!呪いのビデオ82レビュー

評価:★★★★☆☆☆☆☆☆
3部作「静止する身体」がスタートするが、ある意味安定の自演感。
投稿映像は「佇むもの」以外地味。

 

 

 

<ナイトサファリ>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
ナイトサファリで専用の車に乗りながら撮影した映像。
なぜか投稿者の車内でインタビューしている。
それはともかく、ライオンコーナーに入ると、奥の方に頭のない飼育員のような人影がある。
その直後、台の下に生首のようなものが転がってる。
このサファリパークでは、飼育員が動物に噛み殺される事故があったとか。
ちょっと前にもあったけど、何で変な立ち方してるんだろう?

 

 

 

<佇むもの>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
ヘルメットにカメラを付け、ツーリングしている映像。
友人と別れ、夜の雨道を走行中、歩道に白いワンピースを着た女性が傘も差さず立っている。
約1km離れたところに同じ女性が立っており、さらに100m近く離れた路側帯にまた立っている。
投稿者がそれに気付いて2度見した直後、今度は車道に飛び出していて転倒してしまう!
視線の先には、例の女がフラフラしながらこちらを見ているのであった。
派手に転倒しているが、投稿者は怪我だけで済んだようだ。
投稿者はこの道路で事故を目撃しており、若い女性がバイクに轢かれて亡くなっていたとか。

 

インパクトはすごいが、心霊映像的に怖いかと言われるとそうでもない。
バイク事故がマジだと事故の恐さの評価になっちゃうし、スタントだとしたら撮影技術を評価する形になってしまう。
この手のやつは「ドライブレコーダー(パート33)」ぐらいがちょうどいい。

 

 

 

<静止する身体 前編>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
3部作の1作目。
投稿者の三橋さんが、友人の磯貝さんの自宅(マンションの5階)で撮影した映像。
椅子に座っている磯貝さんを撮影していると、磯貝さんが冗談でカメラを取り上げる。
それを取り返して再び磯貝さんを映すと、無気力になったようにうつむき静止している。
だが、口は動いていないのに普通に会話できているし、三橋さんは異変に気付いていない。
また自演できそうな事象だが、これがどう転がっていくのだろうか・・・

 

まずは三橋さんに話を聞くことに。
やはり、撮影時には異変に気付いていなかったという。
三橋さんに異常はないが、磯貝さんは撮影前から体調が良くないとのこと。
磯貝さんにはまだ見せていないので、磯貝さんを呼んで見てもらうことにした。
ちなみに、投稿した経緯については、こんなのが撮れてどうしようと思ってたところ、夫にほん呪を紹介されたという。
相変わらず実績ないのに評判だけいいな。

 

磯貝さんにも来てもらい、話を聞くことに。
三橋さんとは演劇部で知り合い、しばらく会っていなかったが久しぶりに会ったという。
やはり、当時は普通に話していたようで、心当たりは全くないとのこと。
検証のために磯貝さんの部屋を取材出来ないか提案したが、断られてしまった。

 

投稿映像を見直したところ、中田君が投稿映像の新たな事象を発見した。
磯貝さんが静止している際、ドアのすりガラス越しに人影のようなものが映っている。
見た目は黒い服を着た女性だが、これも自演できる範囲。
そもそも、色彩変えないと手以外見えないレベルで分かりにくい。

 

上記の事象について話していると、KANEDA演出に電話が入る(着信音クソでけぇ)。
先ほどのインタビュー映像で、KANEDA演出のカメラに異常はなかったが、2人を映したサブカメラの映像では、磯貝さんが同じように静止している。
固定カメラだから、静止する瞬間と戻る瞬間があるはずなのだが、静止している場面だけ映してリプレイになる。
そんなだから自演疑われるんだぞ。

 

 

 

<初日の出>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
山の神社で初日の出を撮影した映像。
なぜか初日の出を撮っている他の人や崖下を映していると、足元の柵にカイジみたいなアゴをして目がイってる男の顔がある。
数年前、ふもとの川で端から車が転落し、ガソリンに引火して炎上し、男性が亡くなっているという。
確かに、よく見るとケロイドっぽい。
それよりも、この男が目の前の女性の方に向いて行ってるのが、下心感じられて好き。

