呪われた心霊動画XXX7レビュー

評価:★★★★☆☆☆☆☆☆
今回は5エピソードのパート。
色々と関連を持たせようとしているが、全くかみ合っていない。

 

 

 

<夢の続き>
   恐怖度:★
 インパクト:★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★
 エピソード:★★★
投稿者が子供の頃に撮影された8ミリテープのホームムービー。
投稿者は小3の頃、知らない男に追いかけられる悪夢をよく見ていたようで、夢の中に出てくる建物と投稿映像に映る建物がよく似ているようだ。

 

肝心の映像は、体育館で運動会の開会式をしていると思われる映像から、廃墟の一室を映したような映像に切り替わり、すすり泣くような子どもの声が聞こえる。
ノイズに紛れて画面右側から白い人影が現れ人影が去ると「たすけて」という声が聞こえる。
その後はノイズがひどくなり、窓の外に黒い人影が現れたり、画面を覆いつくす白いモヤが現れたりして、最後は運動会の映像に戻る。
この手のはXXXシリーズでもよく出てくるけど、他のと比べて不気味さとかインパクトがなくて微妙かな。

 

インタビューから数週間後の深夜に、投稿者と思われる留守電が記録されていた。
怯えているのか笑っているのかよく分からない声で「顔見た」と言っている。
その後、投稿者と連絡取れなくなったため弟に聞いたところ、何かに追いかけられているようなそぶりを見せ、「たすけて」と叫びながら車道に飛び出し、轢かれて亡くなったようだ。
投稿者は夢の続きを見てしまったのだろうか・・・

 

 

 

<足音>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
元カレがカメラ付きメガネで撮影していた映像。
半年ぐらい前から彼氏の様子がおかしくなり、やたら後ろを気にするようになっていたという。
彼氏曰く、誰かからストーカーされているとのことだが、投稿者その存在に全く気付いておらず、仕事のせいで精神的に参っていたのではと思っていたようだ。
その後、彼氏は仕事を辞め、ギクシャクして別れたという。

 

肝心の映像は、彼氏が夜の住宅街を歩いているもので、息遣いが荒く、やたら後ろを気にしている。
電柱の近くで後ろから足音が聞こえ、振り向くが誰もおらず前を向き直すと、そこに先ほどまでいなかった男が立っており、投稿者曰く彼氏によく似ているという。
すると、後ろから「おい」という声が聞こえ後ろを向くと、顔の上半分が歪んでいる口を開けた顔があり、ビビッてメガネを落とした?衝撃で終了。
典型的なビビらせ系って感じで、歯並びが良くきれいなのはホラー業界ではありがち。
それにしても、彼氏のリアクションというか、反応鈍くね?

 

この映像を見た投稿者は彼氏のことが心配になったが、連絡がとれないという。
あの男がドッペルゲンガーだとすると、彼氏の身に何かあったのだろうか・・・

 

 

 

<ドローン探偵>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
ドローンを購入した投稿者が、友人と公園でテスト撮影した映像。
すると冴えない中年男が文句を言いつけてきて、「プロキシー」がどうとかキチりだしたためその日は切り上げたようだ。
その後、中年男をよく見るようになり、こちらを盗撮しているようなそぶりを見せたり、友人の方にも現れたりしているという。

 

そしてある日、また河原でドローンを飛ばしていると中年男を見つけたが、あちらは気付いていない様子だったため、ドローンで追跡してみたようだ。
中年男がスコップ?を振り回している様子が記録されているが、プレビュー映像は途切れたのか投稿者は気付いていない様子で、その後墜落してしまった。
そこで、中年男を警戒しつつドローンの回収に向かったようだ。

 

草むらには鳩の死体が転がっており、気味悪がりなりながらも探しているとドローンを見つけるが、その奥に穴を掘るようなそぶりをしている中年男を発見する。
ゆっくり近付きドローンを回収するが、同時に中年男と目が合い、追いかけてきたので慌てて逃げる投稿者たち。
この時、中年男の背後にやたら縦に引き延ばされたような半透明の人影がある。
分かりにくくて、スローになるまで気付かなかった。
見た目のインパクトはあるけど、B級ホラーのパッケージみたいな出オチ感があり、怖いって感じではない。

 

後日、スタッフは「プロキシー」について調べてみた。
英語で「代理」または「代理人」という意味の言葉であり、関係あるか不明だが「プロキシーズ」というスレンダーマンの手下がいるとか・・・それ要る?

