ほんとにあった!呪いのビデオ96レビュー

評価:★★★★★★☆☆☆☆
3部作「ながれもの」編がスタート。
恐怖度は低めだが、色々と味わい深いエピソードが多い。

 

 

 

<墓参り代行サービス>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
墓の掃除やお参りの代行サービスに依頼し、撮影してもらった映像。
掃除を一通り終え、墓石を回し撮りしていると、墓石の後ろからモノクロな女が現れる。
この映像を見た依頼主は、大急ぎで墓参りに行ったとか。

 

典型的な立体感のない幽霊さんだけど、最初は墓石の方を見ていて、カメラの方にギロッと向けるのは高評価。

 

 

 

<誰?>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
男女2:2で肝試しに行った映像。
寺に辿り着くまで暗すぎてよく分からん!
ようやくお目当ての寺に辿り着き、スマホで撮影し回っていると、女性が急に悲鳴を上げ逃げ出す。
そのまま車まで逃げ、後部座席を映すと、知らない女性が俯いていた。
また、逃げ始めた際に、最初に逃げた女性と並走するようにもう1人いる。

 

後部座席の女性に気付かなかったの?
妙に明るいし、1番目立つと思うが・・・
あと、並走する人影は隠し事象でも良かったと思う。

 

 

 

<ナガレモノ 前編>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
3部作の序章。
投稿映像と共に石のようなものも送られてきた。
その石は河川敷に落ちていた木箱から出てきたもので、なぜか持ち帰ってしまい、後日返そうとしたが見つからなかったため、木箱探しをして欲しいとのこと。
わざわざ地図とかも送ってくれていたが、何でそんなことしなきゃいけないんだよということもあり、投稿者(鎌田さん)に会いに行くことに。
石を持って帰っちゃったのは無意識のようで、それ以来体調不良が続いており、返せば良くなるかもと思っているようだ。

 

ここで肝心の映像(タイトルは「河川敷」)。
河川敷で木箱を見つけ、しばらく見ていたら上流からドブンッという音が聞こえ、とっさに撮影したという。
上流を映した時だけ不自然にノイズが入っており、うめき声のような不気味な音と青いガイコツみたいなモヤが浮かび上がっている。
また、鎌田さんは河川敷のコンクリート塀の上にいて、足元に木箱があり、穴が空いているのがわかる。

 

それほど怖いものではないが、ここ数作のメインはつかみがパッとしないことが多かったので、インパクトはそれなりにある。
ってか、上流にも木箱ないか?
ノイズが発生するのも、これを映したことがトリガーになってそうだが?

インタビューはまだ続き、あの川は子供の事故が相次いているため、呪いの川と言われているとか。
これだけで判断するのは早計のため、とりあえず木箱を探すことに。
鎌田さん「お願いします。」→いやあんたも探すんだよ!

 

日を改めて探すことにしたが、運悪く大寒波に見舞われた中探すことになった。
だがなかなか見つけることはできず、悪天候なのに傘も差さずにうつむきながら歩いている不審な女性を見つけ、話を聞こうとするが見失う。
2時間探したが成果ゼロで、日が暮れてきたため日を改めようとしたが、鎌田さんの希望によりもう30分だけ探すことに。
すると、とうとう木箱を見つけることができた!
その場所はなんと、投稿映像の撮影場所の真下!!
・・・普通真っ先に探す所だろ。俺だったら3分で見つけてるわ。
一応擁護すると、「川の中での調査は断念することになった」の部分でその場所を映しているが、増水により水位が上がっており、見えていなかったと思われる。
まぁそれぐらい気付けって話だし、鎌田さんが返しに行った時に見つけていないとおかしいが。

 

木箱を拾い上げ、縄を切って開けてみることに。
大丈夫か!?何が起きても知らんぞ!!?
かなりヤバそうな雰囲気だが、その中身は着物と銭湯の鍵みたいな雛人形、動物の骨とそれらを敷く藁だった。
とりあえず持ち帰ることにしたところで次へ。

 

 

 

<徘徊>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
スキー旅行中に買い出しに行くことになり、歩きながら撮影した映像。
気温は−10℃と非常に低く、雪国に点在する地下歩道を通ることにした投稿者。
すると何者かの気配を感じ、頻繁に振り返って確認をする。
すると、女性のすすり泣くような声が聞こえ、慌てて走ると泣き叫ぶような声に変わる。
階段が見えて振り返ると老婆のような人影が立っており、登る前にもう1度振り返ると巨大な影が映っていた。
この人影が幽霊か半信半疑だった投稿者は、その後一応通報したが、誰もいなかったという。
だが、警察によると昔、認知症の老婆がここで凍死しており、その霊の目撃談が相次いでいるようだ。

 

