呪われた心霊動画XXX11レビュー

評価:★★★★★☆☆☆☆☆
再び各エピソードの関連性が強くなったパート。
メインのハードルを上げ過ぎた。

 

 

 

<0チャンネルの幻想>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
地元の掲示板に「0チャンネルへのご招待」という怪しい貼り紙を見つけ、興味本位で参加したという投稿者。
新興宗教のような団体で、十数名の老若男女が輪になって手を繋ぎ、代表者の女性が呪文を唱えていたという。
後日、その様子を撮影したDVDが送られてきたが、カメラは見当たらなかったし、何より自分以外が映っていないという。
後にスタッフが調べたところ、そのような団体や電話番号は存在しなかった。

 

肝心の映像は、円形に並んだパイプ椅子がある部屋に投稿者が入っていき、独り言のように受付を済ませ席に座る。
カメラは何台もあり、中には投稿者を間近で撮ったものもあるが、投稿者はそれに気付いていない。
十数分後に立ち上がり、手を繋ぐようなそぶりを見せると、代表者が特定のカメラにだけ現れ、呪文を唱えながら投稿者に近付き、袋状の被り物を取って素顔を見せる。
こちらからは見えないが、投稿者は驚いている様子。
また、女が映っている場面のみバグったようなループをしている。
女は直後に消え、約1時間後に儀式が終わり、最後は感想を言い合って終了。
投稿者によると、あの場所には他の人もいたはずだし、名前も聞いているという。
このセミナーは何だったのだろうか・・・

 

本シリーズにありがちな謎組織系で、怖くはないけど世界観を表現できているかな。
ここ最近の欠点だった演技臭さもあまりないし。

 

 

 

<カメラは生きている>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
スタッフのもとにビデオカメラごと投稿されてきた。
同封の手紙によると、カメラが生きているのではないかとのことで、投稿者に聞いてみることに。
4~5ヶ月前にネットオークションで買ったもので、謎の気配を感じたり、カメラが勝手に録画していることもあったという。
その中に、奇妙な映像が記録されていたようだ。

 

肝心の映像は、投稿者が自室でディアボロのジャグリング練習をしていると、何かの気配を感じたのかジャグリングを止め、周囲を確認する。
ビデオカメラが勝手に録画されていることに気付き近付くと、背景が別の部屋に変化し、窓に男の顔が映る。

 

クロマキーかは分からないけど、別の部屋が合成臭い。
どうせノイズという名の編集点があるんだから、2カット撮ればいいのでは?

 

 

 

<画残り>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
インタビューは続き、バイト先の先輩たちと宅飲みしたときにこの件について話したところ、先輩が面白がって問題のカメラで撮影を始めた。
投稿者をイジりながら雑談をしていると、背後から衝撃音が聞こえ振り返る。
すると、直前まで映っていた投稿者と同僚の姿が焼き付いたように画残りする。
画残りした2人には目がなく、間に謎の男が映り込んでいる。
謎の男にも目はないが、「カメラは生きている」の男に似ている。
先輩は窓を開けて外を見たが、何も見つけることは出来なかった。

 

ここまで斬新映像3連発だけど、これも怖さはない。
本シリーズにありがちな、手法から事象を考えている感じ。

 

 

 

<雨団地>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
インタビューはまだ続き、ビデオカメラの出品者に問い合わせしたところ、出品者にも奇妙な現象が起き、それで手放していたという・・・ほん呪だったらスタッフが調べるけど、スタッフを排除しているXXXシリーズだと投稿者が何でもするな。

 

出品者に話を聞いたところ、彼女の実家に行った際に、彼女がかつて住んでいた団地に行ったという。
その団地は来年取り壊されることになっており、思い出にと住んでいた部屋に行ったところ、鍵がかかっていなかったため中を見る。
その後、別の部屋を見て回っていると、5-404号室から人の声が聞こえ、気味悪がりながらも中を見ることに。
すると、洗濯機置き場でうめきながら倒れている男がいて、直後に背後から呪文のような声が聞こえ、彼女共々倒れてしまう。
よく見ると、倒れている男は撮影しているはずの出品者だった。