 

 

 

<水音>
   恐怖度:★★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
女子高生が友人と多摩川沿いで遊んでいる映像。
すると、人が飛び込んだようなデカい水音が聞こえ、音の方を見ると赤いを着た中年男がいる。
男が去った後にその場を調べてみると、水面には何もなかったがアルバムのようなものが落ちている。
その中には女性の写真がたくさんあるが、どう見ても盗撮と思われる。
それをキモがりながらめくっていると、写真の女性が一斉にこちらを見つめ、ビビった瞬間にバグったようなループと投稿者らを撮影したような映像が差し込まれる。

 

こちらを向く瞬間はさすがにびっくりした。
その後のバグったようなループは、ループ自体が怖い「中古ビデオ(ほん呪35)」のインパクトとは程遠くて余計に感じた。

 

その後、友人と別れて帰宅していると、背後から何者かの気配を感じたが誰もいなかったという。
その場所はかつて有名な心霊スポットで、短期間のうちに何人も亡くなったことがあるようだ。
で、それが中年男(たぶん「ドローン探偵」のアイツと同一人物)とかアルバムとかと何か関係ある?

 

 

 

<瞳の光景>
   恐怖度:★★
 インパクト:★★★
分かりやすさ:★★★
  不気味さ:★★
 エピソード:★★
「夢の続き」の投稿者の弟が投稿してきたもので、男2人が廃墟探索をしている少し古臭い映像。
この映像は、投稿者の実家に差出人不明で送られており、その廃墟は「夢の続き」の廃墟と同じと思われる。
「幽霊出てこいやー」とイキっていると、画面いっぱいに巨大な瞳が現れ、ナイフを持った男が襲い掛かるような光景が映っている。
瞳を閉じると同時に映像が戻るが、連れの背後に男が立っているというもの。
その後、帰る直前に何か聞こえたり、帰った後、いつの間にか指を怪我していた。
その廃墟では幼児が殺害されているようで、あの瞳の光景は幼児の最期の瞬間なのだろうか。

 

斬新だけど怖いって感じではないかな。
あと、ナイフの振りかぶり方が分かってない感しかない。
そういえば、今回は本シリーズにしては発見系が妙に少ない気がする。
「ドローン探偵」も霊には気付いていないし、「水音」は気付いているけど、リアクションする前に割り込み入っちゃって、どうだったかよく分からないし。

 

スタッフが映像を解析したところ、THE ALFEEのカセットテープと思われるものが映り込んでおり、XXX6に登場した「アケチ野ハウス」にも同じものが映っている。
だが、アケチ野ハウスは1990年代後半に取り壊されており、投稿者らが廃墟を訪れた2016年に存在するはずがないのだが・・・

 

恒例の警告映像は、スタッフが「夢の続き」を久しぶりに見たら変化していたというもの。
途中までは同じだが、「たすけて」の後に悲鳴が聞こえ、窓に映る黒い人影の代わりに、女性の遺体のようなものがこちらを見つめている。
その後、謎の男の声が聞こえ、よく分からないモヤだったものが男の顔になり、機械みたいに急に動く。

 

正直、変化系という時点で萎え要素なんだけど、それ以上にネタ切れ感を感じてしまった。

 

 

 

<総評>
★★★★☆☆☆☆☆☆
今回は5エピソードで、斬新さはあるが派手さは控えめだった印象。
耐性が付いてしまったのか、本シリーズに対してあまり恐怖を感じなくなってしまった感ある。

 

今回特に気になったのは、エピソード内で語られる曰くや、各エピソードの関連性が全くかみ合っていないこと。
特に「水音」は、あの中年男の存在とか、アルバムの女性とか、そこで立て続けに起きた水難事故とかが何の意味も持っておらず、各エピソードに関連性を持たせるという手段が目的に変わってしまっているように感じた。
アケチ野ハウスについても色々とこじつけ感あるし、ラストの映像が変化したのとか、最初からそれでいいじゃんとしか思えなかった。