 

 

 

<何を呼ぶ>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
カップルが温泉旅行に行き、卓球している様子を固定カメラで撮影した映像。
2人ともあまりにも下手で、彼氏がピンポン玉をすっ飛ばして彼女が取りに行くと、後ろの窓に少女のような顔が映っている。
また、何者かの「戻れ、こっちへ」という声も記録されている。
だが、投稿者らが聞いた声は複数人の声であり、記録されたものとは違うという。
この温泉旅館の近くには心霊スポットがあり、呼ぶ少女の噂というものがあるようだが、その情報を載せていたサイトはこれを最後に更新が途絶え、連絡もつかなかった。
時間かけた割には地味。
ところで、これが今回の実質シリーズ監視カメラかな?

 

 

 

<マジシャン>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
繁華街でストリートマジシャンを撮影した映像。
マジシャンの後ろにある巨大植木鉢から、女性が顔を覗かせている。
後にマジシャンに映像を見せたところ、去年病死したはずのストーカーに似ているとか。
これも弱いし、自演できる範囲なのでハズレ。

 

 

 

<切断>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
仕事で友人とヨーロッパに行き、観光がてら撮影した映像。
金持ちの集まる街並みを回し撮りしていると、青い車の下からテケテケみたいなのが現れる。
近くの踏切で車が電車に衝突し、女性が車から投げ出され、下半身が切断されて亡くなったとか。
等速で見るとモーションがクソ。
サバイバルゲーム(パート65)」のあいつ見習って。

 

 

 

<静止する身体 後編>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
また中田君と話し中に、KANEDA演出に電話が入るところから始まる。
三橋さんと夫が車で移動中に事故に遭い、右腕を怪我してしまった。
当時のことを聞いてみると、車を運転する夫が急に叫び、車の制御が効かなくなり、ガードレールに突っ込んだという。
骨折まではしなかったが、夫婦ともに骨にヒビが入ってしまったという。
一方、磯貝さんも歩道橋を降りている時に転倒して左手を怪我しており、その際に後ろから押されたような感覚があったという。
そして、2人の怪我は同じ日に起きていた。
取材中に事象が起きたり、霊障のようなものが2人に起きているため、やはり部屋の検証が必要だと力説するが、それでも断られてしまった。

 

仕方ないので他の手がかりを探ると、三橋さんが勤務している大学で奇妙な体験をしたことがあるという。
という訳で、KANEDA演出、知花さん、三橋さんの3人で大学に行き、管財部の職員も加わり話を聞くことに。
ある階段で人の気配を感じたり、いつも通っている階段横の通路なのに行ってはいけないような気配を感じたという。
全員スルーしているが、奥にいる地べた座ってスマホいじってる男は何者だよ。
現場を見て回ったが、特に収穫なくこの場を後にした。

 

スタッフルームに戻り、またしつこく磯貝さんの自宅の検証を提案するが断られてしまう。
この場面だけ浮いてるし、磯貝さんに何かあるというフラグ臭がプンプンする。

 

妙に協力的な大学から、取材時の監視カメラの映像を見せてもらった。
最後に見たドアのカットで、画面左端(一同の背後)に黒い服を着た女性っぽい人影がある。
もちろん、撮影時にこのような人物はいない。
それよりも、KANEDA演出のファッションセンスとか髪型が気になる。

 

 

 

<総評>
★★★★☆☆☆☆☆☆
今回は地味な映像が多かった。
ただ地味なだけでなく、合成とかしなくてもちょっとしたトリックで再現できそうなものが多く、信憑性も低かった。
「佇むもの」が派手だが、これは心霊映像的な怖さよりも事故のインパクトの方が強く、心霊映像的な恐怖度は★2止まりだった。

 

3部作については、今回も事象が簡単に自演できる範囲なのが気になる。
また、取材中に事象が起きたり、電話などの割り込みが入る演出が今回もあり、ライブ感を演出しているのは分かるのだが台本感を加速させちゃっていて余計に感じた。
磯貝さんが部屋に入ることを頑なに拒んでいることが伏線なのだろうけど、これも3回もやる必要なく、岩澤演出とは違った意味で演出過剰。