 

女の正体はお預けで、最後にお披露目と言ったところか。
女が映らなかったせいで、うめいている出品者のズームで停止するの草。

 

彼女によると、振り返った時に出品者が消えていたという。
一方、出品者はずっと彼女の部屋にいたはずらしく、彼女がいないことに気付いて探していたところ、それ以降の記憶が曖昧になり、気付いたら錯乱していたとのこと。
そのため、2人の行動に食い違いがある。
また、この件からカメラが勝手に録画するようになったとか・・・申し訳ないと思っているとはいえ、そんなもの売るな。

 

 

 

<ドローン聴取>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
スタッフはひとまず、問題のカメラが勝手に録画を始めたり、そこに何か映ったりしないか検証することにした。
検証3日目にカメラが勝手に起動し録画を始め、映した先にあるDVDが勝手に落下した。
このDVDは1年近く前に投稿されたものだが、諸事情によりお蔵入りとなっていたものである・・・今回、エピソードが地続きに繋がるな。

 

その投稿者はYouTuberで、心霊系の噂を体当たりで検証しているという。
投稿映像はUFOが現れる場所の検証のためにYouTuber仲間とドローン撮影していたが、騒ぎ過ぎて通報され、警察の聴取を受けたようだ。
で、YouTuerらしく聴取の様子を録ればネタになると思い、スマホで撮影したのが肝心の映像。

 

聴取の様子を撮影していると、画面中上部に青い帯状のノイズが入る。
同時に半透明な映像が割り込まれており、引き戸が開かれて奥にいる謎の女が袋状の被り物を取る。
今回は正面向いているが、残念ながら顔が見える前に割り込みが消え、やがてノイズも消える。

 

もったいぶるのはいいけど、これまで怖くない映像しかないのが痛い。
ハードル上げ過ぎじゃないかと不安になる。

 

 

 

<形代>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
YouTuerのインタビューは続き、「ドローン聴取」の約2週間前に「雨団地」に行ったという。
その団地はある企業の旧社宅で、雨の日に幽霊が現れるという噂があるようだ。
1階から部屋を見て回り、例の部屋に入ったところ、他の部屋とは違う雰囲気を感じたという。
中を調べていると、ドアを閉めたはずなのに勝手に開き、ビビりながらも怪現象が起きたと喜ぶ。
改めて探索すると、洗面所に誰かがいたような痕跡を発見した。
そこで色々なことがあり、撮れ高バッチリのためYouTubeにアップしようとしたが、なぜかアップロードできなかったようだ。
そして、スタッフも取り込むことができなかったが、改めて取り込んでみたら問題なく収録できた。
ちなみに、YouTuberとは連絡が取れなくなってしまった。

 

問題の部分は警告付き。
脱衣所に気配を感じカーテンを開けると、洗濯機置き場に線香と数本のロウソクが立っており、1本は火が点いている。
手前には何枚もの血の付いた紙が落ちており、人型の紙、つまり形代のようなものもある。
紙の中に1枚だけ字が書かれており、それはYouTuberの本名だった。
これにビビりながらも虚勢を張り、部屋を後にしようとすると例の女がいて、直後からバグったようなループになる中、女だけが動いて被り物を取る。
その顔は、チンパンジーマスクに血などの汚れが付着したような感じ。
YouTuberはこれにビビって転倒し、そのまま朝まで気絶していたようだ。

 

そもそも、本シリーズのラストで女が正体(素顔)を見せるというパターンをやりすぎてる。
バグったようなループも本シリーズ的にはありがちで、怖さを煽れてないし不快感の方が大きかった。

 

 

 

<総評>
★★★★★☆☆☆☆☆
前作の反動か、全てのエピソードに関連性があり、2本目以降は地続きだった。
事象も半分が被り物を被った謎の女だったが、コイツの正体をもったいぶり過ぎたせいでハードルが高くなるだけでなく、怖くない映像が続いた。
そして、肝心の正体も上げ過ぎたハードルを越えられなかった印象。
とはいえ、キモ男やクソ演技はなかったので、改善の兆しは見えてきている。