呪いの心霊映像7レビュー

評価:★★★★★☆☆☆☆☆
(当時修行中の)ほん呪の菊池演出補が監督になったシリーズ7作目。
意外にも全体的に地味目。

 

 

 

<同窓会>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
祖母が女学校の同窓会に参加した際に撮影した映像。
おばちゃんたちが合唱している左端に、半透明でそれなりに若そうな女が立っている。
同窓会の1か月前に、同級生の1人がガンで亡くなっており、容姿も似ているという。
そして、この同級生と仲良かった2人も、翌年にガンで亡くなったとか。

 

どう見ても周囲より若いから別人じゃね?
もっと昔に亡くなった人がいないか調査すべきだと思う。

 

 

 

<オーディション>
   恐怖度:★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
3~4か月前に行われた、低予算映画のオーディションの様子を撮影した映像。
オーディション中に女性(井口さん)の様子がおかしくなり倒れたという。
その後日、スタッフが機材運搬中に交通事故に巻き込まれたり、監督が高熱で入院したりと不幸が続き、映画はお蔵入りしたようだ。
井口さんの資料を見直したところ、井口さんの所属事務所には募集をかけておらず、半年前には事務所を辞めていた。

 

井口さんを知る女性に話を聞いてみることに。
同い年ぐらいの宗教関係だか占い師っぽい女性と同居していたようで、人を疑わない性格故に心配されていたという。
また、次第に稽古に来なくなり、今は連絡取れないようだ。
一応、投稿映像を見てもらうと、井口さんではないという。
井口さんの写真を見せてもらうと、確かに別人のようだった。
オーディションに参加した井口さん(仮)は何者なのだろうか・・・

 

肝心の映像は、男女2人ずつでセリフ合わせなどを行っていると、井口さん(仮)が体を大きく揺らしながら笑い、静止を無視して立ち上がる。
そのまま笑い続けたかと思ったら硬直し、頭を抱えたまま「違う違う違う」と発狂し倒れる。
この発狂中、井口さん(仮)の座ってていた椅子に半透明の女性が座っており、井口さんに似ているという。

 

井口さん(仮)の発狂に持っていかれてて、事象そのものは弱い。
せめて本物の写真にモザイクがなければ良かったんだが。
個人的に、時々菊池監督の声が聞こえるところが見所。

 

 

 

<骨董市>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★
カップルが神社の境内で行われた骨董市で撮影した映像。
木の根元に血を流した生首のようなものがある。
この神社は先の戦争で亡くなった人を祀っているという。

 

初見じゃまず分からない。
日本人形に事象おきてほしかった。

 

 

 

<闇の住民>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★
バイト先の友人と3人でドライブに行き、そこで見つけた廃墟を探索している映像。
インタビューがあるけど、声加工され過ぎてて字幕以外読み取れん。
生活痕のある部屋を見つけ、怖くなって帰ろうとしたら、閉めた覚えのないドアが閉まっていて、開かなくなっていたという。
そして、友人の廣井さんの後ろに幽霊が見え、置いて逃げてしまい、探しに行ったら部屋の中で立っていて、反応がなかったので引っ張って逃げたという。
その後、廣井さんはバイトに来なくなり、親から病気で療養していると連絡がきたようだ。
この廃墟の近くで身元不明の男性の遺体が見つかったようだが・・・

 

肝心の映像は、1部屋だけ布団が敷かれ、ペットボトルなどが散乱した生活痕のある部屋を見つける。
気味悪くなって帰ろうとしたが、開けたはずの障子戸が閉まっていて、鍵もなさそうなのに開かなくなっている。
そのため生活痕のある部屋から帰ろうとして、ふと後ろにいる廣井さんの方を見ると、その横にデカい男が立っていて、ビビッて逃げる。
男は浮浪者のような恰好で、デコから上がないように見える。

 

新聞記事によると、身元不明の遺体は165cmぐらいなので、やっぱり別人では?
1本目からだけど、根拠の薄い背景情報が多いな。

 

 

 

<地下道>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★
地下道に設置された監視カメラの映像。
車通りの多い車道を避けるために、地下道が設置されたという。
画面奥から手前側に歩く男性の背後に黒いモヤが現れる。
また、男性が見切れた直後、女性のような人影が現れ、男性についていくように見切れる。
数年前、この地下道で女性が暴漢に襲われる事件があり、犯人は未だに捕まっておらず、被害者の女性は飛び降り自殺してしまったとか。
ここまで、菊池演出期の地味目なのばかりって感じ。

