呪われた心霊動画XXX14レビュー

評価:★★★★★☆☆☆☆☆
前作から時系列的に何か繋がってそうなパート。
製作スタイルの都合による調査不足が目立つ。

 

 

 

<鏡文字>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
2018年3月に北陸地方に旅行した際、八百比丘尼(やおびくに)の伝説がある寺に行った映像。
八百比丘尼とは人魚の肉を食べて800歳まで生きたとされる尼僧で、投稿映像にある洞窟で入定(永遠の瞑想に入ること)したとされているという。

 

肝心の映像は、洞窟を見つけて中に入り、内部を見渡している。
一度外を映した後に再び石碑にカメラを向けると、その左上に何者かがいてこちらを向く。
ありがちなパターンだけど、生々しさがあって悪くない。

 

インタビューは続き、投稿者の周辺に異変が起きたという。
また、書き覚えのない鏡文字を書いているようで、不安げな様子。
なぜか解析してくれないためノートをスクショして反転してみたところ、不老不死について殴り書きしているような内容だった。
それよりもこれ自分の字なの?ってぐらいめちゃくちゃなのが気になった。

 

 

 

<スピーカーフォン>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★★
 エピソード:★★
2018年7月に女3人で心霊スポットに肝試しした映像。
その場所は自殺した女の霊が出るという橋で、1人1人スピーカーフォンで実況しながら渡ったようだ。

 

肝心の映像は、じゃんけんで投稿者が負け、1人で橋を渡っていく。
映像は友人が撮影しているため投稿者の様子は分からないが、一番奥まで辿り着くと「何でのんちゃんがいるの?」「違う・・・」と言い、逃げ惑うような悲鳴を上げる。
ただならぬ状況のため友人が助けに行くか話し合っていると、直後に投稿者が後ろから現れ「どこ行ってたの?」と言い出す。
一方、スピーカーフォンは投稿者の悲鳴が鳴り続けており、全てを察した一同は一斉に逃げるのであった。

 

霊が映っていない不思議な体験系は他シリーズでもあるけど、その中でも恐怖性や緊迫感がかなり強い。
これが筆者の求めてるXXX像だよ。

 

のんちゃんとはだれか聞いてみたところ、大学の友人のあだ名で、一緒に来る予定だったが体調不良で来なかったらしい。
のんちゃんに話を聞いてみると・・・見覚えあると思ったら、XXX13「上階の住民」の投稿者カップルじゃねぇか。
参加できなかったのんちゃんは当時、夢で同じような景色を見ていたようだ。

 

インタビューを戻し投稿者に聞いたところ、あの時は電話が切れたため入口まで戻ったが、友人がいなくて車まで戻り、そこにもいなかったのでまた入り口に行ったら友人がいたという。
これ、時間的にちょっと無理ない?ワープ説ある?
また、首にかけていたデジカメを落としたようで、ビビりながらも再度橋を渡ると、電柱に録画状態のまま引っかかっていたようだ。

 

という訳でその映像。
「起きた?」「人間?」という声がひたすらループされてて耳に悪い。
投稿者らがカメラを見つけ、レンズに光を当てて一面真っ白になる。
ライトが逸れると3人の背後に女の顔があり、同時にフリーズするが、その黒目がどんどん大きくなる。
また、悲鳴のような声も収録されていた。

 

とりあえず、ループ音が不快。
あと、フリーズと叫び声がビックリ系フラッシュのノリなんよ。
個人的にこっちは蛇足。

 

最後にあそこに行った経緯を聞いたところ、のんちゃんが心霊スポットに行ったことないけど興味あり、調べて決めたという。
直感でここだ!となったようだが・・・

 

 

 

<名前>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:ゴミ
2018年2月、自分の名前を検索したところ同名の動画を発見したという。
その内容は自分の部屋に監視カメラを仕掛けたような感じで、身に覚えはないが変なテンションでVRをやっていたり、発狂する様が記録されていた。

 

肝心の映像は、キーボードをガシャガシャしながら画面を凝視し、紙を床に置いてうめきながら何かを書いている。
約30分後、上半身裸になってびっくりす(ry みたいなことをし、四つん這いになると背中から巨大な目が現れる。
つまんな。

 

 

 

<雪国>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
2018年2月、友人が彼女と福井県に遊びに行った時の映像を送ってきた。
映像の一部が編集によりカットされており、聞いたところ、見ると危ないことが起こると言われたようだ。
最初は冗談かと思っていたが、その後友人カップルは高速道路で側壁に衝突し亡くなってしまった。
この時、友人カップルは北陸地方に行こうとしていたという。

