呪われた心霊動画XXX15レビュー

評価:★★★★☆☆☆☆☆☆
本シリーズにありがちな要素が多いパート。
ネタ切れ感が強く、インパクトを感じない。

 

 

 

<肉料理>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
同僚が飲み会帰りに駅構内のような場所で吐いてしまった。
すると、吐瀉物を見て驚愕しており、それを見てみると何とも言えない有機物のようだった。
そして、飲み会の時の映像を見返すと、奇妙なものが映っていたようだ。

 

という訳で飲み会の映像。
電子タバコ片手にひたすら愚痴をこぼしていると、映像がプチフリーズし、同僚の顔に小さい顔がいくつも現れる。
ほん呪の岩澤演出期の「失われた仔ども達」感ある映像。
1人やたら合成臭いのがいるな。

 

飲み会の席で同僚は怖い話をしていた。
1ヶ月ぐらい前にアジア某国に出張した際に、取引先から豪華な接待を受けたようだが、肉料理について「これは子どもの肉だ」と言われたという。
それに対して食べちゃいけないものという感覚を覚えたが、仕方なく一口だけ食べたところ、本能的に人間の肉と確信したという。
それ以来、肉全般食べられなくなったようだ。
改めて確認してみると、吐瀉物は胎児のように見えなくもない。

 

シンプルに怖さが全くない。
エピソードありきすぎるかな。

 

 

 

<ドイツ旅行>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
友人(杉本さん)とドイツ旅行した際に撮影した映像。
杉本さんが撮影しており、後日送られていた映像の内、ホテルの映像だけ奇妙なものが映っているという。
そのことを杉本さんに聞いたところ、気にならないと言っているがごまかしている感じで、旅行後から取り憑かれているような様子だという。

 

肝心の映像は、観光後ホテルでくつろいでいると、ベッド下から真っ黒な男が這い出てくる。
それに気付く様子はなく、投稿者が室内にあるシャワーを浴びているところをスリガラス越しに撮るサービスショットを挟んでリプレイ。

 

今度は菊池演出期によくあった感じの映像。
あまりインパクトがなく、初見で気付かなかった。

 

 

 

<出掛ける夫>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
杉本さんの妻に話を聞いたところ、旅行後から深夜に出かけることが増えたという。
浮気かもしれないため、後を追って撮影をしたところ、近場ながら知らない場所に行っていた。
後日聞いてみると記憶にないようで、診察を受けさせたところ夢遊病と診断されたとか。

 

肝心の映像は、夫がうつむきながら歩き続け、路地に入っていく。
曲がった先で誰かと話をしており、近付くが誰もいない。
戸惑いながら周辺を回し撮りし、振り返ると3人の人影が現れ、1人が瞬間移動して目の前までくる。
カメラを逸らすと足元に夫が倒れていた。

 

分かりにくいけど、振り返る前と振り返った後の壁は同じで、ちょっと近付いてる。
何かいると思った直後に急接近してくるという「正彦シネ」系のビックリ映像だけど、不思議とインパクトを感じなかった。
本シリーズにありがちな真っ黒男だからかな。

 

その後、救急車を呼んで検査したところ特に異常はなかったが、右足首に身に覚えのないミミズ腫れのような傷跡があった。
とはいえ、現在夫に異常はないという。

 

 

 

<路殺>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
どんつき(行き止まり)巡りが趣味で同好会を作った投稿者が、下見として撮影した映像。
どんつきにちょっと入ったところでよく分からない感想を言っていると、背後から自転車のベルが鳴り、振り向くが誰もいない。
もう一度鳴ったためさっきより早く振り返ると、半透明な男が自転車を漕いでいるが、投稿者は気付いていない様子。
すると、どんつきの方から女の悲鳴のような声が聞こえ、振り向くとマスクをした不審者スタイルの男が自転車で横切り、投稿者はなぜかこける。

 

色々とメチャクチャな映像。
自転車に乗っている男は同一人物だけど、何で半透明だったりただの人間になったりするのか。
ってか女の悲鳴はなんだったんだ?
男が突っ込まずに横を通り過ぎるところに技術の限界を感じた。

 

