USB DAC内蔵自作スピーカーをリニューアルする~基板製作編~

PCスピーカーとして使用しているUSB DAC内蔵の自作スピーカーをリニューアルした。

今回はプリント基板を製作する。

 

 

 

前回までの記事はこちら↓

monaruka.hatenablog.com

 

monaruka.hatenablog.com

レイアウトはできたので、これをプリント基板で製作する。

 

 

 

7~8年前にプリント基板を作った時はトナー転写法で作っていた。

現在は道具がないため、レジストペンを使用した手書きでプリント基板を作ってみる。

今時はKiCadで設計して中国メーカーにオーダーメイド?1枚しか作らないしユニバーサル基板ベースだから手書きで十分さ。

線だって限界まで太くできるし、基板製作費も300円以下だ。

 

 

 

まずは基板の穴あけをすることにした。

その穴を基準にしてレジストペンを引いていけば、パターンができるはずだ。

という訳で、このようにしてやってみた。

そこらへんで入手したユニバーサル基板をマスキングテープで固定し、レイアウト通りに穴をあけていく。

原寸大に印刷したレイアウト図を当てて穴あけするのもいいが、思ったよりズレたりドリルが斜めに入ったりしたことがあるため、このようにしている。

電動ドライバーに六角軸→チャック変換アダプターを使用したんだけど、これがなかなか大変だった。

トルクは十分だけど回転数が低くて時間かかったり、どうしても軸がブレるのでドリルに負荷がかかって折れちゃったりした。

正直、プリント基板自作で一番大変なのは穴あけだと思っているため、これだけ工房レンタルでボール盤を使うのもアリだな。

 

これが穴あけ後。

銅箔面から穴をあけたので、所々欠けたり白くなってしまっているが許容範囲。

PCM2704周りで間違え、無駄にあけてしまった所があり出鼻をくじかれた。

とはいえ、これぐらいなら悪影響はほぼないかな。

 

銅箔面はこんな感じ。

穴あけ前からけっこうペタペタ触っていたため、だいぶくすんでしまっている。

という訳でスチールウールで磨いてみたのがこちら。

光沢は甦ったが、ライトに反射してしまい上手く撮れなくなっちゃった。

放置するとまたくすむため、ここからは銅箔に触らないようにして手早くパターンを描いていく。

 

まずは穴の周囲を塗る。

ちなみに、レジストペンは巷で有名な青マッキーを使用した。

以前はマジックインキを使用していたが、乾燥すると案外剥がれやすかったので青マッキーの方がいいと判断した。

 

次に、大まかなライン塗りとベタ指定を行う。

完全フリーハンドのため色々と曲がっているが、仕上げをしっかりすればいいので、このままベタ塗りをした。

だいぶそれっぽくなったが、ここから仕上げを行う。

エッチング液節約のために出来るだけ銅箔面を少なくしたり、間違って繋げちゃった部分を無水エタノールで拭いたり針で削ったりして修正する。

 

こちらが仕上がったプリントパターン。

手書きならではの極太配線パターンになった。

ここまでやれば、エッチング液の使用量は最小限で済むだろう。

ってか、これしかエッチングしないなら、最初に全面塗って不要な部分を削るけがき法でも良かったかも。

 

という訳でエッチングをする。

エッチング液は適切な処理をして適切に処分する必要があり、そのまま下水に流してはいけない。

筆者はもちろんこれを守って行ったが、ヘタにマネされて環境破壊されては困るので、作業中の写真はあえて載せないようにする。

エッチングをするときは、適切な使い方や処理方法、できれば化学変化式をしっかり理解したうえで環境に配慮して使用すること。

 

エッチングが上手くいったかを、光に透かして確認してみた。

見た感じはOKそう。

 

エッチング後の銅箔面はこんな感じ。

エッチングを早めるために揺すりすぎたせいか、レジストが所々剥がれている。

もちろんこのままだと銅箔が溶けてしまうので、見極めが大切になる。

今回はずっと見ていたこともあり、ちょうどいいタイミングで引き上げることができた。

 

これをまたスチールウールで磨き、半分に切ったのがこちら。

見た目はOKだがショートしている可能性もあるため、テスターでショートチェックをするように。

今回は運よく1発OKだった。

 

これでほぼ完成だが、このままだと銅箔がサビてしまうので保護する必要がある。

PICkit2を自作したときははんだメッキにしたが、あれは見た目が非常に汚く筆者の黒歴史なため、フラックスを塗ることにした。

ただ生フラックスを塗るだけだとベタベタするし、かえって腐食性があると聞いたことがあるため、オーブントースターを使用して加熱し、フラックスを硬化させた。

これがフラックスを塗り、加熱した後の基板。

写真だとツヤがない感じだが、光を斜めに当てるとテカるようになった。

誤算が2つあって、1つは穴あけしたところに入り込んでいたマッキーが染み出してしまった。

もう1つは紙フェノール基板を使用したため、基板が1mmほど反れてしまった。

所々反省点はあるが、次回こそ上手く作れるかな。

 

 

 

今回はここまで。

次回は部品実装と配線を行い、完成の予定。