 

肝心の映像は、彼女と一緒にホテルの廊下を歩いていると、窓に着物の姿の女性が映り込んでいる。
直後に窓の外を見るのだが(投稿者は気付いていない)、3~4階にいるため人がいることはあり得ない。
また、曲がり角を曲がった直後にも着物姿の女性がいて、こちらを振り向く。
その後、室内で夕食を食べているカットになるが、そこで例のカットがあり、投稿者らは何かを感じ取ったのか、妙に室内の様子を気にしている。

 

これも王道系。
これだけなら余計なものがなくて悪くはない。

 

インタビューは続き、投稿者は最近変な夢を見るという。
その内容は、友人カップルと見知らぬ山に入り、無数の知らない人の中に自分そっくりな人物がいて、ドッペルゲンガーが車に乗って去っていったようだ。
北陸地方とか着物姿の女とかドッペルゲンガーとか、色々と関連ありそうなワードが出てきたけど、普通に独立エピソードでいいと思うよ。

 

 

 

<空白の時間>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
2018年6月に「スピーカーフォン」と同じ心霊スポットで撮影された映像。
投稿者らは動画投稿者で、それぞれで撮影し、編集で映像を同期させたところ、友人の映像だけ尺が長かったという。
そして、映像には見覚えのないものが映っていた。

 

肝心の映像は、橋を渡った先にあるカーブミラーをズームし、戻した直後にノイズが走る。
そのまま先を映すと、林道脇に祠と顔が黒く塗り潰された7人の男女がいて、プチフリーズする。
1秒ほどで元に戻るが、プチフリーズした分だけ尺が伸びていた。

 

一番右がXXX13「歩く自殺者」の女子高生っぽい。
他も過去作の出演者っぽいけど忘れた。
ちょっと前によく登場した渦巻きもだけど、コンセプトを重視しすぎて怖くないよ。
最初から分割で小さいし。
ところで、友人の性別どっちだ?

 

 

 

<無限リツイート
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
2018年8月、とある男性から奇妙なメッセージと動画が送られてきた。
連絡が取れず、喋っている内容も信じがたいが、問題の映像は存在しているため収録することになった。

 

ツイッターを見ていたところ、文字化けしている奇妙な引用リツイートを発見し、それを1週間ぐらい頑張って辿ったところ、最初のツイートに動画が添付されていた。
また、文字化けを解読したところ、これを見ると呪われると書かれていたようだ。
という内容を撮影していたところにプチフリーズが発生し、直った直後の投稿者の左肩から手が伸びている。

 

手の立体感があり過ぎて逆に違和感ある。影がないからかな?
ところで、背後に「こいつの話は信じるな」という貼り紙があるが、「洋子の話は信じるな」のパクリだろ。

 

そして、元ツイートの動画は警告付き。
「雪国」のカットされた部分の動画であり、食事シーンと着物姿の女のドアップが交互に流れる。
着物姿の女はどんどん腐っていき、最後は皮膚が崩れ落ちて頭蓋骨が見えるというもの。
また、何て言っているのか分からない会話のような声や、やたら低いテストトーンっぽい音声も聞こえる。

 

また最近のトレンドのグロか。
考えてみれば「クニコ」も最後はひび割れたような顔で終わっているけど、そこが評価されている訳ではなく真顔になっていくところが怖いんだから、履き違えないでほしいところ。
あと音声も、もはや不快なだけだからどうにかならんか。

 

 

 

<総評>
★★★★★☆☆☆☆☆
前作から各エピソードの冒頭に年月が出ており、時系列に並べると色々と関連ありそうな構成となっている。
一見すると関連性なさそうでも、「空白の時間」の7人の中に過去作の出演者っぽいのがいたり、「スピーカーフォン」で不参加になった友人が「上階の住民」の投稿者だったり、他にも反転やドッペルゲンガーや着物姿の女など、さりげなく関連性を持たせていると思われる。
だが、本シリーズのコンセプトである「スタッフ、現地取材の削除」の都合で匂わせ程度で終わっていたり、反転文字の解読すらしなかったりと、仕事の放棄と言うか、コンセプトを言い訳に逃げているような印象を受けた。

 

投稿映像に関しては、完全に飽きモードに入っているのか、派手だったりメインっぽいものほどイマイチだった印象。
個人的に一番良かったのは「スピーカーフォン」の前半で、本シリーズの初期にあった何が現れるか分からない恐怖や緊迫感が心地よかった。
変に凝るよりも、こっちの方向に舵を切ってほしかったな・・・