実際に体験すると怖いだろうが、映像としてはそうでもない。
ってか、「長いトンネル(パート83)」の完全下位互換なのが残念。

 

 

 

<シリーズ監視カメラ 万引き>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★
スーパーのバックヤードに設置された監視カメラの映像。
女性が万引きをしたようで、店員がその品物を出させ咎める。
警察呼ぶという話になり、「何でもしますから警察だけは・・・」ということにはならず通報しに行き、女性が1人取り残される。
女性が意気消沈する中、モノクロな腕が現れ、肘からバッグに吸い込まれていき、不自然なノイズが入ってリプレイになる。
なぜかこの女性から話を聞くことができ、このバッグはフリマで購入したもののようだ。
まぁ低クオリティー

 

 

 

<お迎え>
   恐怖度:★
 インパクト:★★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★★★
曽祖母が亡くなる数日前に撮影した映像。
曽祖母が民謡を歌っており、それをこっそり撮影している。
すると、ガラスに反射して子どものような人影が曽祖母に近付き、曽祖母が振り返って見ているようなそぶりを見せる。
曽祖母は、まだ幼い我が子を病気で亡くしているようだ。

 

これみたいな、死期の近い人がお迎えを受け入れている感じ超好き。
ほん呪で初めて涙腺がうるっときたエピソード。
天国で再開できたかな。

 

 

 

<ナガレモノ 後編>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
専門家に木箱の中身を解析してもらうことに。
その後、鎌田さんから電話が来たが途中で切れてしまい、それ以来連絡取れなくなってしまった。

 

季節は春になり、木箱について河川敷で聞き込みをすることに。
河川敷でよく会う知り合いの母娘が木箱を見たと言っていたようで、それ以来様子がおかしくなったとのこと。
今度は水難事故について、友人の娘が亡くなったという人から話を聞くことができた。
その前から母親が急にケバくなったり、娘に対する態度が変わっていたようだ。
また、亡くなった娘が映っている映像を持っており、偶然心霊現象が起きていたのでその映像。
ちなみに、撮影者はスタッフが指摘するまで気付いていなかった。

 

肝心の映像は、仲良し3人組が子どもたちを連れてパーティーをしている。
子どもがタブレットで娘を亡くした母親を映していると、その顔に数秒だけノイズが走っている。
だが、元々モザイクを入れているため、そのついででノイズ入れたんじゃない?って話にもなってしまうので、説得力は低いかな。

 

木箱の調査結果を聞きに研究所へ向かった。
あの人形は流し雛に似ているという。
流し雛とは、男女1対の雛人形を藁の上に乗せて川に流すことで、無病息災を祈る民族行事だという。
その例を見せてもらったが、全然似てないだろ。
紙でできた雛人形を円形の藁舟に乗せてるだけじゃん。

 

鎌田さんと連絡がつかないので自宅に行くが、郵便受けが溜まっており、住んでいない様子。
隣人によると夜な夜な大きな声がしていたが、最近はその声がしないという。
その後、河川敷でインタビューした女性から電話が来て、木箱を見たという母娘は川の転落事故で亡くなったようだ。
新聞記事を調べたところ、車ごと川に転落して亡くなっていた。

 

川周辺に流し雛の風習があるか調べたところ、上流の廃村で行われていたという。
目的はちょっと違うようで、無病息災ではなく子宝に恵まれるように行っていた行事のようだが、手段がおかしいような・・・
実際、子宝に恵まれるどころか子どもが亡くなることが増えてしまい、廃村化を加速させてしまったとか。

 

その廃村に向かったところで次回予告。
藤本演出「男鹿君の命が危ないかも、命は大事にしていこう。」
↑久しぶりにスリリングな展開くる!!?

 

 

 

<総評>
★★★★★★☆☆☆☆
今回は演出協力(おそらく投稿映像提供者)はいないが、菊池枠、オミさん枠っぽい映像やエピソードがあった。
藤本演出のルーツはこの辺りだと思われる(オミさんの雑コラは影響受けてほしくないが)。

 

今回は特に、味わい深いエピソードが多かった。例を挙げると、

  • 「墓参り代行サービス」では、他人に墓参りをさせたことで、先祖?の霊が現れた。
  • 「徘徊」では、認知症を患い深夜徘徊して亡くなった老婆が、霊となって彷徨い続けていた。
  • 「お迎え」では、若くして亡くなった子どもが、死期の近い母のお迎えにやってきた。

特に「お迎え」がお気に入りで、時々こういうのがあると嬉しい。

 

メインについては、これまた菊池演出期やオミさん演出期に近い雰囲気があった。
今のところはピースが繋がっておらずバラバラの状態だが、内容は興味深い。
次回以降どう転がっていくか、久しぶりにスリリングな展開が来るかに期待したいところ。