ほんとにあった!呪いの動画レビュー

評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆
大橋P、福田演出、坂本演出が関わっているパチモン作品の1つ。
内容は興味深いが、色々と中途半端感がある。

 

 


※エピソードタイトルは全て仮題

 

<髪の長い女1>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
スタッフルームに髪の長い女が映ったというメールが届いた。
投稿者は50代の男性で、SNSに撮ったはずのない髪の長い女性が映った映像があるという情報提供のみだった。
という訳で、投稿者妹尾さんに話を聞くことに。
映像の持ち主は娘の友人のようで、撮った覚えのない映像が紛れ込んでいたという。

 

また、投稿者自身も約30年前の大学時代に似たような経験をしていたようで、友人に見せられた超能力少女の映像に髪の長い女がいたとか。
そして、その少女の超能力が30年の時を経て念写されたのではとのこと。何言ってんだコイツ?
さらに、その映像を見た女性が1人自殺していて、映像を見せてきた友人も失踪しているとか。
・・・始まって10分ぐらいだけど、主語なく次々と新しい話が出てくるからよく分からん。
上に書いた内容も多分間違えまくってるので注意。

 

スタッフルームで調査したところ、娘の友人と失踪した友人は出身地が同じだった。
という訳で、まずは娘の友人(杉谷さん)に話を聞くことに。
公園で遊びながら写真を撮っていると、撮った覚えのない映像が紛れていたという。
そのデジカメを持ってきてくれたので、さっそくその映像。

 

写真を撮った後、その写真を友人に見せ、次の写真を撮るまでが動画として記録されている。
その映像の中に、数回にわたって色が狂い、貞子スタイルの女性が立っている。
最後には、カメラの目の前でニカっと笑うような姿が映っていた。
恐怖性は高くないけど、何かしらの力でカメラに干渉している感じで悪くはない。

 

 

 

<体が勝手に動く女子高生>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
インタビューは続き、近くの学校である映像を見たことで、しゃっくりが止まらなくなるなどの体が勝手に動いてしまう異変が相次ぎ、禁止令などが出たという。
スタッフが調査したところ、その映像ではなく体が勝手に動く様子が記録された映像を入手できた。

 

カメラに向かって喋りながら、首を何度もクイっとさせており、横になっても一向に改善しない。
また、首のあたりを何度も掻きむしるようにしており、どんどん弱音を吐くようになってしまっている。
後半はもはやエクソシストのようになってしまい、まともに喋ることもできなくなってしまっていた。
ちなみに、4つ目のカットのラスト付近で、女のうめき声みたいなのが聞こえる。
それぐらいしか事象っぽいのはないが、自分が自分でなくなるような恐怖に怯えている感じは、不謹慎だけどそれっぽくてけっこう好き。

 

その女子高生の家に行ったところ、今も症状は改善されておらず話をできる状況ではなかったが、母親から話を聞くことができた。
病院で見たが、何も異常はなく、精神的なものではとのこと。
鬱などでもないようだが、一種の集団ヒステリーではないかと言われたという。
また、常にそうなっている訳ではなく、発作的に症状が起きるようだ。

 

地元の図書館で文献等を調査すると、この辺りは地下水を汲み上げて利用しており、30年以上前にヘドロによる公害が起きた場所ということが分かった。

 

 

 

<髪の長い女2>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
髪の長い女が映っている投稿映像がいくつかあったため、それの紹介。

 

1本目は、投稿者大崎さんの夫が10年前に撮影したホームムービー。
少なくとも2年前までは何もなかったが、最近になって髪の長い女が映っているという。
また、それに気付いた辺りから人の気配を感じるようになったとか。
肝心の映像は、夫が0歳の娘を撮っていると、興味本位でブラウン管にカメラを向ける。
すると合わせ鏡のようになるのだが、そこにこちらを見つめる女の顔が映り込んでいる。
事象はともかく、ブラウン管を映すとああなるんだと感心した。

 

2本目は、公民館みたいな施設で行われた祭りの映像。
餅つきの場面で、高い位置に設置されたガラスの手前を歩く女が映っている。
色が分離しちゃってて、白い服なのにカラフルでかわいい。

 

3本目は、あるバンドのライブ映像。
カメラのフラッシュに照らされ、髪の長い女が一瞬映っている。
いずれも最近になって変化したようで、ここまでの投稿映像は全て同じ女によるものなのだろうか・・・

 

 

 

<超能力少女>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
行方不明になっていた妹尾さんの友人(関川さん)に会うことができた。
当時は大学辞めて実家に帰り、その後すぐにまた上京していたという。
超能力少女の映像は実家の蔵にあり、8ミリフィルムだったためVHSにダビングしたようだ。
撮影者は不明だが、集落で催しなどはあったため、その一種の可能性がある。
また、自殺した女性の詳細を知っており、あの映像を見てから病気により子供を産めない体になったり、声が聞こえるなどの霊障を苦によるものだったという。

 

スタッフルームで妹尾さんと約30年ぶりに再開し、VHSは捨て、元の8ミリフィルムは地元の神社に供養したという情報を得たため、そこに行ってみることに。
神社は廃墟となっており、地震のせいか崩壊していた。
周辺を探したが物は払われていたため、神主さんを探すが見つけられなかった。
その代わり、神主は超能力の研究をしており、超能力少女の育成みたいなこともしていたという。
そしてその最終目標は、某霊山の噴火を抑えるための人柱にすることだったとか。
さらに封印が解けないようにするため、その上に高速道路を建設したという。

 

一方、関川さんの友人が超能力少女のビデオを更にダビングしたものがあるかもということで、物置状態となった家に入り探してみることに。
すると、VHSが詰まった紙袋を発見!その中にそれらしきものを見つけ、再生してみたところビンゴだった。
だが、途中から重ね撮りしてしまったようで、完全版を見つけることは出来なかった。

 

という訳でその映像。
少女が様々な超能力を実演しており、
・カードに書かれた絵柄を透視して当てる
・カメラを渡され念写する(何が映ったかは不明)
・蓋の付いたビンに手を当て、中を液体で満たす
・湯のみを触れずに吹き飛ばす
といった超常現象を起こす。
その後、カメラに向かって何かを話し始め、母親?が心配するそぶりを見せたところで、格闘技の番組が上書きされており強制終了。
この先に髪の長い女が映っているらしいが、結局見つけることは出来なかった。
少女は何を訴えかけていたのだろうか・・・

 

 

 

<総評>
★★★☆☆☆☆☆☆☆
アマプラでほん呪を検索してたら見つけた、いかにもなパチモン作品。
冒頭のおことわりや「とでもいうのだろうか」等、明らかなオマージュも多いが、大橋P、福田演出、坂本演出の名があり、ただのパチモンではないようだ。
とはいえ、色々と本家には及ばない出来で、最後までメリハリがなく単調だった印象。
あと、ラスト以外は変化系ということなのだが、VHSで変化系は技術的に無理があるので好きじゃない(投稿映像の萎え要素を語るシリーズで題材にする予定)。

 

また、ナレーターの喋り方が変で、やたら早口かと思えばゆっくりになったり、文章の区切りがメッチャ長かったりで聞き取り辛かった。
ってか全体的に主語がないまま話が進んでいて、何の話をしているのか分かりにくい部分が多すぎる。
せめて話だけは分かりやすくしてほしい。

 

ところで、女性スタッフがめぐみさん(パート77~78「ずっと一緒」に登場した女子大生)にそっくりじゃね?

 

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  • 細身慎之介(ナレーション)
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