この出来事を同好会のメンバーに話したところ、その周辺で自殺者が3人いて取り壊されたアパートや、老人が孤独死したゴミ屋敷(老人は家主ではない)があったという。
どんつきは風水用語で路殺といい、良くない運気が流れる場所だとか。
また、黄泉比良坂(よもつひらさか)という異界との境という噂もあるようだ・・・日本だけでもどれだけあると思ってるんだ?迷惑な業界だな。

 

 

 

<ダム>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
子供の頃霊を見たことあるという友人と心霊スポットのダムに行った映像。
かつてそこに村があり、現在はダムに沈んでいるという。
それにより、夜になると村の灯りが見えたり、手を振る無数の手が見えるという噂があるようだ。

 

肝心の映像は、ダムを一通り見て何もなかったので帰ろうとすると、友人がさっきまでスマホで写真を撮っていたのに持っていないことに気付く。
そこで投稿者が電話をかけると繋がり、スピーカーにすると子どもが泣くような声とブクブク音が聞こえる。
すると友人の足元にスマホが落ちており、拾おうとすると別の映像が割り込まれ、収まると友人の背後に着物姿の子ども?がいて、悲鳴を上げながら友人を置いて逃げる。
割り込まれた映像は古民家の玄関から外を映したようなもので、ドアには貞子スタイルの女が立っていて、こちらに指を差そうとしているというもの。

 

いつものことだけど、ノイズと割り込みが余計。
無駄に伏線意識してたり、割り込みに力入れ過ぎて本命を弱くしちゃっており、かえって印象に残らない。

 

 

 

神隠しの村>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
インタビューは続き、その日以来、お互いにおかしなことが起きるようになったという。
友人に電話しても繋がらず、ようやく繋がったかと思ったら友人じゃない声で「私、XXと帽子が天敵なんだ」と聞こえたという。
XXX10「七不思議の欠番」にもそんなセリフあったな。
なんとなく、XXX10は黒歴史にしてるかと思ってた。
その電話相手に「誰?」と聞いたところ「まりえ」と返ってきたようで、直後にまりえからラインで動画が来て、まりえのアカウントは削除されたようだ。
ちなみに、友人の電話に投稿者からの着信はなかったとか。

 

まずはラインで送られてきた映像。
一人暮らしの男が寝ている様子を監視カメラで撮った感じの映像で、ノイズに紛れてベランダにさっきの女っぽいのが現れる。
窓に手をかけていると室内に瞬間移動し、男が苦しみ出す。
女はのっぺらぼうのようになっているが、カメラの方に近付くと顔が一瞬見え、消えたる同時に男が苦しみながら起き上がる。

 

今回はラストじゃないけど、XXXシリーズのトリで女がドアップ&素顔を見せるパターンが多すぎる。
普通に男を苦しめればいいのに、こっち向くからチグハグ感の方が強くなっちゃった。
目が潰れてるように見えるけど、どうでもいいや。

 

後日、友人が村について調べたところ、神隠しの村と呼ばれており、子どもが何人もいなくなったことがあり(口減らし説が有力だとか)、村が無くなるまで鎮魂祭が行われていたようだ。
だが、友人曰く子どもが捨てられていた訳じゃないとか。
それ以上は教えてもらえず、見れば分かると動画が送られてきた。
その動画は「ダム」でスマホをなくしたときに記録されたもので、投稿者は見ていないという。
その後、友人は心筋梗塞により亡くなってしまった。

 

という訳でいつもの警告付き。
最初は自然や廃墟を映しているのだが、以下のカットが割り込まれる。

  • 頭蓋骨
  • 食○している女
  • 「ダム」の子どもと同じ服装の人達が四つん這いになりながら円形に回っている?
  • 水中で泡がブクブクなっている

最後は子どもの死体っぽいのが倒れていて、「死ね」と言う声が聞こえて終了。

 

最近多いただのグロ。
全く怖くないから、こういうのはやめてくれ。

 

 

 

<総評>
★★★★☆☆☆☆☆☆
投稿映像はいつも通り派手なの多めだが、既視感のあるものばかりでかえって印象に残らなかった。
特にラストは2本とも何番煎じだよって感じで、飽きを通り越してうんざりしていた。
この路線を続ける限り、本シリーズに対して恐怖や不気味さを感じることはないかもと思い始めている。