 

 

 

<サファリパーク>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
実家の押し入れで発見した、幼いころに母親と親戚家族と一緒にサファリパークに行った際に撮影された映像。
母親によると、幼いころの投稿者はこの後、部屋で誰かと話すようなそぶりを見せていたという。
また、交通事故に遭ったようだが、目撃者によると女の子の名前を呼びながら車道に出て行ったようだ。
投稿者は幼いころ、女の子とよく遊んでいた記憶があるようだが、家族からはそんな子いなかったと言われており、本人も顔や名前は憶えていないようだが・・・

 

肝心の映像は、バスに乗って放し飼いのライオンを見て回っていると、バスの外にモノクロな少女がいてこちらを見ている。
目が真っ黒なのが、いかにもな菊池監督って感じ。

 

 

 

<ラジコン>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★★
 エピソード:★★★
動画撮影付きのラジコンを購入し、友人と公園で走らせた映像。
途中から制御が効かなくなり、そのまま走り続けてしまったという。
この公園について調べたころ、以前は墓地があり、移設によりここは公園になったが、移設先は事故などが多発し、取り壊されたようだ。

 

肝心の映像は、公園内の道路を走っているとノイズが発生し、暗い墓地のような場所を走り続け、最後はブルースクリーンになる。
また、墓地を走行中に生首のようなものが2つ転がっている。

 

割り込み系というと関係ない映像が差し込まれるのがほとんどだが、そのまま走り続けているのは斬新。
生首はそんなに怖くないけど、けっこう好きなエピソード。

 

 

 

<ホームレス>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★★
今回のメイン。
大学の友人との飲み会帰りに、ホームレス同士のもめ事を見つけ、撮影した映像。
その後、ホームレスがいなくなったのでダンボールハウスの中を見ていたら、住民に見つかり追いかけてきたので逃げたという。
それ以来、ダンボールハウスで見た女の夢を見るようになったようで、夢の中で寝ていると女がしがみついてきて、その息苦しさと腐敗臭により気を失うようだ。

 

投稿者と現場に行ってみると、ダンボールハウスは無くなっていた。
周辺の住民(ホームレス含む)に聞き込みしても情報を得られなかったが、スタッフが投稿映像と同じと思われるダンボールハウスを発見!
留守にしていたため、帰りを待つことに。

 

数時間後、住民が帰ってきたため話しかけるが、ガン無視されハウスに籠ってしまった。
そのまま話しかけるが反応はなく、あきらめて帰ろうとした矢先に、男が飛び出してきて女性スタッフを襲う!!
かと思ったら、なにかを叫びながら暗闇に消えてしまった。
ドアが開けっぱなしだったため中を見ると、布団とゴミの他に女性の位牌があった。
この日は諦めて帰り、翌日また話しかけようとしたが、ダンボールハウスは消えてしまった。

 

ようやく男を知る人物に会えた。
男は松本と言い、すぐカッとなる性格で、他のホームレスとのトラブルが絶えないという。
また、過去に妻を殺害して刑務所に入っており、その遺骨を持ち歩いているとか。

肝心の映像は、ホームレス同士の喧嘩を数mの距離でニヤニヤしながら撮影していると、松本が連れていかれる。
そこで調子に乗ってダンボールハウスを見て回り、中を見ようとすると、ドアの隙間から女がこちらを見ている。
これにビビっていると松本が戻ってきて、投稿者らは一目散に逃げるのであった。

 

一瞬過ぎて、よく気付いたなとしか思えないのが残念。
もうちょっと間があれば全体的に評価あがったな。

 

 

 

<総評>
★★★★★☆☆☆☆☆
ほん呪51の失態により、修行中だったはずの菊池が監督を務めたシリーズ7作目。
投稿映像については、菊池演出期や演出協力:菊池枠によくあるモノクロな女が何度も登場しており、菊池監督らしい作品となっている。
とはいえ、ほとんどが地味目な映像となっており、割り込み系の中でも斬新さが光る「ラジコン」以外はインパクトがなかった。
メインについては、本シリーズらしいと言えばらしいし、菊池演出らしいと言えばらしいエピソードだった。
本シリーズがもっと続いていたら、そのままこっちで監督し続けたのかもな。